錬KING 〜目指せ！魔道具製造してガッポリ生活〜

新たなスタート

４６

　「僕達に因縁を付けてきたのも貴方達。メメの身体を先に触ったのも貴方達ですが？それが謝る態度ですか？剣を抜いた貴方達の首を刎ねても文句はないでしょう？」

　「すまねぇ……この通りだ。俺たちが悪かった。すまねぇ許してくれ……」

　「ポピー、ギルドの中から職員を呼んできてくれないか？」

　「ケイタ様、分かりました。」

　魔法使いのポピーはギルドの中に駆けていった。しばらくするとポピーが数人のギルド職員を連れて来た。

　「これはいったい？」

　僕はギルド職員に事情を説明する。

　「お前達間違いないか？」

　毒気を抜かれた男達は、声も発する事が出来ず、力なく頷いている。

　男達は、職員の誘導に従い、脚を引き摺り、動けなくなった者を抱えてどこかに連れて行かれた。

　ひと息ついた僕達は、改めてギルドに入ると爆発するような歓声に迎えられた。

　「お嬢ちゃん達すげーな！みんなハラハラしながら見てたんだよ！」

　「あいつらは癖が悪い古株の冒険者達なんだ。しょっちゅう初心者に絡む鼻つまみ者達なんだよ。」

　おいおい……知ってるなら止めるなり、ギルド職員を呼んでくれるなりしてくれればいいのにな……と僕は喉まで出かかった言葉を飲み込んだ。

　色々と声を掛けてくる先輩冒険者達をいなし、僕達は受付カウンターに向かう。

　「いらっしゃいませ。皆さん災難でしたね。ご無事でなりよりです。皆さん当ギルドは初めてですよね？」

　騒動に巻き込まれたものの、ようやくギルド登録にこぎ着けそうだ。

　「はい、僕は商業者ギルドには所属していますが、冒険者ギルドは初めてです。この者達は冒険者として経験がありますが、このギルドには登録してないと思います。」

　皆小さく頷く。

　「了解したしました。それではソロ登録致しますか？それともパーティー登録致しますか？」

　「僕達はクランを設立してまして、クラン登録は出来ませんか？」

　「クラン登録ですか？３人以上の構成員が居れば出来ますが、本部登録も必須のため本部となる建物を用意しなければいけませんよ？」

　「本部はすでに用意出来ています。」

　「それは手際の良い！それならば、クラン登録の手続きに移らせて頂きます。こちらに必要事項を記入して下さい。」

　代表者は僕かな……クラン名は蠍さそりっと……本部は僕の屋敷の隣の、住所は……クランリーダーはメメ。あとは構成員の氏名を記入した。

　「クランも個人やパーティーでの冒険者と同じく、依頼を達成した貢献度によりランクアップしていきます。上位ランクになるにつれ受注出来る依頼が増えますので、頑張ってランクアップを目指して下さい。」