107 / 187
ファーマーズラボラトリー。
ファーマーズラボラトリー⑦
しおりを挟む
そのやり取りを見て、ルーカスが噴き出した。
「あっはっは。何だよ、レオの奴!!嬢ちゃんにフラれてやんの。
お前、夜は何度もおかわりを強要して、そりゃぁもう、朝までしつこそうだもんなぁ。」
あっ、鋭い。
その上、図星か・・。
レオとチラッと目があった。
気まずいので私は咄嗟に目を反らした。
豪快に笑うルーカスに、レオも私も引きつった表情を浮かべていた。
「シア、僕は一般的だと思うけど。
シアの要望があれば、頑張っちゃうからね!!」
そこに、私目掛けてウィンクしながら割り込んできたユヴェールに、
レオが激怒して更にややこしくなることになったのだった。
「おい!!お前、ユヴェールっ・・!!!
シアにその淫らな視線を投げるな!!絶対に、俺が生きてる内は・・。
いや、死んでもだ・・!!シアにそんな事はさせないからな!!」
「えーっ、だって、レオはシアに嫌がられてるんだろ?しつこくし過ぎて・・。」
「ばっ、・・断じて違う!!シアは、その・・。恥ずかしがり屋なんだよ。
素直になれないだけだ!!いつも気持ちよさそうに・・・。」
パーーーン!!
「・・・馬鹿レオっ、最低!!ちょっと2人とも、もう、やめてよっ!!」
レオの頭を思い切り叩いた私は、真っ赤な顔で2人を睨む。
神力のテストと、神獣のテストはクリステンが目覚めた後でとなった。
恥ずかしさと、怒りでいっぱいの私は
2人を無視して、ガラスや鉢植えが粉々になった床をひたすら掃きまくっていた。
こうなったら午前の予定は、ひたすらラボの掃除ね・・!!
昼過ぎに目を覚ましたクリスは事の顛末を聞いて、私に感謝した。
「シアさん、本当にごめんね。
君のテストを行う予定だったのに。
それに、色々と有難う・・。
悪いんだけど僕、全然覚えてないんだ。」
「・・・でしょうね。」
予め予想はついていたので、間髪入れずに同意した。
弟のアレックスで免疫があった私は、扱いに慣れてる旨を説明すると、
クリスは驚いたように赤い瞳を輝かせて尊敬の念を浮かべた。
綺麗なルビーのような瞳は、何だか不思議な色を浮かべているようだった。
「でも、クリスの瞳って綺麗ね!
エーテルによく似てるわ。
真っ赤な宝石みたいだけど・・。
赤ってより、なんだろう金茶ぽくも見えるけど。」
「ああっ・・!!!
ごめん、つい直視しちゃったぁぁぁ!!
シアさん、大丈夫???
レオの婚約者なのに・・。ああぁっ!!どうしよう!!」
その言葉に意味が解らない私は、首を傾げた。
「・・その瞳がどうかした?
珍しいし、綺麗だとは思うけど。
別にそれ以上でも、それ以下でもないわ。」
その言葉に、後ろで薬草をいじっていたルーカスと当事者のクリスが驚いた。
「マジか、嬢ちゃん。クリスの魅了の瞳が利かないのか???!男の俺でも、時々危ないのに。」
魅了の瞳・・・。
・・何のことかしら??
「別に、何とも。全然、何も起こらないけど・・。えー、もっかい見せて!!」
顔を引っ張って近場でよく観察してみた。
「うわっ!痛いですよ・・!!
同性のルカが危ないのは、絶対に問題だ。吐きそう!!
気持ちが悪いから、なるべく僕を見ないでくれ。」
「クリスよぉ、失礼なこと言うなよー。傷つくじゃねぇか。
嬢ちゃん、クリスの瞳は直視すると、それはもう心底惚れちゃう魅了の神力が込められていてなぁ。
生まれた時から、こいつはずっと女に追い回されて苦労してきたんだよ。」
魅了の神力・・・。
私はハッとした。
「まさか・・。レオにもあるんじゃないの、それ??」
「もちろん、あいつは強ぉい魅了も持ってるし、防衛も、攻撃も移動もオールマイティだぜぇ。」
なるほど・・。
遂に、蛍光灯王子の謎が解けたわ!!
