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異世界転生 24日目
第492話 ご都合主義のハッピーエンド
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「は――? え――? 今、お前なんて――」
「主様の『従兄妹で幼馴染』なのじゃ?」
俺の『従兄妹で幼馴染』、だって――!?
その言葉は、意識世界でずっと一緒だった一人の女の子の『称号』で――。
だけど元の世界でも天涯孤独、この世界にも一人で転生してきた俺には、そんな男の子の妄想が具現化した夢みたいな相手は存在しないのだ。
『従兄妹で幼馴染』なんてものが存在するのは、今はもう失われた俺の意識世界の中だけのはずなんだ――。
「ふむ、その表情から察するに、どうやら主様の知り合いで間違いないようじゃの。どうりで主様と近い匂いがすると思ったのじゃ。ではティモテよ、その女子を連れてくるのじゃ」
《神焉竜》が部屋の外に向かって呼びかけると、
「こっちこっち!」
ぴゅーっと飛んで入ってきた精霊さんの先導の元、ティモテに優しく手を引かれて連れられてきたのは――、
「あはは、セーヤくん、また会えたね」
それは二度と聞けないと思っていた、アニメのヒロインのような可愛い声。
それは二度と見れないと思っていた、あどけない顔とゆるふわの茶色い髪。
手には銀色の『おたま』を持っている。
それは二度と会えないと思っていた――、
「ケンセー、なんでここにいるんだ――いてくれるんだ――」
『従兄妹で幼馴染』のケンセーが、そこにはいたのだった。
思いもよらない再会に、俺の両の目からは温かいものがとめどなくあふれてくる。
「ケンセー……けん、せぇ……」
こんなハッピーエンドがあっていいのだろうか――?
こんなご都合主義が果たして許されるのだろうか――?
ああ、あっていいんだよ!
ご都合主義のハッピーエンドで何が悪いってんだ!
ケンセーとまた会えるなら何て言われようとかまいやしない!
感涙にむせぶ俺に、同じく涙で頬を濡らしたケンセーが駆け寄ってくると、そのままぎゅうっと抱きついてきた。
その柔らかい感触と包み込まれるような温もりは、意識世界で何度も感じたケンセーのものと寸分たがわず同じで――。
「ケンセー……本当にケンセーなんだな……これ、夢じゃないんだよな」
「うん、夢みたいだけど私はここにいるよ。私また、セーヤくんと会うことができた、話すことができた。それもこれもセーヤくんが頑張ったおかげ! ありがとね、セーヤくん」
ケンセーは俺を抱いていた手を離すと、ちょこんと可愛く一歩後ろに下がってそう言った。
「俺のおかげなわけはないだろ? だって俺は何もできなかったのに――」
「ううんセーヤくんのおかげだよ。セーヤくん最後に《神滅覇王》の力で世界の崩壊を押しとどめようとしたよね?」
「ああ、したよ。だけど俺と《神滅覇王》は何もできなかった。手も足も出ずに敗北したんだ――」
それは立ちふさがる全ての困難をねじ伏せてきた《神滅覇王》が、初めて味わわされた完全敗北だった。
「ううん、セーヤくんは負けてないよ。あの時ね、世界の崩壊は止められなかったけれど、その代わりに溢れかえった黄金の力が、消える寸前だった私の中にぶわぁって流れ込んできて、私の存在を消滅から救ってくれたの」
「そんなことが――」
じゃああの時、《神滅覇王》を顕現させたことは――無駄だと思った、無力だと思わされたことは――無駄じゃなかったんだ――。
「しかもね? それだけじゃなくて、みんなが少しずつ力を分けてくれたんだ。頑張れって思いを込めて、私をこの世界に送り出してくれたの」
「みんな?」
「うん、2年S組と13万5千のみんな! だから今の私は、正確には前の私とは違うんだ。セーヤくんの力と、13万5千もの想いが、今の私の身体には詰まってるから!」
