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ハリエットの初恋の終わり
カーライル侯爵邸の豪奢なサロン。そこは、本来ならば両家の親睦を深めるための和やかな場であるはずだった。
しかし、円卓を囲む空気は、氷点下まで凍りついている。
ウィロン伯爵家が突きつけたのは、一通の分厚い書状だった。そこにはパトリックがコレットと睦み合う様子だけでなく、夜会や観劇の裏で、複数の令嬢たちと不適切な関係を持っていた日付、場所、そして生々しい証言が克明に記されている。
「……パトリック。これは、どういうことだ」
父であるカーライル侯爵の震える声に、パトリックは額から冷や汗を流した。だが、彼はまだどこかで「自分は許される」と信じていた。なぜなら、自分は侯爵家の嫡男であり、ハリエットのような幼い少女に、自分を捨てる度胸などあるはずがないと侮っていたからだ。
「父上、これは……。貴族の男として、多少の火遊びは嗜みというものでしょう。ハリエットも、将来の侯爵夫人となるなら、それくらいの度量を持って……」
「度量、ですか」
その言葉を遮ったのは、パトリックがこれまで一度も聞いたことのない、低く、冷徹な声だった。
十四歳のハリエットが、ゆっくりと顔を上げる。その瞳には、かつてパトリックに向けられていた尊敬の光は、欠片も残っていなかった。
「パトリック様。度量とは、相手の過ちを許す広さのことではなく、自らの立場に相応しい誇りを持つことだと、私は学んできました。……貴方は、その誇りを自ら泥に投げ捨てたのです」
「ハリエット、君……」
「わたくし、尊敬できない方とは共に歩めませんわ。……さようなら、パトリック様」
ハリエットは立ち上がり、ドレスの裾を翻して一礼した。その所作は完璧で、美しく、そして残酷なまでに拒絶を示していた。
パトリックが慌てて「待ってくれ、ハリエット! 俺は君を、君だけは特別に……!」と言い募るが、彼女は振り返る直前、一瞬だけ足を止めた。
「パトリック様。……貴方様は、わたくしの初恋だったのですよ。……本当に、残念です」
その言葉は、パトリックの胸に、剣で突かれたような鋭い痛みを残した。
ハリエットの背中がサロンの扉の向こうへ消えた瞬間、パトリックは自分の何かが決定的に壊れたことを悟った。自分が「遊び」だと思って弄んできた時間。その対価として支払ったのは、最も手放してはならない、純粋で絶対的な愛だったのだ。
数ヶ月後。王都の街角や、華やかな夜会の会場。パトリックの姿は、常に一人の少女の影を追っていた。
婚約が解消され、正式に「自由の身」となったハリエット。彼女は今、リッチモンド伯爵邸でメリッサやロレッタと共に過ごすことが増え、その美しさと聡明さはさらに磨きがかかっていた。
皮肉なことに、婚約していた頃は「いつでも会える」と高を括り、コレットの隠れ家に通っていたパトリックが、今はハリエットと一目言葉を交わすために、夜会の壁際で何時間も立ち尽くしている。
「ハリエット様。……今日も、あの方がいらっしゃっていますね」
リッチモンド伯爵邸の庭園。お茶会の準備を整えていたメリッサが、生垣の向こう側を気遣わしげに見つめる。
そこには、遠くからこちらを窺う、美麗なる貴公子パトリックの姿があった。
「大丈夫ですか? ハリエット様。もし不快であれば、ヘンリー様に頼んで下がっていただきましょうか」
メリッサの問いに、ハリエットは手にしていた紅茶を一口含み、柔らかく微笑んだ。
「ふふ。はい、大丈夫です、メリッサ様。……不思議ですね。婚約を破棄してからの方が、パトリック様によくお会いする気が致します」
その言葉に、パトリックをなじるような刺々しさはなかった。
ハリエットは、遠くで自分を情けなく見つめる元婚約者を見つめる。
彼女はもう、彼を恨んでなどいなかった。ただ、かつて自分が恋した「理想の貴公子」とはかけ離れた、疲れ果てた男の姿を、どこか遠い国の出来事のように眺めていた。
「パトリック様は、失って初めて、自分が何をしていたかお気づきになったのでしょう。……でも、時計の針は戻りません」
ハリエットは、ふと視線を落とした。
胸元に飾られた小さなブローチは、かつてパトリックから贈られたものではない。彼女が自分で選び、自分の足で歩き出した証の品だ。
「……ハリエット様。まだ、彼への思いは残っておられるのですか?」
メリッサが静かに尋ねる。ハリエットは少しだけ考え、空を見上げた。
「……私の初恋は、あのサロンで一度死にました。でも、パトリック様がこうして、情けなくも私の後を追う姿を見るたびに、……心の一部が、微かに疼くのです。それが未練なのか、それとも、あの方への最後の慈悲なのかは、自分でも分かりませんわ」
ハリエットの初恋は、終わったはずだった。
だが、パトリックが後悔に塗れながら彼女の影を追う限り、その物語は完全には閉じられないのかもしれない。
一方、生垣の陰で、パトリックは拳を握りしめていた。
ハリエットが誰よりも幸せそうに笑うたび、自分の愚かさが身を焼く。彼女が歩む道は光に満ちている。そこへ自分が入り込む余地は、もう二度とないのだと分かっていながら、彼は彼女の視界の隅に留まることしかできなかった。
「ハリエット……すまない。……本当に、すまなかった……」
届かない謝罪。それが、高慢だったパトリックに与えられた、今できる精一杯の償いだった。
