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羞恥と酩酊2※
「あん、だめ、だめですそこは……!」
いつものタリアスならあまり触れない部分なのに。それを口に含むなんて、止めさせなければ。
「だめ、だめです、あんっ、やあ……」
まるで搾乳されるように手で扱かれながら強く吸われ、ユノンは簡単に達してしまった。
「あああっ!」
王である夫の口腔内に、こともあろうか自分の体内から出したものを放ってしまうとは。
タリアスはゆっくりと喉を上下させ、体液を飲み下したようだった。
なんという無礼なことを。ユノンは青ざめる。
「だ、……め、お離しください……」
頭を押して引き離そうとするも、タリアスは解放してくれない。
「あっ、ああ、だめです、汚い、ので……」
「だいぶ達しやすくなったな。お前の身体も、私好みに育ってきているようだ」
性器から口を離したタリアスの美しい唇が濡れている。この中に吐精してしまったのだと改めて思うと、羞恥と無礼を働いたことにより消えてしまいたくなった。
「……申し訳、ございません。陛下のお口の中に精を放つなどと、不敬の極みにございます」
泣き出しそうに震える声を必死に絞り出す。そうすると、タリアスは笑いながらユノンの頭を撫でた。
「何を言っている。お前は私の妻じゃないか。夫婦間の行為に敬も不敬もあるものか。ほら、せっかく酒も入り気持ちよくなったのだから、もっと出しなさい」
ちろちろ、と鈴口を赤い舌の先端でつつかれながら、唾液でどろどろに濡れた後孔に指を這わされた。
「ああ、あん、……そ、そこは……」
ぬぷりと指が侵入してきて、男を待つ洞内を検分するように肉を割って進んでいく。
つい今まで不敬を働いてしまったとおののいていた心は、あっという間に快楽の波に呑まれてしまう。
毎夜繰り返される行為だというのに、ユノンの身体は飽くことなく打ち込まれるものを望んでいる。襞は淫らに蠕動し、指の侵入に悦びを湧かせている。
「あ……ん、……あ、あ……」
増やされた指が穴を広げ、浅くいいところを何度も擦る。それなのに性器への刺激はごくごく弱いものにとどまっている。
もっとその舌でくじってほしい、唇で強く吸ってほしいと、ユノンはタリアスを見下ろしながら腰を丸く動かした。
「タリアスさまぁ……っ」
濡れた舌に蹂躙される、濡れた亀頭。茂みがないため、垂れた唾液はそのまま肌を伝い後孔へ流れていく。
くちゅ……ぬちゅ……と中の粘膜を捏ね回す淫靡な音も、自らの荒い息とともに静かな部屋に響いていた。
「ああ……ん、あ、はあ……」
被虐的な獣のような瞳の王は、一度肉洞から指を引き抜く。そして濡れた二本の指にこれ見よがしに一本増やし、勢いよく中へ突き入れた。
「ああん! ああ……っ!」
ぐじゅ、と三本の指に一気に内壁を広げられ、ユノンは自身を暴かれる悦に背を反らせた。
いつももっともっと太いものを咥え込んでいるというのに、夫の眼前で肉を広げられその様子を観察されるのは別の快感を伴う。
羞恥が快感に変わる、というのはユノンがタリアスとの行為で初めて学んだものだ。
「柔らかい……。良いか、ユノン」
「は……い……」
問われ、我を失ったように何度もこくこく頷いた。恥ずかしくて、気持ちいい。ぎゅうう、と入り口の環が指を締め付けるのがわかった。
「もっと気持ちよく乱れなさい。その方が、私も子種の注ぎ甲斐がある」
タリアスは片手で自身の寝間着の前をはだけた。離れた袷の間から覗くのは、すでに怒張しいつでもユノンめがけて食い込んできそうな長大な男根だった。
「う、あ……」
期待に目を輝かせたユノンににやりと笑うと、タリアスは鈴口への舌での愛撫を再開する。ちろちろ動く舌の動きは強く速くなり、いやらしい穴の中への刺激も続行された。
「あっ、あっ、ああっ、タリアス、さま……」
(だめ、耐えられない……!)
