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戻らない事
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そうして時間を置いたが遅い昼食の後、午後16時には
「もう大丈夫だよ」と本部会議も行う
気分的にどうこうというのは別にして、把握しておかなきゃいけない、やるべき事は山ほどある
「一応整理するとだけど…、兄さんはどこかの段階で交信能力を発現した、これで妖怪を味方にできると思った、凄い能力だと信じた。神宮司の長男なので後継者としては壱だと認知があった、でも、発現した能力は明かさなかった」
「父さんは僕の能力を知ってる、だから僕の後継序列の壱にし兄さんが後になった、それが許せないと思った。だって兄さんも特別な能力を持ってたから、父も僕も排除しても問題ない、自分は妖怪が味方だから」
「で、当主候補から外れたので、妖怪で父暗殺の策動をした、でも実際は妖怪は従ったフリ、操れると信じて、父を殺し、僕も殺そうとした。けど実際は命令も操作も出来ない能力だった」
「最終的には全部バレて妖怪にコロセと強要したけど逆に妖怪の逆鱗ていうかウザがられて殺された。これが動機と行動と顛末かな…」
「自身で略全部言ってますしね…」
「改めて羅列すると酷いな…」
「そういう能力があるなら言っとけばいいのに、有用に使えば違う立場か、例えば交渉役とか、或いはそのまま当主になれた気がしなくもないし」
「それが許せないから慶様も晴海様も謀殺を図ったのでしょうから、おそらく晴海様がどう行動してもあんまり結果は変わらない気はしますが…あまりに全てを強烈に妄信していたのでしょうからああいう行動だったのでしょうし」
「まあ、内容が略全部明らかになったのは確かだしな、同時にこちらは復習はいらんが」
「そうですね」
「人間側、の裏は判明し片付いた、と言えるな。まあ振り出しに戻っただけだが」
「もうコマンダーというか妖怪の事だけでいいしね、単純には成ったとは思う」
「そういう意味では今後の対処はあまり変わらないですね、元の防衛任務でこれまでやってきた事で対処可能な訳ですし」
「そうだね、分からない事も増えたけど対処は変わらないね、もう妖怪に関しては全て用意は整えてあるし」
「コマンダーとどう対するかくらいでしょうか」
「それなんだけど名前、呼んでたよね?」
「ネルガルか、一応知識上は死者、疫病、破壊の神。冥府の女王とは言われてるな、だとしたら強さも納得だが」
「単に仮称で呼んでただけかも知れませんからどうなんでしょうね~」
「内容は別にして個体がハッキリしてるからそれでいいんじゃないでしょうかね?…」
「雹はどう思う?」
「名前なんかあるのかなぁ…?人間側の知識常識で勝手にそう定義してるだけだし、そんなの向こうに無いと思う、群れとか交流とかはあるかもだけど」
「まあ実際行って見た感想としては無法地帯の大自然みたいな感じだったしね…階級とか組織とかある訳じゃないだろうし…」
「うん、そう。こっちの野生動物も多分上下とか組織とか概念持って生きてないでしょ雹らにもないもん…」
「だよね…」
「ああ、それと妖怪通信、て勝手に名付けてるけどそれ雹も出来るんだよね」
「こっちで言う無線みたいな感じ?全方位に出すのも特定の種別に出すのも可能というか」
「じゃあもしかしてコマンダー、じゃない、ネルガルにも出せるの??」
「たぶん、でも結局知らないと応じないんじゃないかな…命令じゃないもん、こっちから言ってるだけだし」
「なるほどなぁ…結局神宮司の異界交信の能力もただの会話、交渉可能てだけか…」
「細かく出来るしテレパシー?みたいに一対一の秘密通信、言葉というか念みたいのも出来ると思うけど、強制力まではないんじゃないかなぁ…わかんないけど」
「まあ、兄さんは実際強制力があると思って使ってた、一応その通り相手が動いたみたいだし、でも結局裏切られたというか…あっさり五月蠅いで殺されたしね…主従を作れるようなモノでもないのか」
「んー、たぶん、あっちでも従う従わないは結局強弱でしかないんじゃないかな…強い、て戦わなくても分かるから、弱いのは強いのが言えば聞くみたいな感じ?」
「そっか…そこはこっちの野生動物と違わないのか」
「そう、強い奴には従う、弱いのはこうしろて言える、結果的に群れとかになってて、あの子はそこに納まってる、そんな感じじゃない?」
「それから、都合がいいから従ってたとか言ってたけど」
「雹もそうだけど成長すると知恵とか意思とかを持つのかも、だからあの子も成長の繰り返しでこっちでなんか策動みたいのも可能になった、日本語でしゃべってたし」
