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異世界転生 6日目

第119話 壁ドン~そこにメイドさんがいるから~

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 さて。
 まずは冷静かつ客観的な第三者委員会の立場でもって、今の状況を整理してみよう。

 俺はミリアちゃんをがっしりと抱きすくめた状態で、壁際に押しやっていた。
 わずかに汗の混じった甘い女の子の香りが、俺の理性を激しく揺さぶってくる。

 しかも俺の太ももはミリアちゃんの太ももを大きく割り開け、その股間にぐいっと押し付けられていた。

 さらに腰を抱きかかえた右手は、なぜかミニスカの中に入り込み――だけでなく、あまつさえパンツの中にまで入り込んで、生尻をぎゅむっと鷲掴んでいる。
 なぜこのような事態になってしまったのか。

 それはもちろんラブコメ系S級チート『ラッキースケベ』のせいである。
 忘れた頃に唐突に発動する、ラブコメ系最強のS級チートさんってばマジ半端ない。

 そしてミリアちゃんのお尻ときたら、すっごく柔らいのに適度な弾力が指を押し返してきて、健康系な触り心地は俺の煩悩を刺激してやまないのである。
 地球とリンゴが互いに引き合ってこっつんこするように、俺の右手とミリアちゃんのお尻も互いに引き合っているのだ……!

 うん、何を言っているんだろうね、俺は。

 加えて左腕ときたら頭を横巻きに抱きすくめている上に――後頭部を壁で打たないように守ろうとしたんだよ?――中指がミリアちゃんの口の中に根元までずっぽりと埋まってしまっていた。
 口に中指を突っ込んで、無理やり開かせているような状態である。
 ミリアちゃんの生暖かい舌のぬるっとした感触が、俺の中指を捉えて離さなかった。

 『なぜかそこにいるひよこ』『ラッキースケベ』『壁ドン』による、ラブコメ系チート3連コンボの結果が、今のこの状況なのだった。

 にしても『壁ドン』は、確か壁にドンと押し付けることで、女の子をきゅんきゅんさせるチートだったはずだけど、こんなわけのわからん状況でミリアちゃんは本当にきゅんきゅんするのだろうか……?

 なんによせ、この体勢はヤバすぎて死ねる、主に犯罪的な意味で。
 理由を説明しつつ謝って、まずは最優先事項として、少々強引にでもパンツの中から右手を抜かなければならない……っ!

「ごめん、ミリアちゃんとひよこの両方を助けるには、これしかなくてさ……」
「は、はい……」
 そうだ、そのまま何事もなく、パンツの中からまずはその言い訳しようのないハレンチな右手を引っこ抜くんだ!

「ただ――」
 そう、ただ……えっ、ただ?

「ただ――ミリアちゃんが魅力的すぎるのがいけないんだよ」
 うえっ!?
 俺はいったい何を……!

 いつの間にやら、マイルドに上から目線なラブコメ系A級チート『ちょい俺様』が昨日に続いて再び発動していた。
「ここにきてラブコメ系チートの4連コンボだと……!?」

 ほぼ発動しっぱなしのS級チート『ただしイケメンに限る』も入れたら、衝撃の5連コンボである。

「――だから俺がこんなことをしちゃうのも、全部ミリアちゃんのせいだからね。まったく、ミリアちゃんはいけないメイドさんだな」

「あん――っ!」
 ミリアちゃんがはしたない嬌声をあげた。

 というのも。
 俺がミリアちゃんの生尻をモギュッと揉んだからである。
 いや、もはや揉んだなんて生易しいものではない、これはもう「揉みほぐす」と言った方が語弊がないだろう。

「素敵な揉みごたえだね。柔らかいのに、弾力があってハリがある。絶妙なバランスは、もはやこれは芸術だ。芸術を愛でるのは人の本能さ。だから悪いのはミリアちゃんなんだ。こんな芸術的でえっちなお尻を持ったミリアちゃんは、本当に罪な女の子だよ――」

 などと言いながら、なんどもお尻を揉みしだく俺の右手。
 っていうかマジでなに言ってんの俺……!?

 だめだ、ラブコメ系A級チート『ちょい俺様』は、怪しげな精神高揚効果がついてて色々とアウトすぎる。
 こんなもん相手がマゾっ気があって&理解もあるお姉さんでもなければ、速攻でカモンポリスメン案件だよ……!
 
「ごめんなさい……えっちなメイドでごめんなさい」
「はやく、はやくこの駄目チートを封印指定しないと……って、はいぃ!?」

「だから、いけないメイドにもっとオシオキしてください……」
 言いながら、せつなげに股間を俺の太ももへと擦り付けてはじめるミリアちゃん。

「なん……だと……?」
 俺を見上げる目はトロンとしていて。
 まるで次に命令されることを、いまかいまかと待っているように見えた。

「チートが効いちゃっている……! なんという斜め上の展開……! これが上位チート5連コンボの相乗効果なのか……!?」
 困惑と動揺からどうしていいかわからず、ただただ、流されるようにして形のいいお尻の感触を楽しんでしまう俺。

「くっ、まずい……!」
 なにがまずいかって、俺の理性が持たん時が来ているのだ……!
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