熱い舌が時折尿道口を抉り、痛いくらいの刺激にむせび泣いた。それでもやめてくれるはずもなく、逃れようと膝に力を入れるも上手くいかない。
強すぎる愉悦と、酔いのために快楽が増大されているのだ。
「ああんっ、あああ―――!」
出る、と思った瞬間、タリアスが男根から唇を離した。
天を向いた先端からは白い体液が散り、ユノンの髪や顔、胸にまで降り注ぐ。
「あっ、……あん……」
ぴくん、ぴくんと身体が痙攣する。放出の気持ちよさに身体が脱力し、脳が酩酊する。
「はあ……っ」
心地良さに、甘い息を吐き出した。口の端からは唾液が垂れている。
「気持ちいいか?」
「はい……」
自分で出したものを顔につけてだらしなく微笑みながら、夫を見上げた。身体の中には動かない指を残したままだ。
「もう少し、いけるか」
「え?」
せっかくいい気分なのに、またすぐ何かされるのだろうか。ユノンが身体を起こそうとすると、だらりと垂れた男根を握り込まれ、そのまま親指でくりくりと先端をくじられる。
「やあああっ! やめ、やめてっ!」
悲鳴のような声が出てしまった。
刺激が強すぎる。手足をばたつかせて逃れようとするが、逞しい体躯に邪魔をされてしまう。
「やああっ、ああああっ! 出る、出る……!」
また出てしまう。達してしまう。
一度も触れたことのない敏感な粘膜を直接抉られ、その痛みに幹の付け根が猛烈に疼いた。
「いいぞ、たくさん出しなさい」
「あああんっ!」
ユノンは泣きじゃくりながら、髪を振り乱して絶叫した。
辱められていた内と外から手が離される。
すぐにやって来た解放感が股の間から全身に満ち、ユノンはたまらず目を閉じた。
「ああ、あ……」
(すごい。気持ちいい――!)
未開の内に強引に触れられ、耐えて耐えて、ようやっと出せた。初めての感覚に身体が打ち震えている。
いまだ直立するつるりとした性器の先端からは、だらだらと温かい液が漏れ続けている。大量のそれは下腹を濡らし、尻や腰を伝い敷布をじっとりと濡らしていく。
このままずっと出していたい。すごく、いい気持ちだ。
「ユノン……」
何かの感情を押し殺したようなタリアスの声に、薄目を開けた。夫は心奪われたかのように、陶然とユノンの下半身を見下ろしている。
「タリアス、さま」
放出の悦に浸っていたユノンは、体液を出し尽くすとぶるりと震えた。背筋がぞくぞくする。
「どうか、されましたか?」
あまりにもじっくりと観察され、ユノンはもじもじと膝を擦り合わせた。そして、気付く。
体液が、いつもよりさらりとして水っぽい。
「え……?」
一瞬で酩酊状態から戻ってくる。さっと頭から血の気が引いた。
まさか。まさか、ありえない。
身体を起こして敷布を見下ろし、ユノンは口を手で覆った。
白濁とは明らかに違う粘度のない液体は、丸く広く敷布にしみを作っていた。わずかに上がる臭気は、明らかに精液ではない。
では放出時のあの法悦は、吐精によるものではなかったのか。
「や、や……うそ……」
頭が真っ暗になる。王の褥で、失禁してしまった。かつてこんなことをした王妃がいただろうか。いるはずがない。
ゆっくりとタリアスを見ると、口元を歪め、ユノンを見つめ何とも言えない笑みを浮かべている。
「……申し訳ございませんでした」
今宵何度目かわからない謝罪を口にした。
もうだめだと思った。ユノンは濡れた寝間着を肩から引っ掛けただらしのない恰好のまま、敷布に額をつけた。
離縁だけではすまされないはずだ。どうなる? これはどんな罪が適用される?
