66 / 77
そのオメガは特別だった。20231007
しおりを挟む
そのオメガは特別だった。
強い意志を宿した瞳、首にいくつもの噛み跡を付けて笑う美しさはアルファでなくとも魅了される。
彼は「逆転オメガ」と呼ばれる特異オメガだ。うなじを噛ませる事でアルファは他に番いを持てなくなるが特異オメガの彼は1人に縛られない。
番いとなった男たちは特異オメガのために膝を折る。それを見た周囲は彼を尻軽だのビッチだのと陰に日向に罵るのだが、それでも特異オメガは凛と前を向く。
その噂を聞いた1人のアルファは呆れた。アルファに生まれたのにオメガ1人に囚われるなんて愚の骨頂だと。
遊び相手として何人ものオメガと関係を持ち、ベータだろうと男女見境なく抱く男だった。
ヒートのセックスも嫌いじゃないが、それだけでオメガなんかと番うなんてごめんだと思っている男だった。
そんな2人がたまたま、偶然、運命的に出会う。
だがアルファは特異オメガの歯型だらけのうなじに眉をひそめ暴言を吐くし、特異オメガもそんな露骨な態度を見せるアルファを嫌悪した。
特異オメガの噛み跡だらけのうなじは友人のオメガを守ったからで。
オメガたちの誘惑に苦しむ、番いを失った親友を守るためで。
ベータの恋人と結婚する誓いを立てた友人のためであり、そうして色んな理由で救いを求めたアルファを赦した結果だった。
それを知らず嫌悪するアルファと同じく嫌悪する特異オメガはお互い惹かれていく。
そんな自分の浅慮をアルファが後悔したのは特異オメガのヒートの時で。
「汚くてごめん」と泣く特異オメガのうなじを愛ゆえに噛んだ時だった。
2人は運命と呼ばれる番いだ。特異オメガはそれから生涯に渡って、二度と誰にもうなじを噛ませることは無かった。
終
強い意志を宿した瞳、首にいくつもの噛み跡を付けて笑う美しさはアルファでなくとも魅了される。
彼は「逆転オメガ」と呼ばれる特異オメガだ。うなじを噛ませる事でアルファは他に番いを持てなくなるが特異オメガの彼は1人に縛られない。
番いとなった男たちは特異オメガのために膝を折る。それを見た周囲は彼を尻軽だのビッチだのと陰に日向に罵るのだが、それでも特異オメガは凛と前を向く。
その噂を聞いた1人のアルファは呆れた。アルファに生まれたのにオメガ1人に囚われるなんて愚の骨頂だと。
遊び相手として何人ものオメガと関係を持ち、ベータだろうと男女見境なく抱く男だった。
ヒートのセックスも嫌いじゃないが、それだけでオメガなんかと番うなんてごめんだと思っている男だった。
そんな2人がたまたま、偶然、運命的に出会う。
だがアルファは特異オメガの歯型だらけのうなじに眉をひそめ暴言を吐くし、特異オメガもそんな露骨な態度を見せるアルファを嫌悪した。
特異オメガの噛み跡だらけのうなじは友人のオメガを守ったからで。
オメガたちの誘惑に苦しむ、番いを失った親友を守るためで。
ベータの恋人と結婚する誓いを立てた友人のためであり、そうして色んな理由で救いを求めたアルファを赦した結果だった。
それを知らず嫌悪するアルファと同じく嫌悪する特異オメガはお互い惹かれていく。
そんな自分の浅慮をアルファが後悔したのは特異オメガのヒートの時で。
「汚くてごめん」と泣く特異オメガのうなじを愛ゆえに噛んだ時だった。
2人は運命と呼ばれる番いだ。特異オメガはそれから生涯に渡って、二度と誰にもうなじを噛ませることは無かった。
終
73
あなたにおすすめの小説
【8話完結】強制力に負けて死に戻ったら、幼馴染の様子がおかしいのですが、バグですか?
キノア9g
BL
目が覚めたら、大好きだったRPGの世界に転生していた。
知識チートでなんとか死亡フラグを回避した……はずだったのに、あっさり死んで、気づけば一年前に逆戻り。
今度こそ生き残ってみせる。そう思っていたんだけど——
「お前、ちょっと俺に執着しすぎじゃない……?」
幼馴染が、なんかおかしい。妙に優しいし、距離が近いし、俺の行動にやたら詳しい。
しかも、その笑顔の奥に見える“何か”が、最近ちょっと怖い。
これは、運命を変えようと足掻く俺と、俺だけを見つめ続ける幼馴染の、ちょっと(だいぶ?)危険な異世界BL。
全8話。
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
【8話完結】いじめられっ子だった俺が、覚醒したら騎士団長に求愛されました
キノア9g
BL
いじめられ続けた僕は、ある日突然、異世界に転移した。
けれど、勇者として歓迎されたのは、僕を苦しめてきた“あいつ”の方。僕は無能と決めつけられ、誰からも相手にされなかった。
そんな僕に手を差し伸べてくれたのは、冷酷と恐れられる騎士団長・ジグルドだった。
なのに、あいつの命令で、僕は彼に嘘の告白をしてしまう――「ジグルドさんのことが、好きなんです」
それが、すべての始まりだった。
あの日から彼は、僕だけをまっすぐ見つめてくる。
僕を守る手は、やさしく、強くて、どこまでも真剣だった。
だけど僕には、まだ知られていない“力”がある。
過去の傷も、偽りの言葉も超えて、彼の隣にいてもいいのだろうか。
これは、いじめられっ子の僕が“愛されること”を知っていく、嘘と覚醒の物語。
全8話。
人気アイドルグループのリーダーは、気苦労が絶えない
タタミ
BL
大人気5人組アイドルグループ・JETのリーダーである矢代頼は、気苦労が絶えない。
対メンバー、対事務所、対仕事の全てにおいて潤滑剤役を果たす日々を送る最中、矢代は人気2トップの御厨と立花が『仲が良い』では片付けられない距離感になっていることが気にかかり──
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる