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アフロディーテの悲劇
悲劇の始まり
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ある時、クロム国の隣国で恐ろしい疫病が流行りました。
多くの者が死に、生き残った者も働くことができず、飢餓で死に絶えていきました。
クロム国の王は疫病を恐れ、あらゆる国との交流を禁じました。
人々の行き来が途絶え、クロム国の財政も徐々に悪化していきました。
それでも王は近隣の国を助けようとはせず、国を閉ざすことで守ろうとしました。
しかし、抵抗も虚しく、次第にクロム国でも疫病が広がっていきました。
人々は恐怖に震え、死体を埋葬することもできず、城にまで異様な臭いが漂ってきていました。
城の者たちも一人また一人と倒れてゆき、アフィーもその恐怖を肌で感じていました。
アフィーは「人々のために何かしなくては」「できることはないだろうか」と思っていましたが、父である王はアフィーにも「何もするな」と強く言っていました。
アフィーが子供の頃から面倒を見てくれた乳母が亡くなった時も、父により弔う場にさえ行くことは叶いませんでした。
そして、王もまたその疫病にかかってしまいました。
アフロディーテはひどく悲しみ、側近たちの反対を押し切って、父である王に毎日のように会いに行きました。
「父の額をつたう汗を拭くことしかできない自分が情けないです」
この頃、アフィーはよくそんなことを呟いていました。
日に日に弱る父の姿に、アフィーはなすすべもなくただそばにいることしかできませんでした。
そして、病に倒れて10日目の朝、アフィーの腕の中で王は亡くなりました。
多くの者が死に、生き残った者も働くことができず、飢餓で死に絶えていきました。
クロム国の王は疫病を恐れ、あらゆる国との交流を禁じました。
人々の行き来が途絶え、クロム国の財政も徐々に悪化していきました。
それでも王は近隣の国を助けようとはせず、国を閉ざすことで守ろうとしました。
しかし、抵抗も虚しく、次第にクロム国でも疫病が広がっていきました。
人々は恐怖に震え、死体を埋葬することもできず、城にまで異様な臭いが漂ってきていました。
城の者たちも一人また一人と倒れてゆき、アフィーもその恐怖を肌で感じていました。
アフィーは「人々のために何かしなくては」「できることはないだろうか」と思っていましたが、父である王はアフィーにも「何もするな」と強く言っていました。
アフィーが子供の頃から面倒を見てくれた乳母が亡くなった時も、父により弔う場にさえ行くことは叶いませんでした。
そして、王もまたその疫病にかかってしまいました。
アフロディーテはひどく悲しみ、側近たちの反対を押し切って、父である王に毎日のように会いに行きました。
「父の額をつたう汗を拭くことしかできない自分が情けないです」
この頃、アフィーはよくそんなことを呟いていました。
日に日に弱る父の姿に、アフィーはなすすべもなくただそばにいることしかできませんでした。
そして、病に倒れて10日目の朝、アフィーの腕の中で王は亡くなりました。
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