何より、みっともない姿を夫に晒してしまいどうしようもなく恥ずかしかった。こんな醜態を見せつけられたタリアスもさぞ気分を害されたことだろう。本当に、申し訳のないことをした。
「ユノン、顔を上げなさい」
「いえ、合わせる顔がございません」
「いいから」
強い口調に、恐る恐る顔を上げた。タリアスは笑っていた。瞳のぎらつきは獣のままで、まるで猫を撫でるような甘い声で語りかけてくる。
「お前にも辛い思いをさせてしまったな。結果的に無理やりにこんなことをしてしまい、悪かった」
「いえ……。悪いのは、辛抱のない僕にございます」
何が原因だったのかなどもう関係ない。起こってしまったことがすべてだ。
ユノンは敷布を見下ろす。
もう子どもでもないというのに、なんということを。恥さらしですませる話ではない。
「辛抱のない、などと。お前は泣きながら耐えていたじゃないか。私はいいものを見せてもらったと思っているよ」
言いながら、タリアスは自らの寝間着を脱いだ。晒された怒張はいまだそのままに、先端からは涎を垂らしている。
ユノンは息を呑んだ。あんな酷い有様を見せつけられたというのに、タリアスの男根はまったく萎えるどころか興奮を増している。
「なんで……」
「さあ、ここへ」
驚きのあまりタリアスの股間から目が離せないユノンは、手を取って膝立ちにされた。そして敷布の濡れていない部分にうつ伏せに寝かされる。
背後から抱きつかれ、全身に重みを感じる。耳元にはあはあと荒い息がかかり、ユノンは見悶えた。
尻を割り広げられ、ぬかるんだそこに固い棒が当てられた。くちゅん……と濡れた粘膜が触れ合う。
「あっ、あん」
「悪いが、とても興奮している。手加減してやれるかわからない」
言うなり、ぐんと突き入れられた。
「ひあああ……」
熱い。タリアスの熱が遠慮なしに体内に潜り込んできて、ユノンはぎゅっと敷布を掴んだ。
「行くぞ」
「はい。……あっ、あっ、あっ、あう……」
逞しい腰遣いに柔らかな尻を打たれ、ユノンは押し出されるように声を上げる。
「ひっ、ああ……」
何がタリアスの熱を点したのかはわからない。けれど、もし気分を害したのでなければひとまずはよかった。
できれば記憶から消したい経験ではあるけれど――。
「ああっ、あん、あん! 良い、すご……っ」
思考はすぐに愉悦の波にさらわれる。
タリアスは舌っ足らずに喘ぐユノンの膝を開かせて少し立たせた。そしてますます開脚させた状態で、気のすむまで泣いてよがる妻を責め立てた。
いつものタリアスならあまり触れない部分なのに。それを口に含むなんて、止めさせなければ。
「だめ、だめです、あんっ、やあ……」
まるで搾乳されるように手で扱かれながら強く吸われ、ユノンは簡単に達してしまった。
「あああっ!」
王である夫の口腔内に、こともあろうか自分の体内から出したものを放ってしまうとは。
タリアスはゆっくりと喉を上下させ、体液を飲み下したようだった。
なんという無礼なことを。ユノンは青ざめる。
「だ、……め、お離しください……」
頭を押して引き離そうとするも、タリアスは解放してくれない。
「あっ、ああ、だめです、汚い、ので……」
「だいぶ達しやすくなったな。お前の身体も、私好みに育ってきているようだ」
性器から口を離したタリアスの美しい唇が濡れている。この中に吐精してしまったのだと改めて思うと、羞恥と無礼を働いたことにより消えてしまいたくなった。
「……申し訳、ございません。陛下のお口の中に精を放つなどと、不敬の極みにございます」
泣き出しそうに震える声を必死に絞り出す。そうすると、タリアスは笑いながらユノンの頭を撫でた。
「何を言っている。お前は私の妻じゃないか。夫婦間の行為に敬も不敬もあるものか。ほら、せっかく酒も入り気持ちよくなったのだから、もっと出しなさい」
ちろちろ、と鈴口を赤い舌の先端でつつかれながら、唾液でどろどろに濡れた後孔に指を這わされた。
「ああ、あん、……そ、そこは……」