「ふむ、要するにお主はエネルギー体というわけじゃな?」
おっと、さすが《神焉竜》はその辺のことについては理解が早いな。
「例えばこの小精霊のような――」
言うが早いか、《神焉竜》はその辺をふよふよ漂っていた精霊さんをむんずと捕まえた。
めっちゃ雑に捕まえたため、
「ぐえぇぇぇぇ、ごふぅぅぅぅ!?」
精霊さんはカエルが潰れたような惨めな鳴き声を上げた。
「ふむ、確かによくよく見れば小精霊と存在のあり方が似ておるのじゃ。さすが主様の周りには異彩が集まるものじゃて。良きかな良きかな」
「ちょっとアンタ! 納得したんならいい加減アタシを離しなさいよね!? そんな強く握ったら潰れるでしょこの脳筋ドラゴン! って、ぎぃやぁぁぁぁぁっっ! ぐふぉぉぉぅぅぅぅぅ!?」
またいらんことを言ってしまった精霊さんは、ギリギリ、ギュウギュウとさらに激しく締め付けられれしまう。
《神焉竜》はおおむねあんなキレやすい性格なんだから、精霊さんもイチイチ煽らなければいいのになぁ……。
「そういうわけでして――」
いつも通りにぎやかにわーわーやり始めた二人を見て、クスリと笑ったケンセーは、そこでいったん言葉を切ると『おたま』をちょん、と可愛らしく俺の顔の前に突き付ける。
そしてとびっきりの笑顔を作って朗らかに宣言した。
「セーヤくん、これからもよろしくね!」
「無敵転生 ――全チート、フル装備。」 この異世界で、ハーレムマスターに俺はなる!
第六部「チート学園」 完。
お読みいただきありがとうございました!
ハッピーエンドが好きなんです!
第六部は過去に登場したS級チートが多数ヒロインとして再登場するという、少し特殊なお話となりました。
そのせいでレギュラーヒロインの登場が最後までなく、物足りないところもあったかもしれません。
ここからはまたバンバン登場しますので新ヒロインのケンセーともどもよろしくお願いいたします(ぺこり
もしよければお気軽に感想などどうぞ!(*'ω'*)
短い一言とかでも嬉しいです!(*'ω'*)
第六部も最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!
重ねてお礼申し上げます。
「主様の『従兄妹で幼馴染』なのじゃ?」
俺の『従兄妹で幼馴染』、だって――!?
その言葉は、意識世界でずっと一緒だった一人の女の子の『称号』で――。
だけど元の世界でも天涯孤独、この世界にも一人で転生してきた俺には、そんな男の子の妄想が具現化した夢みたいな相手は存在しないのだ。
『従兄妹で幼馴染』なんてものが存在するのは、今はもう失われた俺の意識世界の中だけのはずなんだ――。
「ふむ、その表情から察するに、どうやら主様の知り合いで間違いないようじゃの。どうりで主様と近い匂いがすると思ったのじゃ。ではティモテよ、その女子を連れてくるのじゃ」
《神焉竜》が部屋の外に向かって呼びかけると、
「こっちこっち!」
ぴゅーっと飛んで入ってきた精霊さんの先導の元、ティモテに優しく手を引かれて連れられてきたのは――、
「あはは、セーヤくん、また会えたね」
それは二度と聞けないと思っていた、アニメのヒロインのような可愛い声。
それは二度と見れないと思っていた、あどけない顔とゆるふわの茶色い髪。
手には銀色の『おたま』を持っている。
それは二度と会えないと思っていた――、
「ケンセー、なんでここにいるんだ――いてくれるんだ――」
『従兄妹で幼馴染』のケンセーが、そこにはいたのだった。
思いもよらない再会に、俺の両の目からは温かいものがとめどなくあふれてくる。
「ケンセー……けん、せぇ……」
こんなハッピーエンドがあっていいのだろうか――?
こんなご都合主義が果たして許されるのだろうか――?
ああ、あっていいんだよ!
ご都合主義のハッピーエンドで何が悪いってんだ!
ケンセーとまた会えるなら何て言われようとかまいやしない!
