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十七歳の学園三年生たち
学園の回廊を歩く足取りは、鉛のように重かった。
( はぁ。気が重いわ......そして、眠い)
歴史ある王宮学園の制服に身を包んだ生徒たちの笑い声が、今の私には耳障りな不協和音にしか聞こえない。
視界の端に、あの裏切りの夜を象徴する「茶色の髪」が映るたび、息が止まる。どこにでもあるはずのその色が、今は私を壊すための色にしか見えず、心臓を素手で握りつぶされるような痛みに視界が歪んだ。
「マーガレット! 顔色が真っ青だよ、どうしたんだい?」
背後から駆け寄ってきたのは、テオドール・トルドー。
私の婚約者、フィリップの弟だ。彼もまた、兄と同じ茶色の髪と瞳を持っている。
「……おはよう、テオドール。少し、寝不足なだけよ」
「兄さんが何かした? 昨日、君の屋敷に行ってたんだろう? あんなに優しさだけが取り柄みたいな人が、まさかマーガレットを泣かせたりしないよね」
無邪気なテオドールの言葉が、鋭いナイフとなって胸を突き刺す。『優しさだけが取り柄』。その優しさが、今は何よりも恐ろしい凶器であることを、弟の彼はまだ知らない。
「……まさか。フィリップ様は、とてもお優しいわ。……本当に、誰にでも」
私が精一杯の声を振り絞ったとき、横から冷ややかな声が割り込んできた。
「朝から騒々しいな。テオドール、彼女を困らせているのがわからないのか」
現れたのは、エリック・シシリー。姉の夫、リチャード様の弟だ。
金髪に青い瞳。シシリー侯爵家の誇り高き血統を体現する彼は、私の隣で立ち止まると、値踏みするように私を見下ろした。
「……エリック様。おはようございます」
「ああ。おはよう、マーガレット。義姉上が里帰りしているようだが、お前の家は随分と賑やかそうだな。……我が兄が、少し退屈しているようだぞ」
エリックの言葉には、どこか棘があった。
彼は察しが良い。兄であり次期侯爵家当主リチャードと、妻であるローザリアの間に流れる冷え切った空気や、『リリエッタ』という兄の愛人の存在。そして、その裏で揺れる「レンデン侯爵家」の不穏さを、敏感に感じ取っているのかもしれない。
「あら、エリック様。マーガレットを苛めるのはお止めになって」
そこへ、華やかな香りと共に現れたのは、ステファニー・ウェリントン。
ウェリントン公爵家の令嬢で、私のクラスメイトだ。
彼女の家には、つい最近、ジェラール様の姉であるイザベラ様が次期公爵夫人として嫁いできたばかり。
それゆえ、ステファニーとジェラール様は婚姻を介した親戚の間柄となり、双子の弟ルーカスと共に、よく行動を共にしている。
ステファニーは私の腕にそっと触れ、守るようにエリックを睨んだ。
「マーガレット、大丈夫? なんだか顔色がとても悪いわ……。無理をしないで、教室で休みましょう?」
彼女の純粋に私を気遣う青い瞳に、胸が詰まる。昨夜の不貞の現場など、彼女は知る由もない。
ウェリントン家という輝かしい場所で、幸せな新婚生活を送っているはずのイザベラ様や義妹のステファニー。彼女たちの「公爵家の平穏」に比べ、今の私の世界がいかに泥濘んでいるかを突きつけられたようで、私は曖昧に微笑むことしかできなかった。
「……マーガレット」
低く、落ち着いた声。
その声が聞こえた瞬間、周囲の温度が数度下がったような錯覚に陥った。
教室の入り口。
そこには、銀髪を朝の光に輝かせたジェラール・カーライルが立っていた。
彼はまっすぐに私の方へ歩いてくる。
テオドールが気圧されたように道を開け、エリックが不機嫌そうに目を細めた。
「気分はどうだ。昨夜、返せなかったものがあるのだが」
ジェラールの言葉に、クラスメイトたちの視線が一斉に集まる。
昨夜。
返せなかったもの。
それは、彼が私の肩に掛けてくれた上着のことだろう。
公爵令息が、夜更けに他家の令嬢に上着を貸す。それが何を意味するか、この聡明な少年が理解していないはずがない。
「……っ、ジェラール様、それは……」
「放課後、あの中庭のくぐり戸の近くで待っている。……いいね?」
それは、お願いではなく命令に近かった。
けれど、その青い瞳の奥に宿る、隠しきれない懸念と、独占欲に似た熱を私は見てしまった。フィリップが姉に注いでいた「熱」とは違う。もっと深く、静かで、容赦のない執着。
「……ジェラール、お前。マーガレットに何の用だよ」
テオドールが少し焦ったように口を挟む。兄フィリップの婚約者を守ろうとする本能だろう。
けれどジェラールは、テオドールを一度も見ることなく、ただ私だけを凝視していた。
「テオドール。……君の兄上は、自分の手元にある宝石がどれほど脆く、貴いものかを理解していないらしい。 指の間からこぼれ落ちていることにも気づかないとは、哀れな人だ」
「……は? 何の話だよ」
ジェラールの冷徹な一言に、教室中が凍りついた。
私だけが、その言葉の真意を知っている。
フィリップは、私との婚約は壊れないと信じている。
私が何を見ても、何を知っても、可愛い妹のように微笑んで許すと信じ込んでいるのだ。
「後で、マーガレット」
ジェラールは私の耳元で、私だけに聞こえる掠れた声で囁いた。
その瞬間、私は彼の上着から漂っていた白檀の香りを思い出し、膝の震えを止めることができなかった。
裏切りに満ちた世界から、私を連れ出そうとする銀髪の青年の手。
それが、救いなのか。それとも、別の絶望への入り口なのか。今の私には、まだわからなかった。
