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町に行きましょう
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「ねえアージュ、せっかくナイをきれいにしたんだからさ、顔面を蹴るのはやめようよ」
「おうすまん、いつもの癖でな。次からはボディにしておくぜ」
などと言葉を交わしながら二頭のマジカルホースが草原を駆けていく。
ちなみにナイはクラウスの背にしがみつきながら、マジカルホースの操り方をクラウスから教わっている。
馬を走らせていくうちに、草原は広大な畑へと変わっていく。
畑の間からは人影もぽつぽつ見えてくる。
「よっしゃ、それじゃあ情報収集と行こうか」
アージュはクラウスにそう呼びかけると、クラウスもアージュに従い、馬の速度をゆっくりと落としていく。
「こんにちは!」
アージュの屈託のない元気な挨拶に、畝で一休みをしていた農婦らしい婆さんは、思わず頬をほころばせた。
「おやおや、これはどちらのお坊ちゃん達かな?」
はい情報ゲット。
老婆の反応からするに、アージュ達の姿はこの世界でも違和感がないということだ。
さらに言葉遣いによれば、彼らの姿は金持ちのガキどもに見えるということであろう。
続けてはクラウスの出番。
「お婆ちゃん、この畑では何を育てているの?」
「キュルビスかぼちゃじゃよ」
するとクラウスが可愛らしい表情で繰り返した。
「キュルビスかぼちゃ?」
そんな少年を目を細めて見つめた老婆は、孫に語りかけるようにクラウスに接した。
「そうじゃ、キュルビス特産のかぼちゃじゃ」
「キュルビスって?」
すると、ちょっとだけ老婆は不思議そうな表情を見せる。
「キュルビスを知らぬとは、お前さんたちはどこから来たのかい?」
ところがアージュとクラウスの小芝居は止まらない。
「キュルビスは町の名前だよ」
アージュがわざとらしくブラフを入れると、老婆もうんうんと頷いた。
はい、さらに情報追加。
町の名前はキュルビスで確定だ。
さらに間髪いれずにクラウスは続ける。
「そうかあ、ボクたち遠くから来たから、わからなかったよ」
すると婆さん。
「おやおや、坊ちゃん達はもしかしたらボーデン辺りからやってきたのかい?」
どうやらこの先にはボーデンという町もあるらしい。
するとクラウスはナイの後ろに回ると、彼女に小声で指示を出す。
ナイも心得たとばかりに小芝居の仲間に入る。
「ねえお婆さま、キュルビスで宿を探したいのだけれど、いい宿をご存知ないかしら」
すると婆さんは仕方がないねとばかりに、自慢げにナイに答えた。
「そうさね。この街道を真っ直ぐに行って町に入ると、街路を進んだ少しばかり先に、かぼちゃの甘露煮亭という店がある。そこで、パンプの紹介だと言ってくれればいいさね。パンプってのはわしの名前じゃよ」
はい、当座の宿情報もゲット。
三人はお婆さんに手を振りながら、最初の町「キュルビス」に向かって行った。
しばらく馬を走らせると、ちらほらと建物が目に飛び込んでくるようになる。
草原からしばらくは獣道のようだった道も、先程のパンプ婆さんの畑を過ぎたあたりから踏み固められた街道となり、分岐もいくつか見受けられるようになった。
三人は婆さんに教えられたように真っ直ぐに進んでいく。
すると、最初はぽつぽつだった建物が徐々に増え、街道を挟みこんでいく。
同時に街道も石畳の街路となっていく。
三人はここでマジカルホースから降り、発動を解いてそれを一旦バッグにしまうと、今度は徒歩で街路を進んでいく。
街路の両脇は商店らしき建物が立ち並び、人の行き来も増えてきている。
アージュたちは露店を眺めながら、ゆっくりと道を進んでいく。
「ああ、美味しそう」
町に漂う料理の香りにナイはうっとりとしている。
その一方でアージュとクラウスは笑顔を浮かべながらも、笑っていない目で露店でのやり取り、特に客と商人の手元を観察している。
「へえ、通貨単位は、ここもリルなんだな」
「使われているのは大小の銀貨と大小の銅貨だね。金貨は見かけないよ」
二人はおっさんどもからむしった貨幣をどこまで自然に使用できるのか観察していたのだ。
どうやら物価もそれほど彼らの世界と変わらないらしく、小銅貨が十リル、大銅貨が百リル、小銀貨が千リル、大銀貨が一万リルというところか。
ただ、金貨だけは市場に見かけないので、それが五万リルなのか十万リルなのかがどうにもわからない。
そうこうしているうちに、三人はパンプ婆さんから教えられた、かぼちゃの甘露煮亭に到着した。
