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裏切りの結婚式は薔薇色に染まる・・。
裏切りの結婚式は薔薇色に染まる・・。⑤
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「「よっしゃ・・!!計画通りよ!」」
と、ガッツポーズを心の中で取った。
完璧な浮気の証拠現場だった・・。
後ろから、私の背中を見守る2人がゴクリと喉を鳴らしてその光景を見ていた。
さぁ、ここからがわたしの腕の見せ所よ・・!!
「・・なっ!!?・・違うんだ!!シア・・!!」
慌てて、白いトゥザーズを両手で必死に持ちあげながらこちらに向かって悲壮な表情を浮かべる
花婿衣装のクロードの情けない姿に苦く笑った。
私達の登場であられもない姿を見られたジュリーは
真っ青になりながらはだけた服を着なおしていた。
彼女は涙を浮かべたまま、不安そうに肩を揺らして私を見上げていた。
ハッ・・。白々しいわね・・!!
なによ、あの被害者面!!
私は、ぷいっとジュリーから視線を反らすと
ジュリーは、驚いたように茶色の目を見開いていた。
「・・・クロード。君という人は。
結婚式当日に、花嫁の友人とふしだらな・・。」
私の後ろにいたユヴェールは、栗色の長髪を束ねた正装姿で、威厳に満ちた風格を見せていた。
こんな事が聖夜に合った事も知っていた彼は、取り乱す様子もなかった。
緑色の瞳に剣呑な表情を浮かべて、冷たい視線を投げかけていた。
「式の前に、お盛んなことだな・・。
ついでに相手、間違えてるぞ。」
私の左後ろにいるレオが、金色の耳までの長さのサラサラの髪に、黒いタキシード姿で腕を組んだ姿勢で、口角を上げて見下ろしていた。
深い蒼色の瞳は、絶対零度の視線で部屋の2人を射抜いていた。
・・さて、出番、出番。
私は、さっき刺した目薬の点眼(自作)効果でシルバーグレー色の瞳は涙でウルウルだった。
手で顔を覆いながら、頽れる。
目薬が苦いわ・・。
すうっと息を吐くと、大きく口を開いた。
「いやぁぁぁぁ・・・!!酷いわ、クロード・・。
よりによって、私の・・。
私の、親友のジュリーと寝るなんて!!」
私の大声で、身内が急ぎ足で駆けつけてくる。
「何の騒ぎだ・・!?」
私の父である、ブランシュ伯爵が心配そうな表情で私の元へと駆けてきた。
「これは・・!?」
「どうした・・!?なん・・なんだ!?おい、クロード、お前・・。」
クロードの父、アルスタイン侯爵が真っ青な顔で最悪な光景を指さして怒鳴り散らした。
クロードの母は、すでに失神済み。
私の母は、母の妹に支えられながら床の上で号泣していた・・。
中のクロードと、ジュリーはパニックになっていた。
私は顔を覆ったまま、その光景を隙間からバッチリと確認していた。
「「おーっと、まさに地獄絵図だわ・・!!」」
「シア、こんなの見ちゃ駄目だ・・。
こっちへ・・!!」
顔を硬くしたユヴェールは、私の腕を掴むと強い力で部屋の外へと出した。
王子であるユヴェールは、気をきかせて私を隣室まで案内して休ませてくれていた。
静かな応接室で、温かい紅茶が出された。
廊下から聞こえてくる尋常じゃない怒鳴り声に、時折自分でもびっくりしていた。
・・・お父様、キレてないわよね??
お兄様と、弟よりも更にヤバイって聞いたことがあるんだけど・・。
ユヴェールは、泣きそうな瞳で私を見つめていた。
「・・大丈夫??」
「全然?痛くも痒くもないわ!!」と、答えようと思ったのだが・・・。
そこは躊躇して下を向いたまま黙り込んだ。
と、ガッツポーズを心の中で取った。
完璧な浮気の証拠現場だった・・。
後ろから、私の背中を見守る2人がゴクリと喉を鳴らしてその光景を見ていた。
さぁ、ここからがわたしの腕の見せ所よ・・!!
「・・なっ!!?・・違うんだ!!シア・・!!」
慌てて、白いトゥザーズを両手で必死に持ちあげながらこちらに向かって悲壮な表情を浮かべる
花婿衣装のクロードの情けない姿に苦く笑った。
私達の登場であられもない姿を見られたジュリーは
真っ青になりながらはだけた服を着なおしていた。
彼女は涙を浮かべたまま、不安そうに肩を揺らして私を見上げていた。
ハッ・・。白々しいわね・・!!
なによ、あの被害者面!!
私は、ぷいっとジュリーから視線を反らすと
ジュリーは、驚いたように茶色の目を見開いていた。
「・・・クロード。君という人は。
結婚式当日に、花嫁の友人とふしだらな・・。」
私の後ろにいたユヴェールは、栗色の長髪を束ねた正装姿で、威厳に満ちた風格を見せていた。
こんな事が聖夜に合った事も知っていた彼は、取り乱す様子もなかった。
緑色の瞳に剣呑な表情を浮かべて、冷たい視線を投げかけていた。
「式の前に、お盛んなことだな・・。
ついでに相手、間違えてるぞ。」
私の左後ろにいるレオが、金色の耳までの長さのサラサラの髪に、黒いタキシード姿で腕を組んだ姿勢で、口角を上げて見下ろしていた。
深い蒼色の瞳は、絶対零度の視線で部屋の2人を射抜いていた。
・・さて、出番、出番。
私は、さっき刺した目薬の点眼(自作)効果でシルバーグレー色の瞳は涙でウルウルだった。
手で顔を覆いながら、頽れる。
目薬が苦いわ・・。
すうっと息を吐くと、大きく口を開いた。
「いやぁぁぁぁ・・・!!酷いわ、クロード・・。
よりによって、私の・・。
私の、親友のジュリーと寝るなんて!!」
私の大声で、身内が急ぎ足で駆けつけてくる。
「何の騒ぎだ・・!?」
私の父である、ブランシュ伯爵が心配そうな表情で私の元へと駆けてきた。
「これは・・!?」
「どうした・・!?なん・・なんだ!?おい、クロード、お前・・。」
クロードの父、アルスタイン侯爵が真っ青な顔で最悪な光景を指さして怒鳴り散らした。
クロードの母は、すでに失神済み。
私の母は、母の妹に支えられながら床の上で号泣していた・・。
中のクロードと、ジュリーはパニックになっていた。
私は顔を覆ったまま、その光景を隙間からバッチリと確認していた。
「「おーっと、まさに地獄絵図だわ・・!!」」
「シア、こんなの見ちゃ駄目だ・・。
こっちへ・・!!」
顔を硬くしたユヴェールは、私の腕を掴むと強い力で部屋の外へと出した。
王子であるユヴェールは、気をきかせて私を隣室まで案内して休ませてくれていた。
静かな応接室で、温かい紅茶が出された。
廊下から聞こえてくる尋常じゃない怒鳴り声に、時折自分でもびっくりしていた。
・・・お父様、キレてないわよね??
お兄様と、弟よりも更にヤバイって聞いたことがあるんだけど・・。
ユヴェールは、泣きそうな瞳で私を見つめていた。
「・・大丈夫??」
「全然?痛くも痒くもないわ!!」と、答えようと思ったのだが・・・。
そこは躊躇して下を向いたまま黙り込んだ。
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