63 / 71
こうして獲物は蜘蛛の巣に引っ掛かる
しおりを挟む
リスペルとフリーレは、リビングに足を踏み入れるまでは、これから開始されるであろう尋問により、この世の地獄を味わうのであろうと絶望していた。
ところがそこで待つアージュたちからは、拍子抜けするほどあっさりとした出迎えを受けたのだ。
二人が元の席で並んで正座をすると、まずはアージュが二人に笑いかけた。
「まあ、やっちゃったもんは仕方がねえな」
クラウスも笑顔でそれに続く。
「そうだね。好き同士なら当たり前の行為だってツァーグのおっさんに習ったしさ」
ここで一人リビングで食事に熱中していたナイが「え?なにをやっちゃったの?」とピント外れのボケをかましてきたが、それは他の連中から華麗にスルーされた。
「てことで、今日は遅いから解散とするか。リスペルとフリーレは一緒にいちゃあ不味いだろうから、それぞれ送っていくよ」
いつの間にか、にーちゃんねーちゃんの敬称が取れて二人を呼び捨てしているアージュだが、リスペルとフリーレにとっては、そんなことよりもこの場から解放されるのがうれしかった。
「それじゃあリスペルはクラウスとフントにーちゃんに頼む。ついでにフントにーちゃんは風俗組合でツァーグのおっさんに、ボーデンに紹介するハイエナハウンドたちの面通しを済ませてくれるか?」
「わかった、アージュ」
フントは突然命じられた使命に慌てて頷いた。
面通しするハイエナハウンドというのは、ボーデン領主の元に送り込む子犬とその母犬、兄犬の三頭のことだ。
彼らはボーデンに売られるのではなく、フント配下であるハイエナハウンドの群れから、ボーデンに派遣するという計画にしている。
「フリーレは俺とナイねーちゃん、ベルの三人で送って行くよ」
この指示にナイもベルも反対する理由はない。
どちらというとベルは面白そうな表情を浮かべながらちらちらとフリーレの様子を伺っている。
「それじゃあ戸締りして出かけるか」
アージュの号令で、一行は二手に分かれて夜の町へと向かっていった。
まずはリスペルご一行。
先頭をクラウスとリスペルが並んで歩き、その後ろにフントとハイエナハウンド三頭がのんびりとついていく。
「よかったねリスペル」
すでにクラウスもリスペルを呼び捨てだ。
「よかったって、なにがさ?」
クラウスの真意がわからないので、リスペルはとりあえずしらを切ってみる。
ここでフントが天然ボケをかました。
「なんだ、フリーレの具合は良くなかったのか?」
「そんなことないよ!」
ここでむきになるのが、リスペルもまだまだガキなところだ。
真っ赤に染まったリスペルの顔をにやにやと見つめながら、クラウスは続けた。
「でも、責任は取らなきゃね」
がーん。
そうだ。
そうだった。
僕はフリーレの純潔を奪ってしまった。
僕の身分は彼女に釣り合わない。
だから見つめるだけにしておくつもりだったのに。
どうしてこうなった?
フリーレが僕を誘ったから?
違う!
僕がフリーレを求めたんだ!
どうしよう、どうしよう。
などと頭の中がぐるぐる回っているリスペル。
そこにフントが素朴な疑問を投げかけた。
「責任って、食わせるってことか?」
「そんなの当たり前じゃないか!」
余りに無神経な言いぐさのフントにリスペルが文句を言うと、今度はクラウスがリスペルに突き付けた。
「なら、リスペルがフリーレを食わせればいいじゃない?」
「わかってるよ!」
わかっている。
わかっているさ。
でもどうにもならないんだ。
風俗組合の下働きにしか過ぎない僕が、どうやって富裕農家のお嬢様を満足いくように食べさせることができるんだ。
そんなの無理。
無理に決まっている。
ここで三度リスペルの葛藤は遮られた。
「無理だと考えているでしょ? 馬鹿じゃない?」
クラウスから嘲笑が浴びせられる。
さすがの失礼さにリスペルは声を荒げようとする。
しかしそれはクラウスからの提案に遮られた。
「ボクたちに協力しなよ。そしたらリスペルはフリーレを迎え入れることができるようになると思うよ」
続けてクラウスはいつもの天真爛漫な笑顔のまま、リスペルに計画と指示を提示したのだ。
さてこちらはフリーレ一行。
こちらはまずベルが銀色の瞳でにやにやと笑いながら口火を切る。
「フリーレっておとなしそうな眼鏡っ娘だと思っていたけど、実は積極的なんだね」
当然のことながらフリーレは顔真っ赤だ。
「え?フリーレって何かしたの?」
素朴なナイの疑問にアージュが答えてやる。