ここは打ち合わせ通りに、ナイが先頭で、アージュとクラウスがその後ろをついていく。
「いらっしゃいませ」
店内に入ると、まずは丸テーブルが並ぶ酒場のような光景が広がる。
その奥にカウンターがあり、どうやら宿の手続きはそこで行うようだ。
「パンプさんのご紹介で参りました。三人で宿泊したいのだけれど、スリーベッドの部屋はあるかしら」
ナイは後ろで囁くクラウスの言葉をたどたどしく追って行く。
ところが、そのゆっくりの口調が功を奏したのか、どうやら店番の爺さんは彼女たちを高貴な身分だと勘違いさせたらしく、爺さんは丁寧にナイに向かって答えた。
「一泊三万リルのお部屋はいかがでしょうか?多少値は張りますが、この町が一望できますよ」
これは金貨の価値を知るチャンスだ。
クラウスはあらかじめナイに渡してあった財布から大きな方の金貨を一枚出させると、まずはそれを爺さんの前に置かせてみる。
当然アージュとクラウスは爺さんの表情をぬかりなく観察している。
すると爺さんは驚いたような、困ったような表情を返してきた。
「申し訳ございません。キュルビスでは百万リル金貨は事前に商人組合で両替をしていただかないと」
はい、大金貨は百万リルだとわかりました。
商人組合という団体の存在もばっちり把握できました。
「あら、ごめんなさいね。それではこちらで」
次にナイが出したのは小さい方の金貨。
続けてゆっくりともう一枚金貨を出させようとクラウスがナイに呟くと、その前に爺さんが反応した。
「ご一泊でよろしいですか?」
指示変更。
クラウスはナイへの指示を切り替える。
クラウスは小金貨一枚が五万リルである可能性も考えていた。
なので爺さんの前に小金貨一枚を置いた後、爺さんの反応を見ながらゆっくりと二枚目をナイに出させようとしたのだ。
しかし爺さんは一枚目の小金貨で、宿泊日数を聞いてきた。
これは少なくとも小金貨一枚が二泊以上、つまり六万リル以上の価値があるということ。
ならば次に考えられるのは、小金貨一枚十万リルだということ。
ナイはクラウスの指示通りに彼の言葉を追う。
「つりあえずは三泊でお願いしますわ」
すると爺さんは満面の笑顔で金貨を受け取ると、大銀貨を一枚、おつりとして返してきた。
はい、小金貨は十万リルで決定です。
続けて爺さんはサービスの女性を一名呼ぶと、三人を部屋に案内するように指示をした。
「夕食は別料金となっておりますが、どうぞそちらのホールをご利用くださいませ」
「おうすまん、いつもの癖でな。次からはボディにしておくぜ」
などと言葉を交わしながら二頭のマジカルホースが草原を駆けていく。
ちなみにナイはクラウスの背にしがみつきながら、マジカルホースの操り方をクラウスから教わっている。
馬を走らせていくうちに、草原は広大な畑へと変わっていく。
畑の間からは人影もぽつぽつ見えてくる。
「よっしゃ、それじゃあ情報収集と行こうか」
アージュはクラウスにそう呼びかけると、クラウスもアージュに従い、馬の速度をゆっくりと落としていく。
「こんにちは!」
アージュの屈託のない元気な挨拶に、畝で一休みをしていた農婦らしい婆さんは、思わず頬をほころばせた。
「おやおや、これはどちらのお坊ちゃん達かな?」
はい情報ゲット。
老婆の反応からするに、アージュ達の姿はこの世界でも違和感がないということだ。
さらに言葉遣いによれば、彼らの姿は金持ちのガキどもに見えるということであろう。
続けてはクラウスの出番。
「お婆ちゃん、この畑では何を育てているの?」
「キュルビスかぼちゃじゃよ」
するとクラウスが可愛らしい表情で繰り返した。
「キュルビスかぼちゃ?」
そんな少年を目を細めて見つめた老婆は、孫に語りかけるようにクラウスに接した。
「そうじゃ、キュルビス特産のかぼちゃじゃ」
「キュルビスって?」
すると、ちょっとだけ老婆は不思議そうな表情を見せる。
「キュルビスを知らぬとは、お前さんたちはどこから来たのかい?」
ところがアージュとクラウスの小芝居は止まらない。
「キュルビスは町の名前だよ」
アージュがわざとらしくブラフを入れると、老婆もうんうんと頷いた。
はい、さらに情報追加。
町の名前はキュルビスで確定だ。
さらに間髪いれずにクラウスは続ける。
「そうかあ、ボクたち遠くから来たから、わからなかったよ」
すると婆さん。
「おやおや、坊ちゃん達はもしかしたらボーデン辺りからやってきたのかい?」
どうやらこの先にはボーデンという町もあるらしい。
するとクラウスはナイの後ろに回ると、彼女に小声で指示を出す。
ナイも心得たとばかりに小芝居の仲間に入る。