寝所で撃退する為の参考になるじゃないの!!
ラッキー。
「あー・・。確かに、レオの魅了で、耐性でも付くものなのかな?
そんな話、聞いたことはないけど。
本気でシアさんの事を落とそうとしてるだろうから。
魅了を全力全開で、使ってそうだもの。・・レオ、腹黒いから。」
全力の魅了?
・・・何それ?
怖すぎる。
クリスは妙に納得したように頷いた。
「ところでクリス!!今度暴れた場合、遠慮しないで催涙スプレー使っていい?」
「それは勘弁してくれるかな?実はまだ手足に痺れが残ってる。
頼むから、調合見直して見てよ・・・。」
困ったような表情を浮かべたクリスに、ルーカスが豪快に笑っていた。
「あー、でも、楽になったな!!女の人と働くなんて恐怖だったよ。
でも、シアさんは調薬技術も素晴らしいし、一度嗅いだら同じの作れるし
優秀だから・・。あとは、この瞳だけが心配だった。」
「シアさん、ファーマシストして一緒に働くことになった女性が君で良かったよ。」
安心したように、私を見て笑った。
なんだか懐かしい感じ・・。
私は、可愛いアレックスを思い出していた。
「光栄だわ。改めて宜しくね、クリス!」
赤い瞳が細められ、銀糸の髪は美しい夜を静かに照らす月のようだった。
それはもう、この世のものとは思えない位に美しい笑顔だったのだ。
「本当に良かったよなぁ、クリス。
後は2人きりになった時の俺にだけ、気をつけろよー。」
「あははは・・・。気持ち悪い。いつか殺すよ?ルカ。」
・・・こんな感じでいつも和気あいあいとした雰囲気で過ごしている。
ファーマシトとして医薬品を作るこのラボは、植物、農産物全てを扱うファーマーズラボと呼ばれている。
この研究棟の人材は、・・かなり個性的だった・・。
「あっはっは。何だよ、レオの奴!!嬢ちゃんにフラれてやんの。
お前、夜は何度もおかわりを強要して、そりゃぁもう、朝までしつこそうだもんなぁ。」
あっ、鋭い。
その上、図星か・・。
レオとチラッと目があった。
気まずいので私は咄嗟に目を反らした。
豪快に笑うルーカスに、レオも私も引きつった表情を浮かべていた。
「シア、僕は一般的だと思うけど。
シアの要望があれば、頑張っちゃうからね!!」
そこに、私目掛けてウィンクしながら割り込んできたユヴェールに、
レオが激怒して更にややこしくなることになったのだった。
「おい!!お前、ユヴェールっ・・!!!
シアにその淫らな視線を投げるな!!絶対に、俺が生きてる内は・・。
いや、死んでもだ・・!!シアにそんな事はさせないからな!!」
「えーっ、だって、レオはシアに嫌がられてるんだろ?しつこくし過ぎて・・。」
「ばっ、・・断じて違う!!シアは、その・・。恥ずかしがり屋なんだよ。
素直になれないだけだ!!いつも気持ちよさそうに・・・。」
パーーーン!!
「・・・馬鹿レオっ、最低!!ちょっと2人とも、もう、やめてよっ!!」
レオの頭を思い切り叩いた私は、真っ赤な顔で2人を睨む。
神力のテストと、神獣のテストはクリステンが目覚めた後でとなった。
恥ずかしさと、怒りでいっぱいの私は
2人を無視して、ガラスや鉢植えが粉々になった床をひたすら掃きまくっていた。
こうなったら午前の予定は、ひたすらラボの掃除ね・・!!
