私のオオカミさん

日向 瑠夏

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4話

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「お母さん!赤ずきん読んで!」
「あらあら、ほんとに赤ずきんが好きね。」
「うん!だってオオカミさんがとても素敵なの!」
「それはよくわからないけれど..はい、これ。」

お母さんがくれた手編みの真っ赤な頭巾。
体の弱かったお母さんが一生懸命編んでくれたもの。それだけで嬉しかった。

「ありがとうお母さん!一生大切にする!」
「ふふふふ、それは編んだかいがあったわ。」

これはまだ私が幸せだった時のお話。
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