「ねえお婆さま、キュルビスで宿を探したいのだけれど、いい宿をご存知ないかしら」
すると婆さんは仕方がないねとばかりに、自慢げにナイに答えた。
「そうさね。この街道を真っ直ぐに行って町に入ると、街路を進んだ少しばかり先に、かぼちゃの甘露煮亭という店がある。そこで、パンプの紹介だと言ってくれればいいさね。パンプってのはわしの名前じゃよ」
はい、当座の宿情報もゲット。
三人はお婆さんに手を振りながら、最初の町「キュルビス」に向かって行った。
しばらく馬を走らせると、ちらほらと建物が目に飛び込んでくるようになる。
草原からしばらくは獣道のようだった道も、先程のパンプ婆さんの畑を過ぎたあたりから踏み固められた街道となり、分岐もいくつか見受けられるようになった。
三人は婆さんに教えられたように真っ直ぐに進んでいく。
すると、最初はぽつぽつだった建物が徐々に増え、街道を挟みこんでいく。
同時に街道も石畳の街路となっていく。
三人はここでマジカルホースから降り、発動を解いてそれを一旦バッグにしまうと、今度は徒歩で街路を進んでいく。
街路の両脇は商店らしき建物が立ち並び、人の行き来も増えてきている。
アージュたちは露店を眺めながら、ゆっくりと道を進んでいく。
「ああ、美味しそう」
町に漂う料理の香りにナイはうっとりとしている。
その一方でアージュとクラウスは笑顔を浮かべながらも、笑っていない目で露店でのやり取り、特に客と商人の手元を観察している。
「へえ、通貨単位は、ここもリルなんだな」
「使われているのは大小の銀貨と大小の銅貨だね。金貨は見かけないよ」
二人はおっさんどもからむしった貨幣をどこまで自然に使用できるのか観察していたのだ。
どうやら物価もそれほど彼らの世界と変わらないらしく、小銅貨が十リル、大銅貨が百リル、小銀貨が千リル、大銀貨が一万リルというところか。
ただ、金貨だけは市場に見かけないので、それが五万リルなのか十万リルなのかがどうにもわからない。
そうこうしているうちに、三人はパンプ婆さんから教えられた、かぼちゃの甘露煮亭に到着した。
ここは打ち合わせ通りに、ナイが先頭で、アージュとクラウスがその後ろをついていく。
「いらっしゃいませ」
店内に入ると、まずは丸テーブルが並ぶ酒場のような光景が広がる。
その奥にカウンターがあり、どうやら宿の手続きはそこで行うようだ。
「パンプさんのご紹介で参りました。三人で宿泊したいのだけれど、スリーベッドの部屋はあるかしら」
ナイは後ろで囁くクラウスの言葉をたどたどしく追って行く。
ところが、そのゆっくりの口調が功を奏したのか、どうやら店番の爺さんは彼女たちを高貴な身分だと勘違いさせたらしく、爺さんは丁寧にナイに向かって答えた。
「一泊三万リルのお部屋はいかがでしょうか?多少値は張りますが、この町が一望できますよ」
これは金貨の価値を知るチャンスだ。
クラウスはあらかじめナイに渡してあった財布から大きな方の金貨を一枚出させると、まずはそれを爺さんの前に置かせてみる。
当然アージュとクラウスは爺さんの表情をぬかりなく観察している。
すると爺さんは驚いたような、困ったような表情を返してきた。
「申し訳ございません。キュルビスでは百万リル金貨は事前に商人組合で両替をしていただかないと」
はい、大金貨は百万リルだとわかりました。
商人組合という団体の存在もばっちり把握できました。
「あら、ごめんなさいね。それではこちらで」
次にナイが出したのは小さい方の金貨。
続けてゆっくりともう一枚金貨を出させようとクラウスがナイに呟くと、その前に爺さんが反応した。
「ご一泊でよろしいですか?」
指示変更。
クラウスはナイへの指示を切り替える。
クラウスは小金貨一枚が五万リルである可能性も考えていた。
なので爺さんの前に小金貨一枚を置いた後、爺さんの反応を見ながらゆっくりと二枚目をナイに出させようとしたのだ。
しかし爺さんは一枚目の小金貨で、宿泊日数を聞いてきた。
これは少なくとも小金貨一枚が二泊以上、つまり六万リル以上の価値があるということ。
ならば次に考えられるのは、小金貨一枚十万リルだということ。
ナイはクラウスの指示通りに彼の言葉を追う。
「つりあえずは三泊でお願いしますわ」
すると爺さんは満面の笑顔で金貨を受け取ると、大銀貨を一枚、おつりとして返してきた。
はい、小金貨は十万リルで決定です。
続けて爺さんはサービスの女性を一名呼ぶと、三人を部屋に案内するように指示をした。
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