ぽっちゃりおっさん異世界ひとり旅〜目指せSランク冒険者〜

ぽっちゃりおっさん

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中級冒険者

袂を別つ

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 皆魂を抜かれたようになっていた。

 《好きな様に生きる》

 というフランチェスカの最期の言葉が心に突き刺さったのである。

 警備大臣に刑を言い渡されたフランチェスカは、刑に服するため牢屋に連れて行かれた。

 裁判は終わった…

 ルイーダ会長は一言の言葉も発することが出来ない。

 「私の責任だ…皆さまご迷惑をおかけしました。今日は失礼させてください。」

 力なくルイーダ会長は帰っていった。

 翌朝、ルイーダ会長が、[くにどんハウス]を訪ねてきた。

 「くにどん様大変なご迷惑をお掛けして申し訳ございません。今後の事を相談したくお時間を頂けませんか?」

 応接室にルイーダ会長を通した。

 「実はくにどん様。私は今回の番頭フランチェスカの事に非常に責任を感じています。フランチェスカに全てを任せて信用していたつもりが、彼に甘えていたのでしょう……」

 「私は、もともと稼業にしていた服飾品の販売のみを家族で細々としていく事にしました。」

 「ルイーダさん、どういうことですか?」

 「隠居させてください。せっかく、くにどん様のお陰で販路の拡大が見え、魔道具販売に希望が見えていたのですが……」

 「もうルイーダ商会を廃業するというんですか?」

 「いえ、商会には長年働いてくれた従業員がいます。彼らを路頭に迷わす事はしたくありません。そこでくにどん様。くにどん様が商会を引き継いでくれませんか?もちろん従業員の中には辞める者もいるかと思います。しかし商会に残りたいという者がいれば、継続して雇用して頂きたいのです。」

 「勝手なお願いだとは重々承知を致しております。しかしくにどん様以外には、商会を継続出来る者はいません。くにどん様の高品質な[ポーション類]創造力豊かな[生活魔道具]この2つの大きな柱で商会は発展していけると確信しています。」

 「そしてその大きな柱2つは全てくにどん様のお力なのです。どうかくにどん様、私共の商会の従業員をお助け下さいませ。」

 床に頭を擦り付けて、ルイーダさんは懇願している。

 「僕1人じゃ出来ませんよ……」

 「それぞれの部門には専門的な知識や経験を持った従業員がいます。彼等と共に、[くにどん商会]として引き継いでくれませんか?商会が保有している、不動産や資金など全てそのままお譲りします。」

 僕は、正直、面倒だなと思っていた。

 ポーションや魔道具を作製する事は楽しかったが、他の人の人生を背負い込むのは、荷が重い。

 「僕は今まで通り[ポーション類]や[生活魔道具]を卸しますので、ルイーダさんが引き続き商会をしてくれませんか?」

 ルイーダさんはかぶりをふって

 「もう私には自信も能力もありません。商会を畳み、自分の家族の食い扶持だけを稼いでいけたらと考えていました。しかし商会の主力は従業員です。彼らをなんとかしてあげたいのです。」

 「先程も言いましたが、ルイーダ商会として稼いだ不動産や資金など全ての資産をルイーダ商会にお付けします。何卒、何卒お受け下さい。」
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