ブラック社畜の俺、部屋でアニメを見ていたら説明もなしにドラゴンの跋扈する異世界に強制転移される。でも今は≪盾の聖女≫と元気に勇者やってます!
マナシロカナタ✨ラノベ作家✨子犬を助けた
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第12話 なぜか語尾が『たまえ』
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聖剣≪クラウソラス≫の試用訓練を終えた俺は、城の一室でリュスターナとお茶を飲みながら、まったくりくつろいでいた。
ちなみに2人きりである。
他の兵士やメイドたちは空気を読んで、誰も入ってこないようにしてくれているようだ。
密室に2人きりだと、昨日の夜えっちなことをしたのを思い出してちょっと緊張するかも……。
まぁすぐに慣れるかな?
なにせ俺は最強の勇者だし――ってそれは関係ないか。
「なあリュスターナ。大魔竜ドラグバーンを倒すのに、俺の実力はこのくらいあれば十分だと思うか?」
俺は自分の力について、改めてリュスターナの意見を聞いてみた。
「はい、勇者様のお力は充分過ぎるほどだと思います。聖剣≪クラウソラス≫の力を十二分に使いこなしておられますし」
「そっか、じゃあ訓練はもうしなくても良さそうだな。ってことで――」
俺はリュスターナを抱きしめるとキスをした。
「ちゅ……は……♡ ん……あ……ちゅぱ♡ ん……ちゅ……ちゅぶ♡ もう勇者様ったら、まだお日さまがあんなに高いところにあるんですよ……?」
「リュスターナと2人きりだと思ったら、どうにも止まらなくてさ……」
今の俺は世界を救う勇者ではなく、リュスターナとえっちしたくてえっちしたくて堪らない一匹のお猿さんだった。
「もう、しょうのない勇者様ですね……ではベッドへまいりましょうか♡」
「ああ」
意外とまんざらでもなさそうなリュスターナを抱きかかえると、俺は部屋の隅にあるベッドに連れて行こうとして――、
「一大事にございます!」
そこへ兵士が一人、慌てた様子でやって来た。
そのあまりの慌てっぷりを見て、俺もえっちなお猿さんモードから真面目な勇者モードへと瞬時に頭が切り替わる。
「どうしたんだ? 何があった?(キリッ!)」
「それが……その……!」
「何があったのか遠慮せずに話してくれたまえ(なぜか語尾が『たまえ』)」
「はっ、実は――」
「何だと!?」
兵士の報告を聞いて俺は驚愕した。
というのも、
「大魔竜ドラグバーンの主力軍による軍事大侵攻が開始されただって――!?」
それがあまりに寝耳に水の報告だったからだ。
大規模なドラゴン軍団が、悠々と空を飛びながらこの城へと向かっているという。
「敵の数はどれくらいいるんだ?」
「はい、偵察部隊の報告によりますと、約1000体ほどのドラゴンの軍勢が北方の山岳違いを飛んで超えて飛来しているとのことです」
「1000体も!?」
「も、ものすごい数です……!!」
1000体のドラゴンが攻めてくるだと!?
さすがにそれは無理ゲーじゃないか?
「でもどうして急にそんな大軍勢で攻めてきたんだろうな?」
俺は引きつりそうになる顔を何とか笑顔にして、リュスターナに問いかけた。
「恐らくは先日キングドラゴンを倒したからでしょう」
「キングドラゴンってのは≪試練の洞窟≫で戦ったドラゴンだよな?」
「はい。あのキングドラゴンはこの辺りを威力偵察していたのでしょう。それがいつまで経っても帰ってこないので、キングドラゴンを倒すほどの人間――勇者が現れたのだと大魔竜ドラグバーンは考え至ったのだと思います」
「なるほど、そういうことか」
勇者である俺の存在に気付いて、勇者を倒すために1000体を越えるドラゴンの大軍勢を一挙に差し向けてきた、と。
でも聖剣≪クラウソラス≫を手にして圧倒的にパワーアップした俺から見たら、キングドラゴンてのはぶっちゃけ全くたいしたことがないヘボドラゴンだったんだよなぁ。
だけどキングドラゴンは一般的な感覚だと相当強いと。
うーむ。
勇者&聖剣≪クラウソラス≫が最強すぎて、認識のギャップを埋めるのが微妙に大変だ。
「ドラゴンが超えてきた北方山岳地帯のさらに遠い奥地には、ドラゴンズ・ハイランドと呼ばれるドラゴンたちのすみかがあります。おそらく本拠地から直接、軍勢を差し向けてきたのでしょう」
「ドラゴンズ・ハイランド。ドラゴンの本拠地か……」
「勇者様、どうしましょうか?」
「襲ってくるんだから、迎え撃つしかないよな」
想像をはるかに超えた、1000体を越えるドラゴンの軍勢。
だがしかし!
俺もまた伝説の聖剣≪クラウソラス≫を持った勇者なのだ!
ならば戦って勝てばいいだけのこと――!
「及ばずながら私もお手伝いいたします」
「いや、リュスターナは城の防衛に専念していてくれ。奴らの狙いは勇者である俺だ。だから今回の戦闘は俺が一人で引き受ける」
「ですが……」
「リュスターナに万が一のことがあったら困るからな。だって君は俺の妻になるんだから」
「勇者様……。わかりました。ですが絶対に無理はなさらないでくださいね?」
「ははっ、分かってるよ。じゃあ早速行ってくる!」
俺は聖剣≪クラウソラス≫を握ると窓から空に飛び上がり、ドラゴン軍団を迎え撃つことにした。
さあ来い!
