恋愛ゲームはAVじゃありません!!

サブストーリー

社会の歪みとストレスケア

近年、晩婚化とVR化が進み人々はリアルへの関心が少なくなっていったと社会学科の論文にも記載されているくらいだ。

万和世代の少年少女達は愛を知らずに育つ事も多々あり、社会問題と化していた中発売された【スクールストラテジー～あなたの心を守りたい～】という当初クソゲー呼ばわりされてたがサブオプションであるパートナーアバターの作成、飲食メーカーとの連携、お茶会が彼らのメンタルケアへと繋がっている。

年齢制限を本人に問うようにしているが、裏で本人認証を行っている為漏れがない仕様だから青少年保護育成条例に引っかかることもない。
 
最大のメンタルケアアイテムとして瞬く間に広がった。
  


「スクストどう?」
「私は会長と過ごしてるの」
「私はストーリー進めてないけどアバターと一緒に暮らしてるよ～」


学校や企業さえVR授業やリモート勤務が推奨されている中空前のブームとかしている。

第2次SARSウィルス流行期に他の対人ウィルスもSARSを取り込み進化していき、防護服なしでは外に出ることもままならない。だからこそ人は肉体を隔離していくことを選んだのだ。

「リアルの方が逆に顔分からないし」
「みんな白シルエットだからわかんないもんね」
「声もシュコー音で聞きづらいからVRのほうがいい」

だが、VR彼氏などはまだ居なかったところにスクールストラテジーが現れたことにより革命が起こった。

「彼氏はスクストで作る方がストレスないもん」
「対人だとね～。やっぱり自分と違うところがストレスになる」
「未だに亭主関白とか言ってる男子いて化石すぎて笑った」
「今はコウノトリ制度あるし、結婚したい人がすればいいと思う」


コウノトリ制度
少子化極まる日本で立憲された制度で、卵子・精子提供を受け人工母体で産まれるまでから成人まで国が育てる制度だ。

コウノトリ制度を使って生まれた子供達はX世代と呼ばれ現在中高生に多い。

「お前はどこから生まれたんだってーの」
「私達同じ母体からなのにね」

愛のない国で愛が語られる不思議な世界である。