散歩

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散歩

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 緑に囲まれ、澄んだ空気が流れる公園で一人の青年が散歩をしていた。仕事に追われる日々を忘れ散歩をするのが、青年の楽しみであった。

青々と茂る木々が立ち並ぶ小道を歩いていく。すると、近くの茂みがガサガサと揺れた。青年は立ち止まりその茂みをじっと見つめている。その間も茂みは揺れ続けていた。

しばらくすると、その茂みから一匹の真っ白い猫が現れた。その猫はスラッとした足を優雅に弾ませながら青年の前へと赴く。そして青年と一メートル程距離を置いたところに座り込んだ。

一人と一匹は何も発さずにじっと見つめ合った。猫は逃げることもなく堂々と佇んでいる。青年もその猫を見下ろしたままそこを動こうとはしなかった。

最初に口火を切ったのは、猫だった。

「私はロボットです。私は貴方の未来を予測できるロボットです」

青年は目を丸くし驚いた。どう見ても本物の猫にしか見えない。艶やかな毛並みに活き活きとした瞳。それらが全て造り物だとは思えなかった。

呆気にとられている間にも猫は話し続ける。

「貴方はこの先の未来を知りたいですか?」

少し考え込んだあと青年は続けた。

「知れるのなら、知りたいかな」

そう答えると猫は頷きこう話した。

「貴方はこのあと散歩を終え帰宅する途中、交通事故にあって死亡するでしょう」

澄み切った声でそう告げた。
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