__________
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( はぁ。気が重いわ......そして、眠い)
歴史ある王宮学園の制服に身を包んだ生徒たちの笑い声が、今の私には耳障りな不協和音にしか聞こえない。
視界の端に、あの裏切りの夜を象徴する「茶色の髪」が映るたび、息が止まる。どこにでもあるはずのその色が、今は私を壊すための色にしか見えず、心臓を素手で握りつぶされるような痛みに視界が歪んだ。
「マーガレット! 顔色が真っ青だよ、どうしたんだい?」
背後から駆け寄ってきたのは、テオドール・トルドー。
私の婚約者、フィリップの弟だ。彼もまた、兄と同じ茶色の髪と瞳を持っている。
「……おはよう、テオドール。少し、寝不足なだけよ」
「兄さんが何かした? 昨日、君の屋敷に行ってたんだろう? あんなに優しさだけが取り柄みたいな人が、まさかマーガレットを泣かせたりしないよね」
無邪気なテオドールの言葉が、鋭いナイフとなって胸を突き刺す。『優しさだけが取り柄』。その優しさが、今は何よりも恐ろしい凶器であることを、弟の彼はまだ知らない。
「……まさか。フィリップ様は、とてもお優しいわ。……本当に、誰にでも」
私が精一杯の声を振り絞ったとき、横から冷ややかな声が割り込んできた。
「朝から騒々しいな。テオドール、彼女を困らせているのがわからないのか」
現れたのは、エリック・シシリー。姉の夫、リチャード様の弟だ。
金髪に青い瞳。シシリー侯爵家の誇り高き血統を体現する彼は、私の隣で立ち止まると、値踏みするように私を見下ろした。
「……エリック様。おはようございます」
「ああ。おはよう、マーガレット。義姉上が里帰りしているようだが、お前の家は随分と賑やかそうだな。……我が兄が、少し退屈しているようだぞ」
エリックの言葉には、どこか棘があった。
彼は察しが良い。兄であり次期侯爵家当主リチャードと、妻であるローザリアの間に流れる冷え切った空気や、『リリエッタ』という兄の愛人の存在。そして、その裏で揺れる「レンデン侯爵家」の不穏さを、敏感に感じ取っているのかもしれない。
「あら、エリック様。マーガレットを苛めるのはお止めになって」
そこへ、華やかな香りと共に現れたのは、ステファニー・ウェリントン。
ウェリントン公爵家の令嬢で、私のクラスメイトだ。
彼女の家には、つい最近、ジェラール様の姉であるイザベラ様が次期公爵夫人として嫁いできたばかり。
それゆえ、ステファニーとジェラール様は婚姻を介した親戚の間柄となり、双子の弟ルーカスと共に、よく行動を共にしている。
ステファニーは私の腕にそっと触れ、守るようにエリックを睨んだ。
「マーガレット、大丈夫? なんだか顔色がとても悪いわ……。無理をしないで、教室で休みましょう?」
彼女の純粋に私を気遣う青い瞳に、胸が詰まる。昨夜の不貞の現場など、彼女は知る由もない。
ウェリントン家という輝かしい場所で、幸せな新婚生活を送っているはずのイザベラ様や義妹のステファニー。彼女たちの「公爵家の平穏」に比べ、今の私の世界がいかに泥濘んでいるかを突きつけられたようで、私は曖昧に微笑むことしかできなかった。
「……マーガレット」
低く、落ち着いた声。
その声が聞こえた瞬間、周囲の温度が数度下がったような錯覚に陥った。
教室の入り口。
そこには、銀髪を朝の光に輝かせたジェラール・カーライルが立っていた。
彼はまっすぐに私の方へ歩いてくる。
テオドールが気圧されたように道を開け、エリックが不機嫌そうに目を細めた。
「気分はどうだ。昨夜、返せなかったものがあるのだが」
ジェラールの言葉に、クラスメイトたちの視線が一斉に集まる。
昨夜。
返せなかったもの。
それは、彼が私の肩に掛けてくれた上着のことだろう。
公爵令息が、夜更けに他家の令嬢に上着を貸す。それが何を意味するか、この聡明な少年が理解していないはずがない。
「……っ、ジェラール様、それは……」
「放課後、あの中庭のくぐり戸の近くで待っている。……いいね?」
それは、お願いではなく命令に近かった。
けれど、その青い瞳の奥に宿る、隠しきれない懸念と、独占欲に似た熱を私は見てしまった。フィリップが姉に注いでいた「熱」とは違う。もっと深く、静かで、容赦のない執着。
「……ジェラール、お前。マーガレットに何の用だよ」
テオドールが少し焦ったように口を挟む。兄フィリップの婚約者を守ろうとする本能だろう。
けれどジェラールは、テオドールを一度も見ることなく、ただ私だけを凝視していた。
「テオドール。……君の兄上は、自分の手元にある宝石がどれほど脆く、貴いものかを理解していないらしい。 指の間からこぼれ落ちていることにも気づかないとは、哀れな人だ」
「……は? 何の話だよ」
ジェラールの冷徹な一言に、教室中が凍りついた。
私だけが、その言葉の真意を知っている。
フィリップは、私との婚約は壊れないと信じている。
私が何を見ても、何を知っても、可愛い妹のように微笑んで許すと信じ込んでいるのだ。
「後で、マーガレット」
ジェラールは私の耳元で、私だけに聞こえる掠れた声で囁いた。
その瞬間、私は彼の上着から漂っていた白檀の香りを思い出し、膝の震えを止めることができなかった。
裏切りに満ちた世界から、私を連れ出そうとする銀髪の青年の手。
それが、救いなのか。それとも、別の絶望への入り口なのか。今の私には、まだわからなかった。
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