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第六部「チート学園」  異世界転生 ??日目

第469話 覚ゴ

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「あぐっ、だから心中して、私は覚悟を見せるの……あ、Hihi、私の愛を見てねセーヤくん――」

「愛っておまえ――!」

「あ――わたシが、消える――うなっ、あっ、あひっ、あっ、ニャひっ、セーヤくん、見て、わたしの覚ゴ……! 好き、大好キ、せーやくん、せーやくんせーやくんせーやくんあっ、ぎあっ、あぁぁぁぁぁぁあああ――――っっ!!」

 底なし沼のように深く、泥沼のように重い愛を伝えながら、最後は奇声を上げてビクン、ビクンと何度も身体を激しく痙攣けいれんさせ続けるケンセー。

「ケンセー! ケンセー!! ――くっ」

 必死に呼びかけ続ける俺の目の前で、

「あ――っ! は――っ!」

 ケンセーの周囲に猛烈な力を秘めた粒子が渦巻き始めたかと思うと――ケンセーの目がひと際大きく見開かれ、ギョロリと俺をにらみつけた。

 どこか恍惚とした表情。
 理性を失い血走って真っ赤に充血して大きく見開かれたその目は、今、目の前にいる存在がケンセーとは完全に別個の存在になってしまったことを、これでもかと見せつけているようだった。 

「完全に力が暴走してるじゃないか……ケンセー、お前はそこまでして俺と離れたくなかったのかよ……そんな姿になってまで、何が何でも俺を愛し抜こうとしてんのかよ……」

 本当に俺と心中するつもりなのかよ……!
 そんな破滅的な「終わり」を選ぶつもりなのかよ……!

「せーやくん、えへへ、せーやくん……いっしょ、いっしょに……」

 そんなケンセーをヤンデレ――なんてありきたりな言葉で、俺は切って捨てられなかった。
 ケンセーが俺を好きな気持ちが本当に、痛いほどに伝わってくるから。

 ヤンデレなんて言葉は当事者じゃない外野が知った風な顔してマウントをとるためのレッテル貼りにすぎないって、ケンセーとずっと過ごしてきた俺には分かるから!

「ケンセー! なぁ答えてくれよケンセー! 頼む、俺はお前に死んでほしくなんてないんだ! お前の気持ちだって本当に嬉しいんだ! ケンセー! なぁおい! 聞いてくれよ!」

 だから俺は必死に呼びかけ続ける。
 だけど――、

「セーヤくんセーヤくんセーヤくん、せーやくん――せーやくんをころすの、わたしがせーやくんをころすの!! ずっといっしょ――あひゃっひゃはぁ、あひゃひゃひゃひゃひゃひゃっっ――!!」

 くそっ、まったく言葉が届いてない……ケンセーはもう自分だけの世界で、俺だけしか見えてないんだ……。

「えへへへHEHE? セーヤくんがいったんだよ、あぐ――、13まん5000もあるのに10000ばいブーストしかしないなんてNANIもわかってないって。あっ、ひっ、そうだよね、わたしには覚ゴがなかったよね。ちっともなかったよね、あぅ、ぁぐっ、そんなことで、セーヤくんが手にはいるわけ、うぐ、なかったよね?」

「ケンセー……もうお前、完全に【全チートフル装備】の力の濁流にのみ込まれちまってんだな……」 

 ケンセーからプロミネンスのごとく噴出する暴力的な粒子にあてられて、体育館がギシギシときしみはじめる。

 知覚系SS級チート『真なる龍眼』によると、今のケンセーはカテゴリ的にはSS級だ。
 しかし同じSS級という枠内でも、

「限りなくSSS級に近いSS級だぞこれは――!」

 俺は集中力を極限まで高めながら《2年S組の剣おたまブレード》を構えた。
 13万5000のチートによる超絶ブーストだ。
 わずかな油断やミスが即、命取りになる――!
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