庭園には、新しい季節を告げる風が吹いていた。
ハリエットとメリッサ。不実な男たちを切り捨て、自らの意思で歩み始めた彼女たちの笑い声が、初夏の陽光に溶けていく。
ハリエットの初恋は、まだ、終わっていないのかもしれない。けれど、彼女が選んだのは、もう「過去」ではなく、輝かしい「未来」への一歩だった。
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しかし、円卓を囲む空気は、氷点下まで凍りついている。
ウィロン伯爵家が突きつけたのは、一通の分厚い書状だった。そこにはパトリックがコレットと睦み合う様子だけでなく、夜会や観劇の裏で、複数の令嬢たちと不適切な関係を持っていた日付、場所、そして生々しい証言が克明に記されている。
「……パトリック。これは、どういうことだ」
父であるカーライル侯爵の震える声に、パトリックは額から冷や汗を流した。だが、彼はまだどこかで「自分は許される」と信じていた。なぜなら、自分は侯爵家の嫡男であり、ハリエットのような幼い少女に、自分を捨てる度胸などあるはずがないと侮っていたからだ。
「父上、これは……。貴族の男として、多少の火遊びは嗜みというものでしょう。ハリエットも、将来の侯爵夫人となるなら、それくらいの度量を持って……」
「度量、ですか」
その言葉を遮ったのは、パトリックがこれまで一度も聞いたことのない、低く、冷徹な声だった。
十四歳のハリエットが、ゆっくりと顔を上げる。その瞳には、かつてパトリックに向けられていた尊敬の光は、欠片も残っていなかった。
「パトリック様。度量とは、相手の過ちを許す広さのことではなく、自らの立場に相応しい誇りを持つことだと、私は学んできました。……貴方は、その誇りを自ら泥に投げ捨てたのです」
「ハリエット、君……」
「わたくし、尊敬できない方とは共に歩めませんわ。……さようなら、パトリック様」
ハリエットは立ち上がり、ドレスの裾を翻して一礼した。その所作は完璧で、美しく、そして残酷なまでに拒絶を示していた。
パトリックが慌てて「待ってくれ、ハリエット! 俺は君を、君だけは特別に……!」と言い募るが、彼女は振り返る直前、一瞬だけ足を止めた。
「パトリック様。……貴方様は、わたくしの初恋だったのですよ。……本当に、残念です」
その言葉は、パトリックの胸に、剣で突かれたような鋭い痛みを残した。
ハリエットの背中がサロンの扉の向こうへ消えた瞬間、パトリックは自分の何かが決定的に壊れたことを悟った。自分が「遊び」だと思って弄んできた時間。その対価として支払ったのは、最も手放してはならない、純粋で絶対的な愛だったのだ。
数ヶ月後。王都の街角や、華やかな夜会の会場。パトリックの姿は、常に一人の少女の影を追っていた。
婚約が解消され、正式に「自由の身」となったハリエット。彼女は今、リッチモンド伯爵邸でメリッサやロレッタと共に過ごすことが増え、その美しさと聡明さはさらに磨きがかかっていた。
皮肉なことに、婚約していた頃は「いつでも会える」と高を括り、コレットの隠れ家に通っていたパトリックが、今はハリエットと一目言葉を交わすために、夜会の壁際で何時間も立ち尽くしている。
「ハリエット様。……今日も、あの方がいらっしゃっていますね」
リッチモンド伯爵邸の庭園。お茶会の準備を整えていたメリッサが、生垣の向こう側を気遣わしげに見つめる。
そこには、遠くからこちらを窺う、美麗なる貴公子パトリックの姿があった。
「大丈夫ですか? ハリエット様。もし不快であれば、ヘンリー様に頼んで下がっていただきましょうか」
メリッサの問いに、ハリエットは手にしていた紅茶を一口含み、柔らかく微笑んだ。
「ふふ。はい、大丈夫です、メリッサ様。……不思議ですね。婚約を破棄してからの方が、パトリック様によくお会いする気が致します」
その言葉に、パトリックをなじるような刺々しさはなかった。
ハリエットは、遠くで自分を情けなく見つめる元婚約者を見つめる。
彼女はもう、彼を恨んでなどいなかった。ただ、かつて自分が恋した「理想の貴公子」とはかけ離れた、疲れ果てた男の姿を、どこか遠い国の出来事のように眺めていた。
「パトリック様は、失って初めて、自分が何をしていたかお気づきになったのでしょう。……でも、時計の針は戻りません」
ハリエットは、ふと視線を落とした。
胸元に飾られた小さなブローチは、かつてパトリックから贈られたものではない。彼女が自分で選び、自分の足で歩き出した証の品だ。
「……ハリエット様。まだ、彼への思いは残っておられるのですか?」
メリッサが静かに尋ねる。ハリエットは少しだけ考え、空を見上げた。
「……私の初恋は、あのサロンで一度死にました。でも、パトリック様がこうして、情けなくも私の後を追う姿を見るたびに、……心の一部が、微かに疼くのです。それが未練なのか、それとも、あの方への最後の慈悲なのかは、自分でも分かりませんわ」
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だが、パトリックが後悔に塗れながら彼女の影を追う限り、その物語は完全には閉じられないのかもしれない。
一方、生垣の陰で、パトリックは拳を握りしめていた。
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