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異世界転生 2日目

第38話 『え? なんだって?』 (3回目)

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「隠すべきか、隠さざるべきか、それが問題だ……」

 突如として降って湧いた、極めてセンシティブな問題を前に頭を悩ませる俺だったが、不幸中の幸いもあった。

 膨らみかけの胸、小さくて華奢な身体。
 まだまだ子供の身体なハヅキには、俺の下半身が反応しなかったからだ。

「ふっ、俺はおっぱいの大きなえっちなお姉さんが好みだからな……」

 もちろん数年後の成長したハヅキなら問答無用でオッケーだろうが、今のまだ小さなハヅキなら大丈夫だ……と思う、多分。
 しかし、ほっと胸をなでおろしたのも束の間だった。 

「まなしー、ハヅキのこと、すきじゃない?」
 ぽつんとハヅキが呟いたのだ。

「急にどうしたんだ? そんなわけないだろ、ハヅキのことは大好きだぞ」
「……うそつき」
「嘘じゃないよ、なんで嘘だと思うんだ?」

 エロい目で見るかどうかは別にして、こんな可愛い子に甘えられて嬉しくならない男はいないだろう。
 だがそれに対する答えはあまりに衝撃的だった。

「だって、まなしー、ちんちん、たってない」

「え? なんだって」

「だって、まなしー、ちんちん、たってない」

 因果関係を断絶して無効化するディスペル系S級チート『え? なんだって?』が暴発した。
 異世界転生2日で、既に3度目である。

 ……いや別に小さい女の子にちんちんって2回言わせて背徳感にひゃっはー!するために言ったんじゃないんだよ?
 本当だよ?
 あまりに衝撃的すぎて&斜め上すぎて、理解が追いつかずに口から出るのを止められなかったというか?

「えっと、ハヅキ? なんで急にそんなこと言うんだ? 話の流れがよく分からないんだけど……」
「きのう、じぃ、いってた」
「グンマさんが?」

「すきなこの、はだかみたら、おとこは、ちんちん、たつって」
「お、おう……」
 なんてこと言ってんのさグンマさん……確かに間違ってはないけど、いないんだけど、いろいろ端折はしょりすぎでしょ……

「きのう、おねぇのはだかで、ちんちん、たってた。でもいま、たってない。だから、まなしー、ハヅキがきらい……」
 悲しそうな顔をしてしょぼくれるハヅキ。

「でも、そういうことか……」
 なにがどうなってこうなったかは理解した。
 理解はしたんだけれど。

 だからといって妙案が思い浮かぶわけではない。
 俺は小学生くらいの小さな女の子相手に興奮するような個性的な性癖ではないので、実際におっきさせて、

「ほら見てみろ、俺はハヅキのこと好きだからな~」

 とやる選択肢は存在しない。
 いや仮にできてもやらないけどね。
 ガチの通報事案だよ、常識的に考えて。

 そりゃさ、あと2,3年して美しく成長したハヅキに、

「お兄ちゃん、あのね、ハヅキ出会った時からずっとお兄ちゃんのことが……今日はいっぱいご奉仕するね……」

 とかなんとか言われたら、それは、うん、すごく素敵だなぁと思います!
 ちなみに呼び方が「お兄ちゃん」になってるのはただの俺の妄想なので、あまり深くは考えないでほしい。

 しかしなぁ、なんといえばいいのかちょっと困ってしまったぞ……。
 あれか、娘に性について聞かれた父親の気分ってこんな感じなんだろうか……?

 だがこうしている間にも、ハヅキは悲しそうな顔をしたままである。
 このまましょんぼりさせ続けるわけにはいかない、なにか言わなければ……!

 黙っているということは――ハヅキを可愛く思っている俺の気持ちとは裏腹に――ハヅキの不安を肯定するという意味に他ならないからだ。

「くっ、どうする、俺……!!!!?」
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