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騎士団との旅立ち。
レオノールの傷。①
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「・・最悪だわ。
そうだ!!ねぇ、クリスに聞きたかったのだけど。神獣は浄化できるのよね?だったら、人体の毒の浄化は出来ないの・・??」
「神獣によって浄化が可能なのは汚染された場所や物に限られるんだ。
だから、人間の体内はその域ではないんだよ。
天帝の持つ神聖獣のフェニックスは再生を司る神聖獣なんだけど、基本的に体の傷や、怪我を癒すことはできるんだけどね・・。体内に毒が入った状況の治療は残念だけど、神獣でも不可能なんだよ。」
・・まじか!!
もうどうしたらいいの!?
材料なしで薬が出来ないなんて遠征中に
絶望的じゃないの・・!?
珍しくルカが真面目な顔でレオを見ると、静かにポンとレオの肩に手を置いた。
「・・よしっ、お前の出番だなぁ。
今すぐ帝宮の庭園にすっ飛んで、エターナルアプローズを死ぬほど抱えて戻ってこいよぉ・・!!」
「なるほど、転移か。
・・無茶ぶりもいい所だが。
この状況じゃ、そうするしかなさそうだな・・。」
レオはルカを見ると仕方なさそうに笑った。
「レオ・・。お前、本当に大丈夫か??
昨日から、無駄に転移を繰り返しているし(ルカのせいだが)瓦礫の撤去や、住民たちの救助にもずっと神力を使っているだろう??」
神力がある者は、そのパワーバランスに応じて神獣の加護によって力のコントロールや、更なる力の増強が見込めるらしい。
私はエリザベートを全く使いこなせてないので
多分、レオ以下なんだけど・・。
・・っていうか、私の神力の特性がすら解ってないんですけどね。
「それを言ったら。
神力を使い続けているルカや、みんなも同じような状況だ。皆のように神獣の加護がない分、力の回復や増幅は出来ないが・・。
転移ぐらいやってやる。俺は大丈夫だ。」
私は、レオの青い瞳と目が合って不安そうに見上げた。
その瞬間だった。
「アレクシア様・・!!」
私の腕が強い力で引かれて、驚いて振り返った。
エーテルの紅い瞳は焦ったように困惑の色を浮かべていた。
「・・お話中すみません!!
あの、先ほどから隣のテントの患者さんの様子が可笑しいんです!気になるので、こちらに来て見ていただけますでしょうか!?」
「・・・解ったわ!!」
私は金色の髪を揺らして小走りで隣のテントを目指した。
「俺も行くよ、シアさん・・!!」
「エーテルが血相を変えるなんて珍しいねぇ・・。ただ事じゃなさそうだがな。」
クリスとルカ、エリアスとレオも後ろからテントの中へと入ってきたのだった。
「こちらなんです・・!!この女性です。」
エーテルに案内されるがままで
隣のテントで、白衣に身を包んだ医者が一生懸命対応している患者の側まで連れて行ってくれた。
「ゴホッ・・。ゴホゴホッ・・!!!」
「お母さん・・!!お母さん、大丈夫???」
ぐったりした若い女性が蒼白の顔で酷い咳をしていた。
「・・真っ青で、酷い咳ね。この女性は・・。
一体、どうされたんですか??」
「「カオン」を飲ませてみたんですが症状が更に悪化していて・・。」
母親の横に腰を下ろした私は、反対側の頭の方に座ったクリスを見上げた。
「手の温度が冷たく、指先にまで血流がいってないわ・・。薬が合っていないのかしら?」
「「カオン」の症状じゃなさそうだよ・・。甘い香りがしてる。」
苦しそうに絞り出したクリスの声に私は水色の瞳を大きく見開いた。
「お母さん・・!!・・側にいるよ!!がんばってね・・・!!」
栗色の長い髪を乱して、苦しそうにむせ込む姿に隣にその女性の手を握っている
6歳ぐらいの、まだ小さな女の子は大きな瞳に涙を溜めながら必死で母親に呼びかけていた。
嘘だと・・。
嘘だと言って!?
「・・・まさか。必要な薬はレイじゃない!!
このタイミングでっ・・・!?」
絶望的な言葉に私達は言葉を失った。
意識が朦朧としているのか母親の女性は女の子を震える瞳で見上げて言った。
「・・・誰だ??さっきから、、お母さんって・・、あんたは、誰・・なんだい??」
その言葉に、女の子は言葉を詰まらせて固まった。
信じられない物でも見るように自分の母親を見ていた。
「・・お、お母さん!?ねぇ、どうしたの?!
お母さぁんっ、私が解らないのっ・・!?」
絶望的な声が上がっていた。
涙が零れ頽れる女の子の表情を意識の混濁した
その子の母は訳もわからないようにただ黙って見上げていた。
酷い・・。
「母親が子どもを解らなくなるなんて・・。
こんなのあり得ないわ!?
誰かお願い・・。レイを・・・!!
ねぇ、何処かにレイは余っていないの!?」
立ち上がって叫んだ私をテントの中の人間が一斉に注目していた。
この時・・・。
後ろにいた人物の瞳が、激しい痛みと共に打ち震えていたことを私はまだ気づいていなかった。
そうだ!!ねぇ、クリスに聞きたかったのだけど。神獣は浄化できるのよね?だったら、人体の毒の浄化は出来ないの・・??」
「神獣によって浄化が可能なのは汚染された場所や物に限られるんだ。
だから、人間の体内はその域ではないんだよ。
天帝の持つ神聖獣のフェニックスは再生を司る神聖獣なんだけど、基本的に体の傷や、怪我を癒すことはできるんだけどね・・。体内に毒が入った状況の治療は残念だけど、神獣でも不可能なんだよ。」
・・まじか!!
もうどうしたらいいの!?
材料なしで薬が出来ないなんて遠征中に
絶望的じゃないの・・!?
珍しくルカが真面目な顔でレオを見ると、静かにポンとレオの肩に手を置いた。
「・・よしっ、お前の出番だなぁ。
今すぐ帝宮の庭園にすっ飛んで、エターナルアプローズを死ぬほど抱えて戻ってこいよぉ・・!!」
「なるほど、転移か。
・・無茶ぶりもいい所だが。
この状況じゃ、そうするしかなさそうだな・・。」
レオはルカを見ると仕方なさそうに笑った。
「レオ・・。お前、本当に大丈夫か??
昨日から、無駄に転移を繰り返しているし(ルカのせいだが)瓦礫の撤去や、住民たちの救助にもずっと神力を使っているだろう??」
神力がある者は、そのパワーバランスに応じて神獣の加護によって力のコントロールや、更なる力の増強が見込めるらしい。
私はエリザベートを全く使いこなせてないので
多分、レオ以下なんだけど・・。
・・っていうか、私の神力の特性がすら解ってないんですけどね。
「それを言ったら。
神力を使い続けているルカや、みんなも同じような状況だ。皆のように神獣の加護がない分、力の回復や増幅は出来ないが・・。
転移ぐらいやってやる。俺は大丈夫だ。」
私は、レオの青い瞳と目が合って不安そうに見上げた。
その瞬間だった。
「アレクシア様・・!!」
私の腕が強い力で引かれて、驚いて振り返った。
エーテルの紅い瞳は焦ったように困惑の色を浮かべていた。
「・・お話中すみません!!
あの、先ほどから隣のテントの患者さんの様子が可笑しいんです!気になるので、こちらに来て見ていただけますでしょうか!?」
「・・・解ったわ!!」
私は金色の髪を揺らして小走りで隣のテントを目指した。
「俺も行くよ、シアさん・・!!」
「エーテルが血相を変えるなんて珍しいねぇ・・。ただ事じゃなさそうだがな。」
クリスとルカ、エリアスとレオも後ろからテントの中へと入ってきたのだった。
「こちらなんです・・!!この女性です。」
エーテルに案内されるがままで
隣のテントで、白衣に身を包んだ医者が一生懸命対応している患者の側まで連れて行ってくれた。
「ゴホッ・・。ゴホゴホッ・・!!!」
「お母さん・・!!お母さん、大丈夫???」
ぐったりした若い女性が蒼白の顔で酷い咳をしていた。
「・・真っ青で、酷い咳ね。この女性は・・。
一体、どうされたんですか??」
「「カオン」を飲ませてみたんですが症状が更に悪化していて・・。」
母親の横に腰を下ろした私は、反対側の頭の方に座ったクリスを見上げた。
「手の温度が冷たく、指先にまで血流がいってないわ・・。薬が合っていないのかしら?」
「「カオン」の症状じゃなさそうだよ・・。甘い香りがしてる。」
苦しそうに絞り出したクリスの声に私は水色の瞳を大きく見開いた。
「お母さん・・!!・・側にいるよ!!がんばってね・・・!!」
栗色の長い髪を乱して、苦しそうにむせ込む姿に隣にその女性の手を握っている
6歳ぐらいの、まだ小さな女の子は大きな瞳に涙を溜めながら必死で母親に呼びかけていた。
嘘だと・・。
嘘だと言って!?
「・・・まさか。必要な薬はレイじゃない!!
このタイミングでっ・・・!?」
絶望的な言葉に私達は言葉を失った。
意識が朦朧としているのか母親の女性は女の子を震える瞳で見上げて言った。
「・・・誰だ??さっきから、、お母さんって・・、あんたは、誰・・なんだい??」
その言葉に、女の子は言葉を詰まらせて固まった。
信じられない物でも見るように自分の母親を見ていた。
「・・お、お母さん!?ねぇ、どうしたの?!
お母さぁんっ、私が解らないのっ・・!?」
絶望的な声が上がっていた。
涙が零れ頽れる女の子の表情を意識の混濁した
その子の母は訳もわからないようにただ黙って見上げていた。
酷い・・。
「母親が子どもを解らなくなるなんて・・。
こんなのあり得ないわ!?
誰かお願い・・。レイを・・・!!
ねぇ、何処かにレイは余っていないの!?」
立ち上がって叫んだ私をテントの中の人間が一斉に注目していた。
この時・・・。
後ろにいた人物の瞳が、激しい痛みと共に打ち震えていたことを私はまだ気づいていなかった。
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