ぬぷりと指が侵入してきて、男を待つ洞内を検分するように肉を割って進んでいく。
つい今まで不敬を働いてしまったとおののいていた心は、あっという間に快楽の波に呑まれてしまう。
毎夜繰り返される行為だというのに、ユノンの身体は飽くことなく打ち込まれるものを望んでいる。襞は淫らに蠕動し、指の侵入に悦びを湧かせている。
「あ……ん、……あ、あ……」
増やされた指が穴を広げ、浅くいいところを何度も擦る。それなのに性器への刺激はごくごく弱いものにとどまっている。
もっとその舌でくじってほしい、唇で強く吸ってほしいと、ユノンはタリアスを見下ろしながら腰を丸く動かした。
「タリアスさまぁ……っ」
濡れた舌に蹂躙される、濡れた亀頭。茂みがないため、垂れた唾液はそのまま肌を伝い後孔へ流れていく。
くちゅ……ぬちゅ……と中の粘膜を捏ね回す淫靡な音も、自らの荒い息とともに静かな部屋に響いていた。
「ああ……ん、あ、はあ……」
被虐的な獣のような瞳の王は、一度肉洞から指を引き抜く。そして濡れた二本の指にこれ見よがしに一本増やし、勢いよく中へ突き入れた。
「ああん! ああ……っ!」
ぐじゅ、と三本の指に一気に内壁を広げられ、ユノンは自身を暴かれる悦に背を反らせた。
いつももっともっと太いものを咥え込んでいるというのに、夫の眼前で肉を広げられその様子を観察されるのは別の快感を伴う。
羞恥が快感に変わる、というのはユノンがタリアスとの行為で初めて学んだものだ。
「柔らかい……。良いか、ユノン」
「は……い……」
問われ、我を失ったように何度もこくこく頷いた。恥ずかしくて、気持ちいい。ぎゅうう、と入り口の環が指を締め付けるのがわかった。
「もっと気持ちよく乱れなさい。その方が、私も子種の注ぎ甲斐がある」
タリアスは片手で自身の寝間着の前をはだけた。離れた袷の間から覗くのは、すでに怒張しいつでもユノンめがけて食い込んできそうな長大な男根だった。
「う、あ……」
期待に目を輝かせたユノンににやりと笑うと、タリアスは鈴口への舌での愛撫を再開する。ちろちろ動く舌の動きは強く速くなり、いやらしい穴の中への刺激も続行された。
「あっ、あっ、ああっ、タリアス、さま……」
(だめ、耐えられない……!)
熱い舌が時折尿道口を抉り、痛いくらいの刺激にむせび泣いた。それでもやめてくれるはずもなく、逃れようと膝に力を入れるも上手くいかない。
強すぎる愉悦と、酔いのために快楽が増大されているのだ。
「ああんっ、あああ―――!」
出る、と思った瞬間、タリアスが男根から唇を離した。
天を向いた先端からは白い体液が散り、ユノンの髪や顔、胸にまで降り注ぐ。
「あっ、……あん……」
ぴくん、ぴくんと身体が痙攣する。放出の気持ちよさに身体が脱力し、脳が酩酊する。
「はあ……っ」
心地良さに、甘い息を吐き出した。口の端からは唾液が垂れている。
「気持ちいいか?」
「はい……」
自分で出したものを顔につけてだらしなく微笑みながら、夫を見上げた。身体の中には動かない指を残したままだ。
「もう少し、いけるか」
「え?」
せっかくいい気分なのに、またすぐ何かされるのだろうか。ユノンが身体を起こそうとすると、だらりと垂れた男根を握り込まれ、そのまま親指でくりくりと先端をくじられる。
「やあああっ! やめ、やめてっ!」
悲鳴のような声が出てしまった。
刺激が強すぎる。手足をばたつかせて逃れようとするが、逞しい体躯に邪魔をされてしまう。
「やああっ、ああああっ! 出る、出る……!」
また出てしまう。達してしまう。
一度も触れたことのない敏感な粘膜を直接抉られ、その痛みに幹の付け根が猛烈に疼いた。
「いいぞ、たくさん出しなさい」
「あああんっ!」
ユノンは泣きじゃくりながら、髪を振り乱して絶叫した。
辱められていた内と外から手が離される。
すぐにやって来た解放感が股の間から全身に満ち、ユノンはたまらず目を閉じた。
「ああ、あ……」
(すごい。気持ちいい――!)