感涙にむせぶ俺に、同じく涙で頬を濡らしたケンセーが駆け寄ってくると、そのままぎゅうっと抱きついてきた。
その柔らかい感触と包み込まれるような温もりは、意識世界で何度も感じたケンセーのものと寸分たがわず同じで――。
「ケンセー……本当にケンセーなんだな……これ、夢じゃないんだよな」
「うん、夢みたいだけど私はここにいるよ。私また、セーヤくんと会うことができた、話すことができた。それもこれもセーヤくんが頑張ったおかげ! ありがとね、セーヤくん」
ケンセーは俺を抱いていた手を離すと、ちょこんと可愛く一歩後ろに下がってそう言った。
「俺のおかげなわけはないだろ? だって俺は何もできなかったのに――」
「ううんセーヤくんのおかげだよ。セーヤくん最後に《神滅覇王》の力で世界の崩壊を押しとどめようとしたよね?」
「ああ、したよ。だけど俺と《神滅覇王》は何もできなかった。手も足も出ずに敗北したんだ――」
それは立ちふさがる全ての困難をねじ伏せてきた《神滅覇王》が、初めて味わわされた完全敗北だった。
「ううん、セーヤくんは負けてないよ。あの時ね、世界の崩壊は止められなかったけれど、その代わりに溢れかえった黄金の力が、消える寸前だった私の中にぶわぁって流れ込んできて、私の存在を消滅から救ってくれたの」
「そんなことが――」
じゃああの時、《神滅覇王》を顕現させたことは――無駄だと思った、無力だと思わされたことは――無駄じゃなかったんだ――。
「しかもね? それだけじゃなくて、みんなが少しずつ力を分けてくれたんだ。頑張れって思いを込めて、私をこの世界に送り出してくれたの」
「みんな?」
「うん、2年S組と13万5千のみんな! だから今の私は、正確には前の私とは違うんだ。セーヤくんの力と、13万5千もの想いが、今の私の身体には詰まってるから!」
「ふむ、要するにお主はエネルギー体というわけじゃな?」
おっと、さすが《神焉竜》はその辺のことについては理解が早いな。
「例えばこの小精霊のような――」
言うが早いか、《神焉竜》はその辺をふよふよ漂っていた精霊さんをむんずと捕まえた。
めっちゃ雑に捕まえたため、
「ぐえぇぇぇぇ、ごふぅぅぅぅ!?」
精霊さんはカエルが潰れたような惨めな鳴き声を上げた。
「ふむ、確かによくよく見れば小精霊と存在のあり方が似ておるのじゃ。さすが主様の周りには異彩が集まるものじゃて。良きかな良きかな」
「ちょっとアンタ! 納得したんならいい加減アタシを離しなさいよね!? そんな強く握ったら潰れるでしょこの脳筋ドラゴン! って、ぎぃやぁぁぁぁぁっっ! ぐふぉぉぉぅぅぅぅぅ!?」
またいらんことを言ってしまった精霊さんは、ギリギリ、ギュウギュウとさらに激しく締め付けられれしまう。
《神焉竜》はおおむねあんなキレやすい性格なんだから、精霊さんもイチイチ煽らなければいいのになぁ……。
「そういうわけでして――」
いつも通りにぎやかにわーわーやり始めた二人を見て、クスリと笑ったケンセーは、そこでいったん言葉を切ると『おたま』をちょん、と可愛らしく俺の顔の前に突き付ける。
そしてとびっきりの笑顔を作って朗らかに宣言した。
「セーヤくん、これからもよろしくね!」
「無敵転生 ――全チート、フル装備。」 この異世界で、ハーレムマスターに俺はなる!
第六部「チート学園」 完。
お読みいただきありがとうございました!
ハッピーエンドが好きなんです!
第六部は過去に登場したS級チートが多数ヒロインとして再登場するという、少し特殊なお話となりました。
そのせいでレギュラーヒロインの登場が最後までなく、物足りないところもあったかもしれません。
ここからはまたバンバン登場しますので新ヒロインのケンセーともどもよろしくお願いいたします(ぺこり
もしよければお気軽に感想などどうぞ!(*'ω'*)
短い一言とかでも嬉しいです!(*'ω'*)
第六部も最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!
重ねてお礼申し上げます。
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