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学院編
31. 学院の異変
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デートや家族旅行で楽しかった夏休みがあっという間に終わり、今日から新学期が始まる。
暑い夏も終わりに近付いていて、最近は少し肌寒い日もある。
ちなみにだけど、レオン様との関係は順調で、この前は私から口付けをしてしまった。
求められたからとはいえ、こんなことをするなんて少し前の私からは考えられなかった。
勝手に進んでる婚約の話もほぼ決まっているらしいから、何事もなければ私が将来の公爵夫人になるのはほぼ決まったようなものなのよね。
私にそんな重役が務まるのか不安だけど……。
「リリアーナ様は夏休みの間何をしておりましたの?」
始業式が終わって生徒会室に向かっていると、隣に来たアエリア様にそんなことを聞かれた。
「私はレオン様に公爵領を案内ひていただいたり、家族で旅行に行ったりしていましたわ。アエリア様は何をされていましたか?」
「家族旅行以外はクラウス様とよくデートをしていましたわ。実は、先週婚約が決まりましたの」
その言葉を聞いて内心でとても驚く私。
まさかアエリア様の婚約が決まっているとは思わなかった。
「そうでしたのね。おめでとうございます」
「まだ発表はしませんから、このことは口外しないでいただけると嬉しいですわ」
「ええ、分かりましたわ」
そんな会話をしながら生徒会室に入ると、書類の山が目に飛び込んできた。
「こんにちは。これを手伝ってもらってもいいかな?」
笑顔でそう口にする生徒会長。
今すぐにここから逃げ出したくなったのは私だけじゃないよね……?
☆ ☆ ☆
翌日、アエリア様は疲れた表情をしていた。私もとても疲れている。
原因が昨日の書類なのは言うまでもないと思うけど、まさか家に持ち帰ってやる羽目になるとは思わなかったわ。
「アエリア様、リリアーナ様。お疲れのようですけど大丈夫でして?」
「ええ……」
「大丈夫ですわ」
そう答える私達。少しの寝不足なら大丈夫だもの。
「一体何がありましたの?」
「生徒会の仕事が多すぎて、家でやることになってしまいましたの」
そう説明するアエリア様。
「そうでしたのね。よろしければ、お手伝いさせていただけませんか?」
「何も見返りは渡せませんけど、それでも手伝ってくれますの?」
「もちろんですわ」
普段は見返り目的で手伝いを申し出てくる人はいるけど、今日は善意の申し出で安心した。
「すみません、お花摘みに行ってきますわ」
「私も」
「次の授業は休憩ありませんものね。私も行きますわ」
何故か3人で行くことになってしまったわ……。
お手洗いから戻ると、机の上に置いておいた筆記具が跡形もなく消えていた。
「どこに行ったのかしら……?」
「どうしましたの?」
「私の筆記具が消えてしまって」
「一緒に探したいところですけど、もう授業が始まってしまいますわね。とりあえず、私のを使ってください」
「ありがとうございます」
アエリア様に筆記具を借りて、この授業はなんとかなった。
でも、この後の休み時間に探しても私の筆記具は見つからなかった。
それなのに、終礼の前には元の位置に戻っていたから不思議に思った。
一体なんだったのかしら?
心霊現象だったら怖いわ……。
暑い夏も終わりに近付いていて、最近は少し肌寒い日もある。
ちなみにだけど、レオン様との関係は順調で、この前は私から口付けをしてしまった。
求められたからとはいえ、こんなことをするなんて少し前の私からは考えられなかった。
勝手に進んでる婚約の話もほぼ決まっているらしいから、何事もなければ私が将来の公爵夫人になるのはほぼ決まったようなものなのよね。
私にそんな重役が務まるのか不安だけど……。
「リリアーナ様は夏休みの間何をしておりましたの?」
始業式が終わって生徒会室に向かっていると、隣に来たアエリア様にそんなことを聞かれた。
「私はレオン様に公爵領を案内ひていただいたり、家族で旅行に行ったりしていましたわ。アエリア様は何をされていましたか?」
「家族旅行以外はクラウス様とよくデートをしていましたわ。実は、先週婚約が決まりましたの」
その言葉を聞いて内心でとても驚く私。
まさかアエリア様の婚約が決まっているとは思わなかった。
「そうでしたのね。おめでとうございます」
「まだ発表はしませんから、このことは口外しないでいただけると嬉しいですわ」
「ええ、分かりましたわ」
そんな会話をしながら生徒会室に入ると、書類の山が目に飛び込んできた。
「こんにちは。これを手伝ってもらってもいいかな?」
笑顔でそう口にする生徒会長。
今すぐにここから逃げ出したくなったのは私だけじゃないよね……?
☆ ☆ ☆
翌日、アエリア様は疲れた表情をしていた。私もとても疲れている。
原因が昨日の書類なのは言うまでもないと思うけど、まさか家に持ち帰ってやる羽目になるとは思わなかったわ。
「アエリア様、リリアーナ様。お疲れのようですけど大丈夫でして?」
「ええ……」
「大丈夫ですわ」
そう答える私達。少しの寝不足なら大丈夫だもの。
「一体何がありましたの?」
「生徒会の仕事が多すぎて、家でやることになってしまいましたの」
そう説明するアエリア様。
「そうでしたのね。よろしければ、お手伝いさせていただけませんか?」
「何も見返りは渡せませんけど、それでも手伝ってくれますの?」
「もちろんですわ」
普段は見返り目的で手伝いを申し出てくる人はいるけど、今日は善意の申し出で安心した。
「すみません、お花摘みに行ってきますわ」
「私も」
「次の授業は休憩ありませんものね。私も行きますわ」
何故か3人で行くことになってしまったわ……。
お手洗いから戻ると、机の上に置いておいた筆記具が跡形もなく消えていた。
「どこに行ったのかしら……?」
「どうしましたの?」
「私の筆記具が消えてしまって」
「一緒に探したいところですけど、もう授業が始まってしまいますわね。とりあえず、私のを使ってください」
「ありがとうございます」
アエリア様に筆記具を借りて、この授業はなんとかなった。
でも、この後の休み時間に探しても私の筆記具は見つからなかった。
それなのに、終礼の前には元の位置に戻っていたから不思議に思った。
一体なんだったのかしら?
心霊現象だったら怖いわ……。
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