昼過ぎに目を覚ましたクリスは事の顛末を聞いて、私に感謝した。
「シアさん、本当にごめんね。
君のテストを行う予定だったのに。
それに、色々と有難う・・。
悪いんだけど僕、全然覚えてないんだ。」
「・・・でしょうね。」
予め予想はついていたので、間髪入れずに同意した。
弟のアレックスで免疫があった私は、扱いに慣れてる旨を説明すると、
クリスは驚いたように赤い瞳を輝かせて尊敬の念を浮かべた。
綺麗なルビーのような瞳は、何だか不思議な色を浮かべているようだった。
「でも、クリスの瞳って綺麗ね!
エーテルによく似てるわ。
真っ赤な宝石みたいだけど・・。
赤ってより、なんだろう金茶ぽくも見えるけど。」
「ああっ・・!!!
ごめん、つい直視しちゃったぁぁぁ!!
シアさん、大丈夫???
レオの婚約者なのに・・。ああぁっ!!どうしよう!!」
その言葉に意味が解らない私は、首を傾げた。
「・・その瞳がどうかした?
珍しいし、綺麗だとは思うけど。
別にそれ以上でも、それ以下でもないわ。」
その言葉に、後ろで薬草をいじっていたルーカスと当事者のクリスが驚いた。
「マジか、嬢ちゃん。クリスの魅了の瞳が利かないのか???!男の俺でも、時々危ないのに。」
魅了の瞳・・・。
・・何のことかしら??
「別に、何とも。全然、何も起こらないけど・・。えー、もっかい見せて!!」
顔を引っ張って近場でよく観察してみた。
「うわっ!痛いですよ・・!!
同性のルカが危ないのは、絶対に問題だ。吐きそう!!
気持ちが悪いから、なるべく僕を見ないでくれ。」
「クリスよぉ、失礼なこと言うなよー。傷つくじゃねぇか。
嬢ちゃん、クリスの瞳は直視すると、それはもう心底惚れちゃう魅了の神力が込められていてなぁ。
生まれた時から、こいつはずっと女に追い回されて苦労してきたんだよ。」
魅了の神力・・・。
私はハッとした。
「まさか・・。レオにもあるんじゃないの、それ??」
「もちろん、あいつは強ぉい魅了も持ってるし、防衛も、攻撃も移動もオールマイティだぜぇ。」
なるほど・・。
遂に、蛍光灯王子の謎が解けたわ!!
寝所で撃退する為の参考になるじゃないの!!
ラッキー。
「あー・・。確かに、レオの魅了で、耐性でも付くものなのかな?
そんな話、聞いたことはないけど。
本気でシアさんの事を落とそうとしてるだろうから。
魅了を全力全開で、使ってそうだもの。・・レオ、腹黒いから。」
全力の魅了?
・・・何それ?
怖すぎる。
クリスは妙に納得したように頷いた。
「ところでクリス!!今度暴れた場合、遠慮しないで催涙スプレー使っていい?」
「それは勘弁してくれるかな?実はまだ手足に痺れが残ってる。
頼むから、調合見直して見てよ・・・。」
困ったような表情を浮かべたクリスに、ルーカスが豪快に笑っていた。
「あー、でも、楽になったな!!女の人と働くなんて恐怖だったよ。
でも、シアさんは調薬技術も素晴らしいし、一度嗅いだら同じの作れるし
優秀だから・・。あとは、この瞳だけが心配だった。」
「シアさん、ファーマシストして一緒に働くことになった女性が君で良かったよ。」
安心したように、私を見て笑った。
なんだか懐かしい感じ・・。
私は、可愛いアレックスを思い出していた。
「光栄だわ。改めて宜しくね、クリス!」
赤い瞳が細められ、銀糸の髪は美しい夜を静かに照らす月のようだった。
それはもう、この世のものとは思えない位に美しい笑顔だったのだ。
「本当に良かったよなぁ、クリス。
後は2人きりになった時の俺にだけ、気をつけろよー。」
「あははは・・・。気持ち悪い。いつか殺すよ?ルカ。」
・・・こんな感じでいつも和気あいあいとした雰囲気で過ごしている。
ファーマシトとして医薬品を作るこのラボは、植物、農産物全てを扱うファーマーズラボと呼ばれている。
この研究棟の人材は、・・かなり個性的だった・・。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】転生地味悪役令嬢は婚約者と男好きヒロイン諸共無視しまくる。
なーさ
恋愛
アイドルオタクの地味女子 水上羽月はある日推しが轢かれそうになるのを助けて死んでしまう。そのことを不憫に思った女神が「あなた、可哀想だから転生!」「え?」なんの因果か異世界に転生してしまう!転生したのは地味な公爵令嬢レフカ・エミリーだった。目が覚めると私の周りを大人が囲っていた。婚約者の第一王子も男好きヒロインも無視します!今世はうーん小説にでも生きようかな〜と思ったらあれ?あの人は前世の推しでは!?地味令嬢のエミリーが知らず知らずのうちに戦ったり溺愛されたりするお話。
本当に駄文です。そんなものでも読んでお気に入り登録していただけたら嬉しいです!