「ナイねーちゃんが野菜を一心不乱に食っている間に、フリーレはリスペルを食ったのさ」
「なんですって!」
あまりにあけすけなアージュの物言いに、いよいよ縮こまるフリーレを尻目に、ナイは後ろからフリーレの両肩を掴んだ。
「ねえフリーレ、セックスしたの?」
背後から強引に肩を揺さぶられて思わずフリーレはうなずいてしまう。
「なら、ややこのためにリスペルを食べなギャン!」
「黙れクソアマ!」
ということで、ナイが己の正体をフリーレに暴露するかのような質問は、アージュの蹴りによってひとまず中断された。
さて、フリーレも困った。
フリーレはリスペルのことが大好きだ。
それに初めての経験も恥かしかったけれど、痛いのは最初だけで、最後の方はちょっと気持ちよかったし。
できればリスペルと一緒になりたい。
でも両親からは、お相手はそれなりの身分を捕まえろ、自分の老後は自分でゲットだ、目指せ玉の輿と言われているし、フリーレ自身も貧乏暮らしなんかまっぴらごめんなのだ。
なんで私ってリスペルに身体を開いちゃったのかしら。
なんで私ってリスペルを好きになっちゃったのかしら。
沈み込むフリーレ。
ところがそんな彼女の悩みを打ち抜くかのようにアージュが問いかけた。
「役人なら貴族の次に良い相手じゃあねえのか?」
それはそうだ。
権力はそれを持つ者と持たない者の他に、利用する者がいるのだ。
持つ者とは貴族。
利用する者とは役人のことである。
ここで重要なのは、貴族は世襲だが役人は雇用だということだ。
さらにベルからフリーレに恐ろしい可能性が提示された。
「フリーレ、あなた妊娠していたらどうするの?」
ああそうだった!
まさか今日こんなことになるなんて思ってもいなかったから、月の計算も最中の用意も終わった後の準備も何もしていなかった。
どうしよう、一発必中だったら。
もしかしたら私、甲斐性なしのリスペルとこしらえた赤ちゃんとこれから極貧コースまっしぐらなの?
自らの想像によって半ばパニックとなったフリーレに向けて、アージュがにやりと笑いかけた。
「なら仕立てるしかねえよな。リスペルを」
「何に?」
「リスペルを風俗組合の重鎮に仕立てればいいんだろ?」
え?
「どうやって?」
「簡単さ。フリーレ、お前が俺たちに協力すればな。相方は立てるもんだぜ」
続けて提示されたアージュからの具体的な提案に、フリーレは冷静さを取り戻し、光明を見出した。
ということで、リスペルとフリーレを無事送ってきたアージュ、クラウス、ナイ、フント、ベルは、帰宅後のリビングでそれぞれの情報交換を済ませた。
にやりと笑うアージュとクラウス。
それを追うように楽しそうな表情になるベル。
そうした三人の表情に寒気を覚えたフント。
なぜかフリーレの栄養状態をいまだ気にし続けているナイ。
「明日の朝にはここに風俗組合の使者を派遣するってツァーグのおっさんが言っていたよ」
クラウスからの最後の報告にアージュも情報をすり合わせた。
「おう、商人組合でキュールのおっさんも今回の件は大事になるから準備しとけって言ってたぜ」
さあ、明日が楽しみだ。
ところがそこで待つアージュたちからは、拍子抜けするほどあっさりとした出迎えを受けたのだ。
二人が元の席で並んで正座をすると、まずはアージュが二人に笑いかけた。
「まあ、やっちゃったもんは仕方がねえな」
クラウスも笑顔でそれに続く。
「そうだね。好き同士なら当たり前の行為だってツァーグのおっさんに習ったしさ」
ここで一人リビングで食事に熱中していたナイが「え?なにをやっちゃったの?」とピント外れのボケをかましてきたが、それは他の連中から華麗にスルーされた。
「てことで、今日は遅いから解散とするか。リスペルとフリーレは一緒にいちゃあ不味いだろうから、それぞれ送っていくよ」
いつの間にか、にーちゃんねーちゃんの敬称が取れて二人を呼び捨てしているアージュだが、リスペルとフリーレにとっては、そんなことよりもこの場から解放されるのがうれしかった。
「それじゃあリスペルはクラウスとフントにーちゃんに頼む。ついでにフントにーちゃんは風俗組合でツァーグのおっさんに、ボーデンに紹介するハイエナハウンドたちの面通しを済ませてくれるか?」
「わかった、アージュ」
フントは突然命じられた使命に慌てて頷いた。
面通しするハイエナハウンドというのは、ボーデン領主の元に送り込む子犬とその母犬、兄犬の三頭のことだ。
彼らはボーデンに売られるのではなく、フント配下であるハイエナハウンドの群れから、ボーデンに派遣するという計画にしている。