「死んでるから聞きようがないけど、兄さんとネルガル。僕と雹みたいな経緯があったのかもしれないな、ただ友人でなく一方的な関係だったからあっさり裏切られたみたいな感じ」
「ただ、私的に?あの子は危険だと思う」
「それは?」
「なんていうか、我儘?て感じ?、知恵は得たけど他者との関わりというか、交流とかの積み重ねがない、だからその時の気分でやってる気がする」
「…それはなんか分かる、兄さんを殺した時も近い感覚を覚えた、気に食わないとか不愉快だけで殺せる、そういうのが平気というか…」
「だから軽視はしないほうがいいと思う、制御が掛かってない、考えてないに近い感じだし」
「そうだね…」
一応対応の会議はそこまでだ。ただ他の事の物理的対処もやる事が多い、晴海も椅子に背中を預けて凄い溜息をついた
「はぁ~…、しかし兄さんの事どうしよう」
「妖怪に殺された、のは変わらないのでそう通達し葬儀ですかね…犯人は居るんですけど何れにしろ妖怪なので、法的というか逮捕拘禁はしようがないですし」
「そうなるね…正直兄さんの事は兎も角、父さんの事もあるから、討伐する、という事になるのかな…それも兄さんの指示だったしなぁ…主犯は死んだて事になるし…ややこしい…」
「よければ蛍がやりましょうか?四家一角の代表ですし、余計な事は周りに押しつけていいと思います、本来の長の役割だけでいいのでは?」
「あー…そうだね、後は兎も角、今はとりあえず冷静な対処出来そうもないしね…アヤネと蛍子ちゃんに暫く任せるよ…」
「はい」
「はい」
二人も同意し、晴海も座を去って部屋に戻って寝る。そもそも晴海は既に両組織の長なのである程度は他人に任せてよい
本来雑事も直接担当する必要もないし。ただ性格的に現状全部にタッチしてるだけで優秀な補佐か代理が居るなら任せてよい
そういう意味で言えばアヤネも蛍子もこれらを任せて問題ない、アヤネも比較的なんでも出来るし、戦闘指揮を執っても、戦っても晴海に継ぐ強さであるし
蛍子は戦略面とかで特異な力もあるし藤原の代表でもあるし
統制を任せても問題ないし、そうした方が、経験を積めるし代理としての役割を担えるかもしれないし、またその枠にこだわる必要もないとはあった
蛍子はさっそく当日に単独で四家の長の簡易会議を開催、もちろん通信モニターでの会議だが、とりあえず、泰斗に関する事を映像記録で提示し、前後の内容を明らかにした
妖怪、ネルガルに関してはどのような意図でこちらに現れたのか不明だが、対応は既に四家で出来ているので変更はしない旨を伝えられるが
泰斗の関する事件と死亡は流石に全員反応は晴海と同じで。渋い顔に成らざるを得ない。ただすでに終わった事で同時にどうしょうもない事なので、対応はあまり問題にされなかった
「という訳でネルガル(仮)に関する襲撃は泰斗様が糸を引いてた事が明らかになりました」
「…呆れた話だな…」としか全員言いようがない
「しかし同時に裏切られて殺されたのだから首謀者も動機も処罰もないの」
「ですね、どの程度の扱いで葬儀などするかとか、そんな程度でしょう」
「我々の間で認知しておけば良いでしょう、大規模にこういう事があった、と共有する程でもないし混乱の元でしかない」
「同感ですな」
「陰謀の首謀者ではありますが、その罪は自身で償ったとは言えますな、あまり貶めるのも宜しくないので、密葬でしょうか」
「蛍も同感です、幸いというか、晴海様が長に就任していますので、逆だったら困りますが…」
「そうじゃの、それに晴海様も心中穏やかでもない敢えて小さく扱った方が影響は少ないじゃろ」
「では、一応四家長の間での認知で葬儀も可能な限り抑えます、まあ、行きたいという人がいるとも思えませんが」
「まあ我々の範囲ではの…内容が内容じゃし」
これは身内葬で良いとなった、ネルガルに関しても、意図が分からないが妖怪事件に関しては四家で連携し、攻防の準備は整っている為、これまでと同対応で問題ない
討伐は何れ必要ではあるのだろうが、これからネルガルが主導侵攻するというのは不明、一連の事件に関しても策動していたのは泰斗であって彼女ではないが。慶と泰斗を殺した現行犯には違いないので、優先目標、現代警察とかで言えば指名手配みたいな扱いをする事になる
まあ、強烈な霊力反応が出たら晴海以外触るな、集団で対処可能なら討伐しろくらいだろう
そうして20日には会合場所の施設、会合の間は封鎖に近いので、別の大部屋で泰斗の葬儀は行われる
これも晴海は出ないようにし、蛍子と黛が仕切って一日全部を使って父の葬儀と同じく、開けっ放しで来たい人はどうぞてスタンスで行われたが
