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断罪の契約
病室の窓から差し込む陽光は明るく、春の訪れを予感させていた。だが、その光の中に座るメラニアのまわりだけは、時間が凍りついたかのような静寂に支配されている。
彼女の手元には、法律書から書き写した何枚ものメモと、セシリアが手配した弁護士と共に練り上げた「合意書」が置かれていた。
扉が静かに開き、セシリアに促されるようにしてジュリアンが入室してきた。
彼はこの数週間、地獄のような日々を過ごしていた。職務以外の時間は常に病院の廊下で項垂れ、マルタとの醜悪な査問に耐え、己の愚かさを呪い続けてきた。
「……メラニア。顔色が良くなって、本当に、良かった……」
ジュリアンの声は震えていた。彼はあわよくば、彼女の慈悲に縋りたいという卑怯な期待を、捨てきれずにいた。
しかし、メラニアは視線すら合わせなかった。
「座ってください。……お話しすることがあります」
その声は、かつて甘く彼を呼んだ時とは別人かと思うほどに冷たかった。
「まず、お義父様、お義母様とはすでにお話しいたしました。私の願いを聞き入れてくださるそうです」
メラニアがテーブルに置いたのは、前子爵夫妻の署名が入った文書だった。
「……願い?」
「ええ。あなたは今すぐ廃嫡となり、子爵位は剥奪されます。そして、次期子爵位は、嫡男であるスティーブに移行する手続きを始めました。彼が成人するまでは、私が子爵家当主代理として領地を預かります」
「な……っ!?」
ジュリアンは絶句した。爵位の剥奪。それは貴族としての死を意味する。
「待ってくれ、メラニア! スティーブはまだ五歳だ。それに君一人で領地を背負うなんて……」
「あなたに心配される筋合いはありません。私はこの二年間、あなたがいない間も一人で領地を守ってきました。……あなたが『下準備』だと言って愛人と小旅行を楽しんでいた間も、ね」
ジュリアンの口が、醜く歪んで沈黙した。
「……ですが、あなたは二人の子供たちの父親です。……死ぬも、無職になることも許しません。今後もチャーチル侯爵閣下の監視のもと、侍従として、しっかり働いていただきます」
それは、赦しではなく「強制労働」の宣告だった。
メラニアの意図は明確だった。ジュリアンの優秀な実務能力だけを、残された家族と領地のために、死ぬまで搾り取る。
「給与の大半は養育費として没収いたします。あなたは最低限の生活を送りながら、自らの罪を、公務という名の労働で贖いなさい。……これは、チャーチル閣下からも了承を得ています」
「メラニア……君は、僕に生き地獄を味わえと言うのか?」
「いいえ、生きてもらわねば困ります。子供たちの学費と、私への慰謝料のために」
メラニアは冷徹に言い放った。
「そして、親権についてですが、当然ながらすべて私が持ちます。……あなたは月に一度、週末のみ、指定された場所で子供たちと会うことを許可します」
その言葉が、ジュリアンにとって最大の衝撃となった。
「そんな! 月に一度なんて! 君と子供たちに会えないなんて……耐えられない! 僕は、僕は本当に君たちを愛しているんだ、メラニア!」
彼は椅子から崩れ落ち、メラニアの寝台に縋り付こうとした。
「耐えられない?……ふふ」
メラニアが、初めてジュリアンを正面から見据えた。
その瞳に宿った凄まじい軽蔑の光に、ジュリアンの体は硬直した。
「あら? おかしいわね。……あなたはこれまで、赴任してからの二年間で、冬の休暇の たった三週間しか私たちに会えなくても、平気だったのでしょう? 『仕事が忙しい』と言いながら、一週間の休暇を愛人と過ごす余裕さえあったのですから。……月に一度も会えるなんて、以前に比べれば格段に多いではありませんか。何が問題なのです?」
「それは……っ、違うんだ、僕は……っ」
「違わないわ」
メラニアは、冷たい刃のような言葉を、さらに深く突き立てた。
「あなたは私たちを愛していたのではない。……『私たちを愛し、大切にしている自分』という美しい幻想に酔い、その安全圏から一歩外へ出れば、独身気分で悦楽を貪っていた。……あなたは一度たりとも、自分の欲望と責任の矛盾に向き合わなかった。その不甲斐なさが、今のこの結果を招いたのよ」