「フリーレは俺とナイねーちゃん、ベルの三人で送って行くよ」
この指示にナイもベルも反対する理由はない。
どちらというとベルは面白そうな表情を浮かべながらちらちらとフリーレの様子を伺っている。
「それじゃあ戸締りして出かけるか」
アージュの号令で、一行は二手に分かれて夜の町へと向かっていった。
まずはリスペルご一行。
先頭をクラウスとリスペルが並んで歩き、その後ろにフントとハイエナハウンド三頭がのんびりとついていく。
「よかったねリスペル」
すでにクラウスもリスペルを呼び捨てだ。
「よかったって、なにがさ?」
クラウスの真意がわからないので、リスペルはとりあえずしらを切ってみる。
ここでフントが天然ボケをかました。
「なんだ、フリーレの具合は良くなかったのか?」
「そんなことないよ!」
ここでむきになるのが、リスペルもまだまだガキなところだ。
真っ赤に染まったリスペルの顔をにやにやと見つめながら、クラウスは続けた。
「でも、責任は取らなきゃね」
がーん。
そうだ。
そうだった。
僕はフリーレの純潔を奪ってしまった。
僕の身分は彼女に釣り合わない。
だから見つめるだけにしておくつもりだったのに。
どうしてこうなった?
フリーレが僕を誘ったから?
違う!
僕がフリーレを求めたんだ!
どうしよう、どうしよう。
などと頭の中がぐるぐる回っているリスペル。
そこにフントが素朴な疑問を投げかけた。
「責任って、食わせるってことか?」
「そんなの当たり前じゃないか!」
余りに無神経な言いぐさのフントにリスペルが文句を言うと、今度はクラウスがリスペルに突き付けた。
「なら、リスペルがフリーレを食わせればいいじゃない?」
「わかってるよ!」
わかっている。
わかっているさ。
でもどうにもならないんだ。
風俗組合の下働きにしか過ぎない僕が、どうやって富裕農家のお嬢様を満足いくように食べさせることができるんだ。
そんなの無理。
無理に決まっている。
ここで三度リスペルの葛藤は遮られた。
「無理だと考えているでしょ? 馬鹿じゃない?」
クラウスから嘲笑が浴びせられる。
さすがの失礼さにリスペルは声を荒げようとする。
しかしそれはクラウスからの提案に遮られた。
「ボクたちに協力しなよ。そしたらリスペルはフリーレを迎え入れることができるようになると思うよ」
続けてクラウスはいつもの天真爛漫な笑顔のまま、リスペルに計画と指示を提示したのだ。
さてこちらはフリーレ一行。
こちらはまずベルが銀色の瞳でにやにやと笑いながら口火を切る。
「フリーレっておとなしそうな眼鏡っ娘だと思っていたけど、実は積極的なんだね」
当然のことながらフリーレは顔真っ赤だ。
「え?フリーレって何かしたの?」
素朴なナイの疑問にアージュが答えてやる。
「ナイねーちゃんが野菜を一心不乱に食っている間に、フリーレはリスペルを食ったのさ」
「なんですって!」
あまりにあけすけなアージュの物言いに、いよいよ縮こまるフリーレを尻目に、ナイは後ろからフリーレの両肩を掴んだ。
「ねえフリーレ、セックスしたの?」
背後から強引に肩を揺さぶられて思わずフリーレはうなずいてしまう。
「なら、ややこのためにリスペルを食べなギャン!」
「黙れクソアマ!」
ということで、ナイが己の正体をフリーレに暴露するかのような質問は、アージュの蹴りによってひとまず中断された。
さて、フリーレも困った。
フリーレはリスペルのことが大好きだ。
それに初めての経験も恥かしかったけれど、痛いのは最初だけで、最後の方はちょっと気持ちよかったし。
できればリスペルと一緒になりたい。
でも両親からは、お相手はそれなりの身分を捕まえろ、自分の老後は自分でゲットだ、目指せ玉の輿と言われているし、フリーレ自身も貧乏暮らしなんかまっぴらごめんなのだ。
なんで私ってリスペルに身体を開いちゃったのかしら。
なんで私ってリスペルを好きになっちゃったのかしら。
沈み込むフリーレ。
ところがそんな彼女の悩みを打ち抜くかのようにアージュが問いかけた。
「役人なら貴族の次に良い相手じゃあねえのか?」
それはそうだ。
権力はそれを持つ者と持たない者の他に、利用する者がいるのだ。
持つ者とは貴族。
利用する者とは役人のことである。
ここで重要なのは、貴族は世襲だが役人は雇用だということだ。
さらにベルからフリーレに恐ろしい可能性が提示された。
「フリーレ、あなた妊娠していたらどうするの?」
ああそうだった!