勇者リョーマ=オクムラが相手をしてやろう!
ちなみに2人きりである。
他の兵士やメイドたちは空気を読んで、誰も入ってこないようにしてくれているようだ。
密室に2人きりだと、昨日の夜えっちなことをしたのを思い出してちょっと緊張するかも……。
まぁすぐに慣れるかな?
なにせ俺は最強の勇者だし――ってそれは関係ないか。
「なあリュスターナ。大魔竜ドラグバーンを倒すのに、俺の実力はこのくらいあれば十分だと思うか?」
俺は自分の力について、改めてリュスターナの意見を聞いてみた。
「はい、勇者様のお力は充分過ぎるほどだと思います。聖剣≪クラウソラス≫の力を十二分に使いこなしておられますし」
「そっか、じゃあ訓練はもうしなくても良さそうだな。ってことで――」
俺はリュスターナを抱きしめるとキスをした。
「ちゅ……は……♡ ん……あ……ちゅぱ♡ ん……ちゅ……ちゅぶ♡ もう勇者様ったら、まだお日さまがあんなに高いところにあるんですよ……?」
「リュスターナと2人きりだと思ったら、どうにも止まらなくてさ……」
今の俺は世界を救う勇者ではなく、リュスターナとえっちしたくてえっちしたくて堪らない一匹のお猿さんだった。
「もう、しょうのない勇者様ですね……ではベッドへまいりましょうか♡」
「ああ」
意外とまんざらでもなさそうなリュスターナを抱きかかえると、俺は部屋の隅にあるベッドに連れて行こうとして――、
「一大事にございます!」
そこへ兵士が一人、慌てた様子でやって来た。
そのあまりの慌てっぷりを見て、俺もえっちなお猿さんモードから真面目な勇者モードへと瞬時に頭が切り替わる。
「どうしたんだ? 何があった?(キリッ!)」
「それが……その……!」
「何があったのか遠慮せずに話してくれたまえ(なぜか語尾が『たまえ』)」
「はっ、実は――」
「何だと!?」
兵士の報告を聞いて俺は驚愕した。
というのも、
「大魔竜ドラグバーンの主力軍による軍事大侵攻が開始されただって――!?」
それがあまりに寝耳に水の報告だったからだ。
大規模なドラゴン軍団が、悠々と空を飛びながらこの城へと向かっているという。
「敵の数はどれくらいいるんだ?」
「はい、偵察部隊の報告によりますと、約1000体ほどのドラゴンの軍勢が北方の山岳違いを飛んで超えて飛来しているとのことです」
「1000体も!?」
「も、ものすごい数です……!!」
1000体のドラゴンが攻めてくるだと!?
さすがにそれは無理ゲーじゃないか?
「でもどうして急にそんな大軍勢で攻めてきたんだろうな?」
俺は引きつりそうになる顔を何とか笑顔にして、リュスターナに問いかけた。
「恐らくは先日キングドラゴンを倒したからでしょう」
「キングドラゴンってのは≪試練の洞窟≫で戦ったドラゴンだよな?」
「はい。あのキングドラゴンはこの辺りを威力偵察していたのでしょう。それがいつまで経っても帰ってこないので、キングドラゴンを倒すほどの人間――勇者が現れたのだと大魔竜ドラグバーンは考え至ったのだと思います」
「なるほど、そういうことか」
勇者である俺の存在に気付いて、勇者を倒すために1000体を越えるドラゴンの大軍勢を一挙に差し向けてきた、と。
でも聖剣≪クラウソラス≫を手にして圧倒的にパワーアップした俺から見たら、キングドラゴンてのはぶっちゃけ全くたいしたことがないヘボドラゴンだったんだよなぁ。
だけどキングドラゴンは一般的な感覚だと相当強いと。
うーむ。
勇者&聖剣≪クラウソラス≫が最強すぎて、認識のギャップを埋めるのが微妙に大変だ。
「ドラゴンが超えてきた北方山岳地帯のさらに遠い奥地には、ドラゴンズ・ハイランドと呼ばれるドラゴンたちのすみかがあります。おそらく本拠地から直接、軍勢を差し向けてきたのでしょう」
「ドラゴンズ・ハイランド。ドラゴンの本拠地か……」
「勇者様、どうしましょうか?」
「襲ってくるんだから、迎え撃つしかないよな」
想像をはるかに超えた、1000体を越えるドラゴンの軍勢。
だがしかし!
俺もまた伝説の聖剣≪クラウソラス≫を持った勇者なのだ!
ならば戦って勝てばいいだけのこと――!
「及ばずながら私もお手伝いいたします」
「いや、リュスターナは城の防衛に専念していてくれ。奴らの狙いは勇者である俺だ。だから今回の戦闘は俺が一人で引き受ける」
「ですが……」
「リュスターナに万が一のことがあったら困るからな。だって君は俺の妻になるんだから」
「勇者様……。わかりました。ですが絶対に無理はなさらないでくださいね?」
「ははっ、分かってるよ。じゃあ早速行ってくる!」
俺は聖剣≪クラウソラス≫を握ると窓から空に飛び上がり、ドラゴン軍団を迎え撃つことにした。
さあ来い!
勇者リョーマ=オクムラが相手をしてやろう!
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