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オフィスラブ
16.ホテル
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ランチの後、再入場をして、スペス・マウンテンや美女と野獣館ほかのアトラクションを回り、堪能する。
早く二人だけになって、イチャイチャしたいけど、せっかく正彦が連れて来てくれたのだから、楽しみたいという気持ちもある。
それに入場料が高いことと言えば、ゼロが一つ多いのでは?と思うぐらい高くて、ビックリしたのもある。
美織の実家がある遊園地と言えば、「子供の楽園」だったけど、そこは遊園地と言えるかどうかわからないけど、入場料がタダだったので、余計そう思えるのかもしれない。
すぐ帰っちゃ、申し訳ない。
結局、閉園時間まで、遊び惚けていて、園内のレストランで、ご飯を食べることになってしまう。
正彦が都内に予約していたレストランを解約して、園内レストランで食事できるようにしてくれ、さらにデズニーホテルに部屋を取ってくれたのだ。今夜は、おとぎの国で、王子様に抱かれてうっとりとした夜を過ごせるかと思うと、嬉しくてたまらない。
「ありがとう。正彦、結婚してから一番嬉しい。」
「それだけ?」
「え?」
「ご褒美にチューしてよ。」
「また、連れて来てね。愛している。チュっ。」
「いやあ、いいものだな。美織、愛しているよ。こっちへおいで。」
美織は、言うとおり、正彦の腕の中にスッポリ収まる。
正彦は、美織の耳たぶを甘噛みして、その後、ペロペロ舐めだす。
「いやん、くすぐったい。」
「今日は、本当にありがとう。これでやっと、美織が俺のモノになったという気分だよ。本当、嬉しい。」
「私もよ。今まで、出張風俗みたいな感じで、後ろ暗かったけど、これで、会社の人や部下にも結婚相手が正彦だって、言えるようになったもの。」
「うん。そうだね。そろそろ公表しようか。結婚式の招待状までは黙っておくつもりだったけどね。」
「正彦がその方が、都合がいいなら、それでもいいよ。」
「うん。ただ、秘書課に毒花がいるから、自分は美人だと言って、仕事もできないくせに君臨している奴がいてさ。秘書の仕事は美人だから、務まるものではないのに、勘違いしているのだよ。困った奴らで、手を焼いている。」
「へー。でも、秘書課って、取引先のお嬢さんなどの縁故採用がほとんどだって聞くけど?」
「そうなんだ。だから自分たちは、選ばれた人間だと勘違いしている自意識過剰な人間ばかりで困っているんだ。」
「はあ、なるほど。他の部署で受け入れられない余り者が秘書室に送られているという噂が本当だってことね。」
「えっ!?そんな噂があるのか……。」
「それこそ美容部員に格下げしたら、どうよ?美人だから広告宣伝部へ移動してから、美容部員になってもらうって言うのは?」
「親のコネをフルに利用してくるだろうな。」
せっかくの甘いムードが台無しで、戦略経営会議の模様になってきたが、どうしようもない。正彦にとっても、信頼できるビジネスパートナーが美織だけということもあり、議論に白熱してしまう。
まあ、やることは、その後にたっぷり朝まで、やってしまい、せっかくの日曜日が吹っ飛んでしまうのだが、とにかく今は秘書課の毒花対策で手いっぱいで、結婚を公表するに至っていない。
「でも、広告宣伝部に異動というのは、使える手かもしれないね。美人であることを鼻にかけている連中だから、おだてて広告宣伝部に、ひょっとしたら、社員の中からCMやカタログに搭乗できるかもしれないという含みを持たせれば、やりたがる奴も出てくるかもしれない。」
「話がついたところで、抱いて、正彦さん。」
「ごめんよ。つまらない話に付き合わさせてしまって。」
「いいのよ。大好き。は・や・く。」
「じゃ、先にお風呂でも、一緒に入ろっか。」
そうだった。今日は大汗かいたんだっけ。でも、一緒に入るというのは、いまだに慣れない。
早く二人だけになって、イチャイチャしたいけど、せっかく正彦が連れて来てくれたのだから、楽しみたいという気持ちもある。
それに入場料が高いことと言えば、ゼロが一つ多いのでは?と思うぐらい高くて、ビックリしたのもある。
美織の実家がある遊園地と言えば、「子供の楽園」だったけど、そこは遊園地と言えるかどうかわからないけど、入場料がタダだったので、余計そう思えるのかもしれない。
すぐ帰っちゃ、申し訳ない。
結局、閉園時間まで、遊び惚けていて、園内のレストランで、ご飯を食べることになってしまう。
正彦が都内に予約していたレストランを解約して、園内レストランで食事できるようにしてくれ、さらにデズニーホテルに部屋を取ってくれたのだ。今夜は、おとぎの国で、王子様に抱かれてうっとりとした夜を過ごせるかと思うと、嬉しくてたまらない。
「ありがとう。正彦、結婚してから一番嬉しい。」
「それだけ?」
「え?」
「ご褒美にチューしてよ。」
「また、連れて来てね。愛している。チュっ。」
「いやあ、いいものだな。美織、愛しているよ。こっちへおいで。」
美織は、言うとおり、正彦の腕の中にスッポリ収まる。
正彦は、美織の耳たぶを甘噛みして、その後、ペロペロ舐めだす。
「いやん、くすぐったい。」
「今日は、本当にありがとう。これでやっと、美織が俺のモノになったという気分だよ。本当、嬉しい。」
「私もよ。今まで、出張風俗みたいな感じで、後ろ暗かったけど、これで、会社の人や部下にも結婚相手が正彦だって、言えるようになったもの。」
「うん。そうだね。そろそろ公表しようか。結婚式の招待状までは黙っておくつもりだったけどね。」
「正彦がその方が、都合がいいなら、それでもいいよ。」
「うん。ただ、秘書課に毒花がいるから、自分は美人だと言って、仕事もできないくせに君臨している奴がいてさ。秘書の仕事は美人だから、務まるものではないのに、勘違いしているのだよ。困った奴らで、手を焼いている。」
「へー。でも、秘書課って、取引先のお嬢さんなどの縁故採用がほとんどだって聞くけど?」
「そうなんだ。だから自分たちは、選ばれた人間だと勘違いしている自意識過剰な人間ばかりで困っているんだ。」
「はあ、なるほど。他の部署で受け入れられない余り者が秘書室に送られているという噂が本当だってことね。」
「えっ!?そんな噂があるのか……。」
「それこそ美容部員に格下げしたら、どうよ?美人だから広告宣伝部へ移動してから、美容部員になってもらうって言うのは?」
「親のコネをフルに利用してくるだろうな。」
せっかくの甘いムードが台無しで、戦略経営会議の模様になってきたが、どうしようもない。正彦にとっても、信頼できるビジネスパートナーが美織だけということもあり、議論に白熱してしまう。
まあ、やることは、その後にたっぷり朝まで、やってしまい、せっかくの日曜日が吹っ飛んでしまうのだが、とにかく今は秘書課の毒花対策で手いっぱいで、結婚を公表するに至っていない。
「でも、広告宣伝部に異動というのは、使える手かもしれないね。美人であることを鼻にかけている連中だから、おだてて広告宣伝部に、ひょっとしたら、社員の中からCMやカタログに搭乗できるかもしれないという含みを持たせれば、やりたがる奴も出てくるかもしれない。」
「話がついたところで、抱いて、正彦さん。」
「ごめんよ。つまらない話に付き合わさせてしまって。」
「いいのよ。大好き。は・や・く。」
「じゃ、先にお風呂でも、一緒に入ろっか。」
そうだった。今日は大汗かいたんだっけ。でも、一緒に入るというのは、いまだに慣れない。
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