異世界に喚ばれた私は二人の騎士から逃げられない
紅子
恋愛
異世界に召喚された・・・・。そんな馬鹿げた話が自分に起こるとは思わなかった。不可抗力。女性の極めて少ないこの世界で、誰から見ても外見中身とも極上な騎士二人に捕まった私は山も谷もない甘々生活にどっぷりと浸かっている。私を押し退けて自分から飛び込んできたお花畑ちゃんも素敵な人に出会えるといいね・・・・。
完結済み。全19話。
毎日00:00に更新します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
記憶を失くして転生しました…転生先は悪役令嬢?
ねこママ
恋愛
「いいかげんにしないかっ!」
バシッ!!
わたくしは咄嗟に、フリード様の腕に抱き付くメリンダ様を引き離さなければと手を伸ばしてしまい…頬を叩かれてバランスを崩し倒れこみ、壁に頭を強く打ち付け意識を失いました。
目が覚めると知らない部屋、豪華な寝台に…近付いてくるのはメイド? 何故髪が緑なの?
最後の記憶は私に向かって来る車のライト…交通事故?
ここは何処? 家族? 友人? 誰も思い出せない……
前世を思い出したセレンディアだが、事故の衝撃で記憶を失くしていた……
前世の自分を含む人物の記憶だけが消えているようです。
転生した先の記憶すら全く無く、頭に浮かぶものと違い過ぎる世界観に戸惑っていると……?
「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します
スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」
眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。
隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。
エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。
しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。
彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。
「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」
裏切りへのカウントダウンが今、始まる。
スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!
侯爵家の婚約者
やまだごんた
恋愛
侯爵家の嫡男カインは、自分を見向きもしない母に、なんとか認められようと努力を続ける。
7歳の誕生日を王宮で祝ってもらっていたが、自分以外の子供を可愛がる母の姿をみて、魔力を暴走させる。
その場の全員が死を覚悟したその時、1人の少女ジルダがカインの魔力を吸収して救ってくれた。
カインが魔力を暴走させないよう、王はカインとジルダを婚約させ、定期的な魔力吸収を命じる。
家族から冷たくされていたジルダに、カインは母から愛されない自分の寂しさを重ね、よき婚約者になろうと努力する。
だが、母が死に際に枕元にジルダを呼んだのを知り、ジルダもまた自分を裏切ったのだと絶望する。
17歳になった2人は、翌年の結婚を控えていたが、関係は歪なままだった。
そんな中、カインは仕事中に魔獣に攻撃され、死にかけていたところを救ってくれたイレリアという美しい少女と出会い、心を通わせていく。
全86話+番外編の予定
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。
蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。
これで、貴方も私も自由です。
……だから、もういいですよね?
私も、自由にして……。
5年後。
私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、
親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、
今日も幸せに子育てをしています。
だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。
私のことは忘れて……。
これは、すれ違いの末に離れ離れになった夫婦の物語。
再会したとき、二人が選ぶのは「離婚」か、それとも「再構築」か。
妻を一途に想い続ける夫と、
その想いを一ミリも知らない妻。
――攻防戦の幕が、いま上がる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる