そして倫理は崩壊し、落日の魔法使いはダンジョンの発生した世界に沈む

ナントナクカイテク三号

文字の大きさ
22 / 48
1章

19 どうしようもない。矯正は不可能だ。

しおりを挟む
 その日からも周回だ。5日間ぐらい彷徨い続けた。

 ベリサマからは「よくあきないね。」とのお言葉をいただいた。ここの階層のトラップは別のダンジョンに飛ばすものや、通路をモンスターハウス化する物だったりがあって鬼畜の一言に尽きた。

 そのトラップをわざと作動させたときは数千のゴブリンが一斉に群がってきて恐怖だった。

 魔法を使う暇がないから中位の傷ポーションを湯水のごとく飲み、ショートソードを何振りも使いつぶすことになってしまったのは苦い思い出だ。最後はすべて切り刻んで片を付けた。

 あの時は1度の戦闘で80,000ポイント以上も手に入ってなりビビった。嬉しいどころか怖かった。

 目の前のゴブリン軍団の銃の乱射かと思わしき魔法を“無吸収壁”の魔法によって退ける。ここ、2階層のボスは1階層と同じことをしてきたが、呼び出されたゴブリンは魔法中心だった。

 球だったり弾だったりがひっきりなしに飛んでくる。その悉くを無効化していた。そろそろゴブリンたちのMP切れのようで魔法の勢いがやんでくる。

    今度はこちらから“ 強風刃改”で片を付けた。壁などで防がれることなく勝負がついた。ゴブリンはすべからく胴体で切断された。

【No125,431,112階層主の討伐達成 5ポイント獲得】
【No125,431,112【数量増加5】の効果により追加 25ポイント獲得】
【No125,431,112偉業の達成 51ポイント獲得】
【No125,431,112【数量増加5】の効果により追加 255ポイント獲得】

 報酬だけ見るとあまりおいしくはなかった。魔法を使ってくる敵は一階層のボス以来だったけれども対応できないわけじゃなかった。これがもし、規律や統制のある攻撃になってしまえばどうとも言えないが、思い思いに攻撃してくるので、個々で斬りに行ってもよかったような気さえした。

「さてと、宝箱の中は……。」

【No125,431,112【宝箱の発見】 2,000ポイント獲得】
【No125,431,112【数量増加5】の効果により追加 10,000ポイント獲得】

「悪くはないな。その他に回復アイテムがたくさんとスクロール系か。」

 スクロールには2種類ある。1つは記された魔法を誰でもMPが足りれば一度だけ使えるもの。2つ目は限定のスキルを取得できるものだ。

 1つ目の方は魔法での再現の取っ掛かりもつかめない“転移”などを記したものもある。今回は“転移”が6枚入っていた。行ったことがある場所にしか行けないけれど、一度行った場所なら登録しておけばどこへでも一瞬で行ける。

「ますたぁ~。“帰還”のスクロールもあるよぉ。」

 “帰還”のスクロールは文字の通りに迷宮の入り口に戻ることが出来るものだ。

 登録とか必要ないから便利だと思う。

 因みに一度も使ったことが無い。

 偶に“大爆発”とか自爆前提のスクロールがあって【鑑定】なしでは危なくて使うこともできない。【残機】の組み合わせで使えないこともないが誰が好き好んで自爆特攻するだろうか。ドラゴンの相手をすることになったら考えなくもない。消費MP1って……。

 MP極振りのスクロールビルドが見えたのはオレだけではないはずだ。ギャンブル性が高くてやろうとは思えない。

「ダンジョンに入って30日くらいか。寄り道もしたけどこんなものか。あと一階層で引き返そう。ベリサマもそれでいいか?」

「うん!ますたぁ~のやりたいようにすればいいのぉ~。」

 ベリサマは足を広げて答えた。わざとかな?

 わざとだよね。見えてるよ。「見せてるの」とは言わないでね。

 もはやどうすることもできないので放置である。今回は周回せずにそのまま3階層に向かう。ああ。フラストレーションがたまる。いろいろ限界だった。

 今日のところはそのままこのボス部屋に留まることにした。

 筋トレしてから魔法で身体を洗った。

 【超回復】のスキルではどうしても筋肉のつきが偏ってしまって困ったのだ。ベリサマがガン見していたのはもう気にしない。

 妹とも一緒にお風呂入っていたしそんなものだと割り切った。栄養のある木の実を食べてそのまま寝てしまう。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

処理中です...