まさか今日こんなことになるなんて思ってもいなかったから、月の計算も最中の用意も終わった後の準備も何もしていなかった。
どうしよう、一発必中だったら。
もしかしたら私、甲斐性なしのリスペルとこしらえた赤ちゃんとこれから極貧コースまっしぐらなの?
自らの想像によって半ばパニックとなったフリーレに向けて、アージュがにやりと笑いかけた。
「なら仕立てるしかねえよな。リスペルを」
「何に?」
「リスペルを風俗組合の重鎮に仕立てればいいんだろ?」
え?
「どうやって?」
「簡単さ。フリーレ、お前が俺たちに協力すればな。相方は立てるもんだぜ」
続けて提示されたアージュからの具体的な提案に、フリーレは冷静さを取り戻し、光明を見出した。
ということで、リスペルとフリーレを無事送ってきたアージュ、クラウス、ナイ、フント、ベルは、帰宅後のリビングでそれぞれの情報交換を済ませた。
にやりと笑うアージュとクラウス。
それを追うように楽しそうな表情になるベル。
そうした三人の表情に寒気を覚えたフント。
なぜかフリーレの栄養状態をいまだ気にし続けているナイ。
「明日の朝にはここに風俗組合の使者を派遣するってツァーグのおっさんが言っていたよ」
クラウスからの最後の報告にアージュも情報をすり合わせた。
「おう、商人組合でキュールのおっさんも今回の件は大事になるから準備しとけって言ってたぜ」
さあ、明日が楽しみだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで
六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。
乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。
ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。
有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。
前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。
僻地に追放されたうつけ領主、鑑定スキルで最強武将と共に超大国を創る
瀬戸夏樹
ファンタジー
時は乱世。
ユーベル大公国領主フリードには4人の息子がいた。
長男アルベルトは武勇に優れ、次男イアンは学識豊か、3男ルドルフは才覚持ち。
4男ノアのみ何の取り柄もなく奇矯な行動ばかり起こす「うつけ」として名が通っていた。
3人の優秀な息子達はそれぞれその評判に見合う当たりギフトを授かるが、ノアはギフト判定においてもハズレギフト【鑑定士】を授かってしまう。
「このうつけが!」
そう言ってノアに失望した大公は、ノアを僻地へと追放する。
しかし、人々は知らない。
ノアがうつけではなく王の器であることを。
ノアには自身の戦闘能力は無くとも、鑑定スキルによって他者の才を見出し活かす力があったのである。
ノアは女騎士オフィーリアをはじめ、大公領で埋もれていた才や僻地に眠る才を掘り起こし富国強兵の道を歩む。
有能な武将達を率いる彼は、やがて大陸を席巻する超大国を創り出す。
なろう、カクヨムにも掲載中。
政治家の娘が悪役令嬢転生 ~前パパの教えで異世界政治をぶっ壊させていただきますわ~
巫叶月良成
ファンタジー
政治家の娘として生まれ、父から様々なことを学んだ少女が異世界の悪徳政治をぶった切る!?
////////////////////////////////////////////////////
悪役令嬢に転生させられた琴音は政治家の娘。
しかしテンプレも何もわからないまま放り出された悪役令嬢の世界で、しかもすでに婚約破棄から令嬢が暗殺された後のお話。
琴音は前世の父親の教えをもとに、口先と策謀で相手を騙し、男を篭絡しながら自分を陥れた相手に復讐し、歪んだ王国の政治ゲームを支配しようという一大謀略劇!
※魔法とかゲーム的要素はありません。恋愛要素、バトル要素も薄め……?
※注意:作者が悪役令嬢知識ほぼゼロで書いてます。こんなの悪役令嬢ものじゃねぇという内容かもしれませんが、ご留意ください。
※あくまでこの物語はフィクションです。政治家が全部そういう思考回路とかいうわけではないのでこちらもご留意を。
隔日くらいに更新出来たらいいな、の更新です。のんびりお楽しみください。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる