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【外伝】わたし、マリア=セレシア、17歳! 真性クズなんだけど、後世で聖母って言われちゃってるの……
第289話 自分のことは自分でなんとかするのが男ってもんでしょ?
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「あー、だる……」
わたしは今日、セレシア家が運営する大学院の卒業セレモニーに参加していた。
きらびやかなパーリーと違って若いセレブはいないし、逆に奨学金でどうにか大学に通う貧乏人ばっかり……。
はっきり言っていい?
「地味なイベントでかったるいことこの上ないよ……」
わたしはちょおサゲサゲなテンションで、ただただこの苦痛な時間が過ぎさるのを待っていた。
と、そこへ、
「ご機嫌麗しゅう、マリア様。実は折り入ってお話が――」
一人の青年がやってきた。
「えっと、あなた確か壇上でなんか読んでた――」
半分寝かけだったからよく覚えてないんだけど、うん、たしかそんなだった……はず?
「僕は首席でこの学園を卒業いたしました。その力量を見込んでどうか、奨学金の返済を猶予していただけないでしょうか? 先日発表した新薬の論文をもとに、すぐにでも取りかかれる開発構想があるんです。」
「はぁ……いきなりですわね?」
「申し訳ありません。ですが、奨学金を返済するには研究以外に別の仕事もしないといけなく、研究に集中することができないのです。もちろん猶予していただいた分は、将来お金を稼いで必ず返しますので……どうか、どうかご検討いただけませんでしょうか――」
青年は必死な様子で頭を下げてきた。
主席卒業って言ってるけど、しゃべり方も実に流麗だ。
実際、頭いいんだろうね。
だからわたしは言ってあげた。
「まったく……いきなり何を言うのかと思えば。最初から人の金と優しさにすがろうなんて、希代の天才が聞いてあきれるんだけど? 自分のことは自分でなんとかするのが男ってもんでしょ? それをよくもまぁ女に助けを乞おうなんて……! 恥を、恥を知りなさい!」
わたしははっきりきっかりとズバリ正論を言ってあげたんだ。
……というのはもちろん建前でぇ(笑)
別にこいつの奨学金なんてはした金くらい、パパっと払ってあげても良かったんだけどぉ?
あふぅ……能力のある人間が境遇のせいでもだえ苦しむ姿を見るのは、本当に快感ね……!
というのが本音だった。
言わないけどね(笑)
青年はというとなんか雷にでも打たれたようにハッとした後、身体をぶるぶるふるわせてうつむいていたので、
「ではごきげんよう」
わたしは優雅に会釈すると、奨学金なんて数人分支払っておつりがくるくらいの超高級セレブドレスを見せつけるように翻しながら、にまにまといやらしい笑いを浮かべてその場を立ち去ったのだった。
「うーん、卒業セレモニーなんてちょおかったるいイベントだと思ってたけど、最後の最後でとっても気分がよくなったかな!」
~~後日。
「マリア様、シノノメ製薬から業務提携の依頼が来ております」
執事のセバスが書簡を持ってやってきた。
「シノノメ製薬って、あの業界最大手の? っていうか依頼が来てるのはわたしじゃなくて、お父さまにでしょ?」
「いいえ、マリア様あてにございます」
「はぁ……」
なんでわたし?
シノノメ製薬と個人的なお付き合いなんてまったくないんだけど?
っていうかわたし、学生なんですけど?
「新薬の発売にあたって、敬愛するマリア様のお名前を冠したものを発売したいとのことです。あわせて、ぜひともこの件で業務提携させてほしいと」
「それはまぁ、殊勝な心がけですわね?」
悪い気はしないけれど、
「なんで……?」
「諜報部に探らせてみたところ、どうも開発プロジェクトの中心人物たっての希望のようです。契約内容も当方には得しかないノーリスク・ハイリターンの内容でございました」
「……それで相手方になんの得が?」
「ないと思われます」
「????」
……もしかしてその人は、わたしの個人的なファンなのかしら?
ねぇねぇそこのあなた。
ちょうどいいわ。
参考程度にちょっとあなたの意見を聞かせてくれないかしら?
わたしは今日、セレシア家が運営する大学院の卒業セレモニーに参加していた。
きらびやかなパーリーと違って若いセレブはいないし、逆に奨学金でどうにか大学に通う貧乏人ばっかり……。
はっきり言っていい?
「地味なイベントでかったるいことこの上ないよ……」
わたしはちょおサゲサゲなテンションで、ただただこの苦痛な時間が過ぎさるのを待っていた。
と、そこへ、
「ご機嫌麗しゅう、マリア様。実は折り入ってお話が――」
一人の青年がやってきた。
「えっと、あなた確か壇上でなんか読んでた――」
半分寝かけだったからよく覚えてないんだけど、うん、たしかそんなだった……はず?
「僕は首席でこの学園を卒業いたしました。その力量を見込んでどうか、奨学金の返済を猶予していただけないでしょうか? 先日発表した新薬の論文をもとに、すぐにでも取りかかれる開発構想があるんです。」
「はぁ……いきなりですわね?」
「申し訳ありません。ですが、奨学金を返済するには研究以外に別の仕事もしないといけなく、研究に集中することができないのです。もちろん猶予していただいた分は、将来お金を稼いで必ず返しますので……どうか、どうかご検討いただけませんでしょうか――」
青年は必死な様子で頭を下げてきた。
主席卒業って言ってるけど、しゃべり方も実に流麗だ。
実際、頭いいんだろうね。
だからわたしは言ってあげた。
「まったく……いきなり何を言うのかと思えば。最初から人の金と優しさにすがろうなんて、希代の天才が聞いてあきれるんだけど? 自分のことは自分でなんとかするのが男ってもんでしょ? それをよくもまぁ女に助けを乞おうなんて……! 恥を、恥を知りなさい!」
わたしははっきりきっかりとズバリ正論を言ってあげたんだ。
……というのはもちろん建前でぇ(笑)
別にこいつの奨学金なんてはした金くらい、パパっと払ってあげても良かったんだけどぉ?
あふぅ……能力のある人間が境遇のせいでもだえ苦しむ姿を見るのは、本当に快感ね……!
というのが本音だった。
言わないけどね(笑)
青年はというとなんか雷にでも打たれたようにハッとした後、身体をぶるぶるふるわせてうつむいていたので、
「ではごきげんよう」
わたしは優雅に会釈すると、奨学金なんて数人分支払っておつりがくるくらいの超高級セレブドレスを見せつけるように翻しながら、にまにまといやらしい笑いを浮かべてその場を立ち去ったのだった。
「うーん、卒業セレモニーなんてちょおかったるいイベントだと思ってたけど、最後の最後でとっても気分がよくなったかな!」
~~後日。
「マリア様、シノノメ製薬から業務提携の依頼が来ております」
執事のセバスが書簡を持ってやってきた。
「シノノメ製薬って、あの業界最大手の? っていうか依頼が来てるのはわたしじゃなくて、お父さまにでしょ?」
「いいえ、マリア様あてにございます」
「はぁ……」
なんでわたし?
シノノメ製薬と個人的なお付き合いなんてまったくないんだけど?
っていうかわたし、学生なんですけど?
「新薬の発売にあたって、敬愛するマリア様のお名前を冠したものを発売したいとのことです。あわせて、ぜひともこの件で業務提携させてほしいと」
「それはまぁ、殊勝な心がけですわね?」
悪い気はしないけれど、
「なんで……?」
「諜報部に探らせてみたところ、どうも開発プロジェクトの中心人物たっての希望のようです。契約内容も当方には得しかないノーリスク・ハイリターンの内容でございました」
「……それで相手方になんの得が?」
「ないと思われます」
「????」
……もしかしてその人は、わたしの個人的なファンなのかしら?
ねぇねぇそこのあなた。
ちょうどいいわ。
参考程度にちょっとあなたの意見を聞かせてくれないかしら?
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