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始めての戦い

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またルーナに起こしてもらい、顔を洗いルーナが用意してくれた朝ごはんを食べていた。

2人で食べながらルーナに魔法の使い方を教えてほしいとお願いした。

ルーナは朝に用事で家を出なければならないので、昼からにして欲しいと言われたので、家で待つことにした。

待っている間とても暇だったので家を探索することにした。するとルーナの部屋にあった魔法の書と書かれた本に目がひかれた。

その本は呪文の名前や効果、使い方が書かれていた。生活で使える呪文ばかりでとても魔王を倒せる呪文は書いていなかった。
ペラペラめくっていると紙切れが挟んでいることに気がついた。

そこにはデスクラッシュと書かれており戦闘中ピンチの時に使えと記されている。

それを読んでいるうちにルーナが帰ってきたので本を戻し、最初に出会った芝生で、魔法の使い方を教えてもらうことにした。

ルーナ
「魔法っていうのはね、心のエネルギーなの。そのエネルギーを放出するように呪文を唱えると成功するよ。無属性はこれであってるか分からないけどね、無属性の人に聞くのが1番良いんだけどね。」

ルーナは笑いながら言った。
無属性に教えてもらうことは不可能に近い。生きているかすら分からないため、自分で頑張るしかない。

ルーナ
「とりあえず光らす呪文を唱えてみましょう。これ呪文はどの属性も使えるから、使えると思うよ。ライトって言いながら心のエネルギーを出してみて。」

目を瞑り集中しながらライトと発すると、とてつもない光が一瞬輝いて消えた。

ルーナ
「すごいよ!こんな眩しい光見たことない。学校の先生よりすごい」

ルーナはとても称賛している。
しかし、魔法は難しいなと実感した。
光を維持するつもりだったが一瞬で消えたため、かなりの練習が必要だと思った。

すると向こうから
「今の光すげーじゃん。ルーナの彼氏か?」
という声がした。

振り向くと3人の男が立っていた。
ぽっちゃりした男とガリガリの男真ん中にガタイのいいキャップ帽を被った生意気そうな男だ。
ルーナはハッとした顔をした。

ルーナ
「スコット達何しにきたの?ユート帰りましょう」

ルーナによると、この3人は学校の問題児らしい。魔法で暴れてたくさんの人を怪我させるとして先生ですら手をつけられないらしい。

するとリーダーであろうスコットが
「俺と勝負しようぜ」と言ってきた。
僕はなんの勝負と聞いた。
すると3人は大笑いし、魔法での戦闘に決まってるだろと言ってきた。
ルーナはユートはまだ呪文を使えないのよと言ったが聞き入ってはくれない。

スコットは勝負しなければルーナを魔法でボコボコにすると脅しをかけてきた。
もちろんルーナは戦闘に不向きなタイプだ。
本当にボコボコにされるだろう。
ここは腹を括ってやるしかないと心に誓い1歩前に出た。
ルーナが不安そうな顔で見ている。そりゃそうだ、僕が知っている呪文はライトだけだ。

スコットも前にでてきた。勝負が始まろうとしている。僕の作戦はスコットの魔法を避け、その魔法を覚えて使う。最初に喰らえば負けだと考えた。

スコットといた残りの2人が始めと言った。
すぐさまスコットはファイヤーボールと唱え僕の体に直撃した。流石に近距離で速くて避けることができなかったのだ。スコット達は大笑いしていた。

僕はなんとか立ち上がった。
ファイヤーボールは多分火属性の呪文だ、僕には使えないだろうと考えた。
またスコットは呪文を唱えようとしいた。
ルーナがやめてと叫んでいる。

僕はルーナの家にあった本の紙切れを思い出していた。

自分のエネルギーを放つかのようにスコットにデスクラッシュと叫んだ。
すると、スコットから大きな叫びと骨が折れるような音がした。

残りの2人は驚きスコットを助けに行った。
スコットは立ち上がれない。スコットは頭と首以外の全身の骨が折れていたのだ。

ここで僕はデスクラッシュが骨を折る呪文だと知った。追い詰められすぎて呪文が制御できず、頭と首の骨以外を折ることになったのだ。

2人はスコットを担いで街へ走っていった。
ルーナは僕に何をやったのかと聞いてきた。
デスクラッシュと書かれた紙の話をした。

ルーナはお父さんに教えてもらった呪文だったと話した。ルーナは昔にデスクラッシュを試したが使えなかったらしい。

話していると警察らしき人が来た。ルーナが言うには魔法警察と言うらしい。
そこのお前、少年がやられたと通報を受けてきた。事情は担いでいた2人から聞いた。
とりあえず君を逮捕する。

僕は捕まってしまった。
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