未開の内に強引に触れられ、耐えて耐えて、ようやっと出せた。初めての感覚に身体が打ち震えている。
いまだ直立するつるりとした性器の先端からは、だらだらと温かい液が漏れ続けている。大量のそれは下腹を濡らし、尻や腰を伝い敷布をじっとりと濡らしていく。
このままずっと出していたい。すごく、いい気持ちだ。
「ユノン……」
何かの感情を押し殺したようなタリアスの声に、薄目を開けた。夫は心奪われたかのように、陶然とユノンの下半身を見下ろしている。
「タリアス、さま」
放出の悦に浸っていたユノンは、体液を出し尽くすとぶるりと震えた。背筋がぞくぞくする。
「どうか、されましたか?」
あまりにもじっくりと観察され、ユノンはもじもじと膝を擦り合わせた。そして、気付く。
体液が、いつもよりさらりとして水っぽい。
「え……?」
一瞬で酩酊状態から戻ってくる。さっと頭から血の気が引いた。
まさか。まさか、ありえない。
身体を起こして敷布を見下ろし、ユノンは口を手で覆った。
白濁とは明らかに違う粘度のない液体は、丸く広く敷布にしみを作っていた。わずかに上がる臭気は、明らかに精液ではない。
では放出時のあの法悦は、吐精によるものではなかったのか。
「や、や……うそ……」
頭が真っ暗になる。王の褥で、失禁してしまった。かつてこんなことをした王妃がいただろうか。いるはずがない。
ゆっくりとタリアスを見ると、口元を歪め、ユノンを見つめ何とも言えない笑みを浮かべている。
「……申し訳ございませんでした」
今宵何度目かわからない謝罪を口にした。
もうだめだと思った。ユノンは濡れた寝間着を肩から引っ掛けただらしのない恰好のまま、敷布に額をつけた。
離縁だけではすまされないはずだ。どうなる? これはどんな罪が適用される?
何より、みっともない姿を夫に晒してしまいどうしようもなく恥ずかしかった。こんな醜態を見せつけられたタリアスもさぞ気分を害されたことだろう。本当に、申し訳のないことをした。
「ユノン、顔を上げなさい」
「いえ、合わせる顔がございません」
「いいから」
強い口調に、恐る恐る顔を上げた。タリアスは笑っていた。瞳のぎらつきは獣のままで、まるで猫を撫でるような甘い声で語りかけてくる。
「お前にも辛い思いをさせてしまったな。結果的に無理やりにこんなことをしてしまい、悪かった」
「いえ……。悪いのは、辛抱のない僕にございます」
何が原因だったのかなどもう関係ない。起こってしまったことがすべてだ。
ユノンは敷布を見下ろす。
もう子どもでもないというのに、なんということを。恥さらしですませる話ではない。
「辛抱のない、などと。お前は泣きながら耐えていたじゃないか。私はいいものを見せてもらったと思っているよ」
言いながら、タリアスは自らの寝間着を脱いだ。晒された怒張はいまだそのままに、先端からは涎を垂らしている。
ユノンは息を呑んだ。あんな酷い有様を見せつけられたというのに、タリアスの男根はまったく萎えるどころか興奮を増している。
「なんで……」
「さあ、ここへ」
驚きのあまりタリアスの股間から目が離せないユノンは、手を取って膝立ちにされた。そして敷布の濡れていない部分にうつ伏せに寝かされる。
背後から抱きつかれ、全身に重みを感じる。耳元にはあはあと荒い息がかかり、ユノンは見悶えた。
尻を割り広げられ、ぬかるんだそこに固い棒が当てられた。くちゅん……と濡れた粘膜が触れ合う。
「あっ、あん」
「悪いが、とても興奮している。手加減してやれるかわからない」
言うなり、ぐんと突き入れられた。
「ひあああ……」
熱い。タリアスの熱が遠慮なしに体内に潜り込んできて、ユノンはぎゅっと敷布を掴んだ。
「行くぞ」
「はい。……あっ、あっ、あっ、あう……」
逞しい腰遣いに柔らかな尻を打たれ、ユノンは押し出されるように声を上げる。
「ひっ、ああ……」
何がタリアスの熱を点したのかはわからない。けれど、もし気分を害したのでなければひとまずはよかった。
できれば記憶から消したい経験ではあるけれど――。
「ああっ、あん、あん! 良い、すご……っ」
思考はすぐに愉悦の波にさらわれる。
タリアスは舌っ足らずに喘ぐユノンの膝を開かせて少し立たせた。そしてますます開脚させた状態で、気のすむまで泣いてよがる妻を責め立てた。
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