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異世界転生 7日目

第132話 くっ、なぜならそこに「エベレストっぱい」があるから……!

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 ディリンデンに戻るべく立ち上がったサーシャと、それを呼び止めた俺。
 そんな二人の間に割って入ったのは、もちろんクリスさんだった。

「マナシロ様、これはあくまでトラヴィス商会の問題にございます。マナシロ様のお手をわずらわせるわけにはまいりません」
 サーシャに代わって、さくっと容赦なく断りを入れてくる。
 でも、だ。

「クリスさんも知っての通り、俺はトラヴィス当主のおっちゃんとは知らない仲でもないんだぜ? しかも先だって《神焉竜しんえんりゅう》を撃退した救世主でもあるわけで。トラヴィス商会は東の辺境このあたりの顔役なんだろ? だったら、ちょっと話を聞くくらいはさせてもらってもいいんじゃないかな?」

「マナシロ様のご厚意は痛み入ります。ですが――」

「当主の知人で救世主のたっての頼みを、筆頭格メイドだからって無下に断ったりはしないよね? 俺の実力ってことなら、それこそサーシャがその目で見てよーく知ってるだろうし、決闘はクリスさんだって見ていたはずだ」

「マナシロ様の実力を疑うつもりもありません。しかしながら――」

「もし役に立てないなら、その時は素直に帰るからさ。だからこの通り! 俺も連れてってほしいんだ。大枚をはたいてくれたおっちゃんには恩義も感じてるんだ。何かできるなら力になりたいんだよ。な、頼むよ?」

「……申し訳ありませんサーシャ様。ご当主様との交友関係を盾にこうまで言われてしまうと、私が判断できる領分を少々超えてしまいます。つきましてはサーシャ様のご判断を仰ぎたく」
 よし、おっちゃんを持ち出すことで、最大の難関であるクリスさんを突破したぞ!
 ……コネに頼ってるのがちょっと格好悪いけど!

「そうですわね……セーヤ様の仰ることはいちいちもっともですわ」
「オッケー。なら俺も連れていって――」

「ですが、それでも今回のことはセーヤ様には関係ありませんわ。あくまでトラヴィスのわたくしごとに、関係ないセーヤ様を巻き込むわけにはまいりません」

 それは芯の強さを感じさせる毅然とした態度だった。
 ほんと強い子だよ、サーシャは。
 頑固、なんて言葉は失礼だな。
 これが上に立つ人間の正しい在りかたなんだ。

 だけどさ。
「関係ない、ね……」
「はいそうですわ。此度こたびの一件で、関係のないセーヤ様のお手を煩わせることはありませんので、どうかご安心下さい」

 関係ない、か。
 まぁそうなんだけどさ。
 でも――、

「安心なんてできるわけないだろ、関係ないから――嫌なんだろうが!」
「え……?」
 俺の言葉の意図が解らなかったのだろう、サーシャがきょとんとした顔をする。

 逆にウヅキはというと肘を曲げて脇を締め、握った両手をあごのあたりにもってくる、いわゆるがんばれ!の応援ポーズをとっていた。
 これから俺が何を言うか、わかってるって感じだな。
 ならその期待に応えるのがおとこってもんだろ!

 そしておっぱいがぎゅむとっと両肘で寄せられて、世代最高峰のエベレストなおっぱいがその威容をこれでもかと誇示していたのだった……くっ、ごくり……おっぱい……おっぱい!

「……セーヤ様、意味深なセリフを言いかけて、なのに急にあらぬ方向を向いて口ごもってしまって、どうなされたんですの?」

 はっっ!?
 こんな大事な場面で、俺はよそ見してしまうなんて……!
 くっ、なぜならそこに「エベレストっぱい」があるから……!
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