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奇跡の聖夜をあなたと。
奇跡の聖夜をあなたと。⑮
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レオと振り返った私は、呆気に取られて動きを止めた。
「シア・・!!手伝いに来たぞ!!」
ロナウンと、アクロバティックボール部の愉快な仲間たちと、何故かカイルまでが孤児院に押し寄せてきていた。
「なっ・・。何ごとよ!?」
「シアが好きだと聞いて、うちの国のお菓子を沢山持ってきたぞ!!あ、ユヴェールとエヴァンもいるのか・・。よう!!」
「よう!!って・・。ザイード国の王太子が気軽な登場をするんだな・・。」
ユヴェールは少し退いた様子で、挨拶をした。
「あっ、シナモンの美味しいお菓子じゃないの!!
やだ、カイルったら・・。・
これ、めちゃくちゃ美味しいわ。あんた、最高よ!!」
お菓子を頬張った私は、落ちそうな頬を押さえて微笑んだ。
「そ、そうか?シアがそんなに喜んでくれるなら、今度は船一杯に積んで来よう。」
「単位が可笑しい気はするけど!?
でも、遠慮なく頂くわ!ご馳走さん・・!!」
その言葉に、カイルは蕩けるように相貌を崩していた。
「姐さん!!水臭いですよ。
自分たち、子供たちにプレゼントも持ってきたんです!!姐さんも、配りましょうよ?」
「姐さんって、アンタ達・・。
いい加減呼び方を直す気ないでしょ?
まあ、いいわ・・。お手伝いするわよ!!」
急に、熱帯のように温度が上がったパーティ会場にはプレゼントに瞳を輝かせた子供たちが
嬉しそうに、アクロバティックボール部の部員たちに遊んでもらって大喜びしていた。
笑顔でプレゼントを受け取る子供たちを、嬉しそうに眺めていたレオは、アレクシアへと視線を向けた。
「馬鹿だな・・。これで君の運命は決まったも同然なのに・・。
やはり、君は俺の物になる運命のようだな。」
「そうはいかないかもしれないぞ?
例の組織が、学院内だけでなくマルダリア王国内でも動き出しているらしい。」
横に並ぶカイルは、涼やかな視線をレオに向ける。
「そうか、動き出したか・・。
なら、時間は残されてないようだな。」
「彼女がやっぱりそうなの・・?だとしても、シアは僕のだからね。簡単には諦めないから。」
その言葉に、カイルの金色の瞳に、蒼い瞳を鋭く向けた。
「上等だ・・。シアは渡さない。」
向き合った2人は、熾烈なオーラを放っていたのに私は気づいていなかった。
カイルのくれたお菓子を腕一杯に抱えると、幸せそうに頬張っていた。
「ねぇ。ユヴェール。シアって、あの子かい??」
エヴァンは、お菓子をハムスターのように頬袋を使ってため込んでいる少女を指した。
よく見ると、美しい瞳の色と陶器のような白い肌。プラチナブロンドの美少女の部類だった。
「そうですが・・。何故ですか?シアが何か・・。」
「シア・・!!手伝いに来たぞ!!」
ロナウンと、アクロバティックボール部の愉快な仲間たちと、何故かカイルまでが孤児院に押し寄せてきていた。
「なっ・・。何ごとよ!?」
「シアが好きだと聞いて、うちの国のお菓子を沢山持ってきたぞ!!あ、ユヴェールとエヴァンもいるのか・・。よう!!」
「よう!!って・・。ザイード国の王太子が気軽な登場をするんだな・・。」
ユヴェールは少し退いた様子で、挨拶をした。
「あっ、シナモンの美味しいお菓子じゃないの!!
やだ、カイルったら・・。・
これ、めちゃくちゃ美味しいわ。あんた、最高よ!!」
お菓子を頬張った私は、落ちそうな頬を押さえて微笑んだ。
「そ、そうか?シアがそんなに喜んでくれるなら、今度は船一杯に積んで来よう。」
「単位が可笑しい気はするけど!?
でも、遠慮なく頂くわ!ご馳走さん・・!!」
その言葉に、カイルは蕩けるように相貌を崩していた。
「姐さん!!水臭いですよ。
自分たち、子供たちにプレゼントも持ってきたんです!!姐さんも、配りましょうよ?」
「姐さんって、アンタ達・・。
いい加減呼び方を直す気ないでしょ?
まあ、いいわ・・。お手伝いするわよ!!」
急に、熱帯のように温度が上がったパーティ会場にはプレゼントに瞳を輝かせた子供たちが
嬉しそうに、アクロバティックボール部の部員たちに遊んでもらって大喜びしていた。
笑顔でプレゼントを受け取る子供たちを、嬉しそうに眺めていたレオは、アレクシアへと視線を向けた。
「馬鹿だな・・。これで君の運命は決まったも同然なのに・・。
やはり、君は俺の物になる運命のようだな。」
「そうはいかないかもしれないぞ?
例の組織が、学院内だけでなくマルダリア王国内でも動き出しているらしい。」
横に並ぶカイルは、涼やかな視線をレオに向ける。
「そうか、動き出したか・・。
なら、時間は残されてないようだな。」
「彼女がやっぱりそうなの・・?だとしても、シアは僕のだからね。簡単には諦めないから。」
その言葉に、カイルの金色の瞳に、蒼い瞳を鋭く向けた。
「上等だ・・。シアは渡さない。」
向き合った2人は、熾烈なオーラを放っていたのに私は気づいていなかった。
カイルのくれたお菓子を腕一杯に抱えると、幸せそうに頬張っていた。
「ねぇ。ユヴェール。シアって、あの子かい??」
エヴァンは、お菓子をハムスターのように頬袋を使ってため込んでいる少女を指した。
よく見ると、美しい瞳の色と陶器のような白い肌。プラチナブロンドの美少女の部類だった。
「そうですが・・。何故ですか?シアが何か・・。」
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