ジュリアンは声もなく嗚咽した。
彼女の言う通りだった。自分は「良い夫」と「奔放な男」を器用に使い分けているつもりで、実際には、自分を信じる妻を盾にして、卑怯な火遊びを続けていただけだったのだ。
「私はもう、あなたの『貞淑なだけの妻』ではないわ。……あなたが愛した私の『慈悲』は、あの階段の下に置いてきたの。……私の中に残っているのは、子供たちを守り、あなたを正しく裁くという義務感だけよ」
メラニアは、手元の契約書を彼の前に滑らせた。
「署名を。……これを拒否して、法廷で争うこともできます。そうなれば、今回の不貞のすべて、タイプライターの手紙の真実、愛人との狂宴、そのすべてが社交界に公表されることになります。……スティーブとジェニファーに、父親がどのような醜態を晒したか、全て知られることになりますが……よろしいかしら?」
「…………っ」
ジュリアンの指が、震えながらペンを握った。
子供たちにだけは、知られたくない。自分がどれほど汚らわしい裏切りをしたか。彼らが誇りに思っている「立派な父親」の皮が、どれほど醜く剥がれたか。
ジュリアンは、涙で滲む視界の中、自らの人生を完全にメラニアの管理下に置く契約書に、署名した。それは、彼が一生、メラニアという名の冷たい月の光に照らされながら、孤独に働き続けることを誓う血判状でもあった。
署名を終えたジュリアンは、幽鬼のような足取りで病室を出て行った。
扉が閉まった瞬間、メラニアは深く息を吐き、背もたれに体を預けた。
「……終わったわ、セシリア」
「ええ。よく頑張ったわね、メラニア」
セシリアが、彼女の震える手を包み込んだ。
メラニアは、窓の外を眺めた。中庭では、スティーブとジェニファーが、看護師に見守られながら無邪気に駆け回っている。あの子たちの将来と笑顔を守るために、自分は聖母の座から降り、冷徹な支配者となった。
愛が消えた後の、荒野のような心。だが、メラニアの瞳は、未来を見据えて強く、気高く輝いていた。
かつて、夫の「偽りの愛」を象徴していたタイプライター。これからは、自分がその機械を叩き、自分の人生を、自分の言葉で、力強く綴っていくのだ。
__________
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彼女の手元には、法律書から書き写した何枚ものメモと、セシリアが手配した弁護士と共に練り上げた「合意書」が置かれていた。
扉が静かに開き、セシリアに促されるようにしてジュリアンが入室してきた。
彼はこの数週間、地獄のような日々を過ごしていた。職務以外の時間は常に病院の廊下で項垂れ、マルタとの醜悪な査問に耐え、己の愚かさを呪い続けてきた。
「……メラニア。顔色が良くなって、本当に、良かった……」
ジュリアンの声は震えていた。彼はあわよくば、彼女の慈悲に縋りたいという卑怯な期待を、捨てきれずにいた。
しかし、メラニアは視線すら合わせなかった。
「座ってください。……お話しすることがあります」
その声は、かつて甘く彼を呼んだ時とは別人かと思うほどに冷たかった。
「まず、お義父様、お義母様とはすでにお話しいたしました。私の願いを聞き入れてくださるそうです」
メラニアがテーブルに置いたのは、前子爵夫妻の署名が入った文書だった。
「……願い?」
「ええ。あなたは今すぐ廃嫡となり、子爵位は剥奪されます。そして、次期子爵位は、嫡男であるスティーブに移行する手続きを始めました。彼が成人するまでは、私が子爵家当主代理として領地を預かります」
「な……っ!?」
ジュリアンは絶句した。爵位の剥奪。それは貴族としての死を意味する。
「待ってくれ、メラニア! スティーブはまだ五歳だ。それに君一人で領地を背負うなんて……」
「あなたに心配される筋合いはありません。私はこの二年間、あなたがいない間も一人で領地を守ってきました。……あなたが『下準備』だと言って愛人と小旅行を楽しんでいた間も、ね」
ジュリアンの口が、醜く歪んで沈黙した。
「……ですが、あなたは二人の子供たちの父親です。……死ぬも、無職になることも許しません。今後もチャーチル侯爵閣下の監視のもと、侍従として、しっかり働いていただきます」
それは、赦しではなく「強制労働」の宣告だった。
メラニアの意図は明確だった。ジュリアンの優秀な実務能力だけを、残された家族と領地のために、死ぬまで搾り取る。
「給与の大半は養育費として没収いたします。あなたは最低限の生活を送りながら、自らの罪を、公務という名の労働で贖いなさい。……これは、チャーチル閣下からも了承を得ています」
「メラニア……君は、僕に生き地獄を味わえと言うのか?」
「いいえ、生きてもらわねば困ります。子供たちの学費と、私への慰謝料のために」
メラニアは冷徹に言い放った。
「そして、親権についてですが、当然ながらすべて私が持ちます。……あなたは月に一度、週末のみ、指定された場所で子供たちと会うことを許可します」
その言葉が、ジュリアンにとって最大の衝撃となった。
「そんな! 月に一度なんて! 君と子供たちに会えないなんて……耐えられない! 僕は、僕は本当に君たちを愛しているんだ、メラニア!」
彼は椅子から崩れ落ち、メラニアの寝台に縋り付こうとした。
「耐えられない?……ふふ」
メラニアが、初めてジュリアンを正面から見据えた。
その瞳に宿った凄まじい軽蔑の光に、ジュリアンの体は硬直した。
「あら? おかしいわね。……あなたはこれまで、赴任してからの二年間で、冬の休暇の たった三週間しか私たちに会えなくても、平気だったのでしょう? 『仕事が忙しい』と言いながら、一週間の休暇を愛人と過ごす余裕さえあったのですから。……月に一度も会えるなんて、以前に比べれば格段に多いではありませんか。何が問題なのです?」
「それは……っ、違うんだ、僕は……っ」
「違わないわ」
メラニアは、冷たい刃のような言葉を、さらに深く突き立てた。
「あなたは私たちを愛していたのではない。……『私たちを愛し、大切にしている自分』という美しい幻想に酔い、その安全圏から一歩外へ出れば、独身気分で悦楽を貪っていた。……あなたは一度たりとも、自分の欲望と責任の矛盾に向き合わなかった。その不甲斐なさが、今のこの結果を招いたのよ」
ジュリアンは声もなく嗚咽した。
彼女の言う通りだった。自分は「良い夫」と「奔放な男」を器用に使い分けているつもりで、実際には、自分を信じる妻を盾にして、卑怯な火遊びを続けていただけだったのだ。
「私はもう、あなたの『貞淑なだけの妻』ではないわ。……あなたが愛した私の『慈悲』は、あの階段の下に置いてきたの。……私の中に残っているのは、子供たちを守り、あなたを正しく裁くという義務感だけよ」
メラニアは、手元の契約書を彼の前に滑らせた。
「署名を。……これを拒否して、法廷で争うこともできます。そうなれば、今回の不貞のすべて、タイプライターの手紙の真実、愛人との狂宴、そのすべてが社交界に公表されることになります。……スティーブとジェニファーに、父親がどのような醜態を晒したか、全て知られることになりますが……よろしいかしら?」
「…………っ」
ジュリアンの指が、震えながらペンを握った。
子供たちにだけは、知られたくない。自分がどれほど汚らわしい裏切りをしたか。彼らが誇りに思っている「立派な父親」の皮が、どれほど醜く剥がれたか。
ジュリアンは、涙で滲む視界の中、自らの人生を完全にメラニアの管理下に置く契約書に、署名した。それは、彼が一生、メラニアという名の冷たい月の光に照らされながら、孤独に働き続けることを誓う血判状でもあった。
署名を終えたジュリアンは、幽鬼のような足取りで病室を出て行った。
扉が閉まった瞬間、メラニアは深く息を吐き、背もたれに体を預けた。
「……終わったわ、セシリア」
「ええ。よく頑張ったわね、メラニア」
セシリアが、彼女の震える手を包み込んだ。
メラニアは、窓の外を眺めた。中庭では、スティーブとジェニファーが、看護師に見守られながら無邪気に駆け回っている。あの子たちの将来と笑顔を守るために、自分は聖母の座から降り、冷徹な支配者となった。
愛が消えた後の、荒野のような心。だが、メラニアの瞳は、未来を見据えて強く、気高く輝いていた。
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