四家は代理を立てて焼香と記載と熨斗袋を置いて行っただけで終わった。
人数自体は結構来たのだが、それも死因は妖怪に襲われたなので、事情を知らない人中心にはなった、遺体も無しになってる、あの惨状を見せられる訳でもないし
ある程度晴海も落ち着いたのは葬儀の後くらいだろう、終わった事はどうしょうもない、と諦めたというか。そうして自身、長としての行動に戻るしかない、何れにしろまだ終わってはいないし
それから妖怪の対処、も初期の状態に戻りつつあった、探知範囲が広くなったので予報は散発的に出るのだが、何れはぐれの小物、程度で大きな事態には成らならかった、ECMと四家の対応で被害も無しで年明けまで平和と言えば平和だったが
晴海が神宮司の長となっているし、また別の問題もあるがそれもまだ早くはある。端的に言ってしまえば後継者問題とか嫁の話だが。どっちにしろ17歳なので何れの事だろうし、おそらく序列で言えばアヤネに成るだろう。
子供が出来た場合だが、本来は神宮司家の子になるが。それも断定しないとした
この世代に限ればだが、アヤネ、レイナ、名雪、菜摘、桜も四家支家の代表直系なので何れ代表という事もあるので
その場合、とりあえず其々の家の子とするか、しないかも都度決めればよいとした
晴海の母の様に以降は離れろという対処も極端でもあるし。第一子供によくない。二子以降は晴海みたいに候補の優先度が低いから隔離しとけもかなり問題あるだろう、端的に言えば誰も幸福にはしないし
神宮司はその辺りガチガチになっているが、変更は当主の裁量で自由はある、そもそも全ての家のトップだから権限が大きいし、その輪も時代に寄って拡大も縮小もしている、固まっているが不自由を事としている訳ではないので、この辺りの事は融通は効く
例えばだが、アヤネは京極の家の歴史でも善幸を超えて偉人級の天才なので晴海の正妻とした、でも妻は奥に引きこもってろ、なので京極の次代にならんでよい、とすればかなり家には損失だろう
なので、仮に僕の妻としてもこっちの家に入らなくてもいいよ、と両方兼任を可能したともいう。これはレイナでも名雪でも桜子でも条件が同じになる
それから関連した事だが、残った親族、母や姉もどうなってるのか情報を出すように要請。既に離れてというか、実家に戻って姓も戻しているのだが、こちらにも直接連絡を入れ
「決まり事でそうなっているんだろうけど、こういうのはあまりに寂しい。本家の屋敷とかに住みませんか?」
と提案したが、これは断られたが、仕方ないだろう
「誰も居ないのに戻っても仕方ないでしょう、今戻っても余計な混乱を招きます。私はこの立場で良いのです…」
と寂しくも確固たる意思でそう返した。ただ
「相談には乗ります、その時は会いましょう」として半分受け入れたというのか
「わかった、その時は行くよ」とだけ晴海も言って切った
晴海自身もそうだろうな、というのはあった
法的には母は神宮司姓を持っていないし、離婚というより離縁に近い決まりで、そうなっているので、直系氏で男子以外はそういう扱いにされてる、母も言った通りで既に晴海は晴海という立場が長という形で定まっている
今更母に要望して戻しても肩身が狭いだけだろうし、晴海自身も母との思い出など無いし、恋しい訳でもない、10年会ってすらいない、最後の記憶が小学校に入る前に一瞬会った
くらいの記憶しかない
姉は一応直系子なので後継者末端にはなるが、泰斗の事件があったばかりなだけに、これも「私の事は居ないモノと考えなさい」とされこれも断られる
兄弟で権力闘争の暗殺未遂事件があったばかりなので尚更受け入れられないという事だ
晴海自身、家族という認識は殆ど無いが、敢えてそう要請したのも、直系跡継ぎ以外は居なくていいという対処なのも現代の人間としてどうなのかという一種の不快感のようなモノがあった、のでそう伝えた
晴海はもう神宮司晴海として、長としての自身の大道を歩んでいるのでそれが必要な訳ではないが、一種のケジメというか常識としてそうしたともいう
「もう大丈夫だよ」と本部会議も行う
気分的にどうこうというのは別にして、把握しておかなきゃいけない、やるべき事は山ほどある
「一応整理するとだけど…、兄さんはどこかの段階で交信能力を発現した、これで妖怪を味方にできると思った、凄い能力だと信じた。神宮司の長男なので後継者としては壱だと認知があった、でも、発現した能力は明かさなかった」
「父さんは僕の能力を知ってる、だから僕の後継序列の壱にし兄さんが後になった、それが許せないと思った。だって兄さんも特別な能力を持ってたから、父も僕も排除しても問題ない、自分は妖怪が味方だから」
「で、当主候補から外れたので、妖怪で父暗殺の策動をした、でも実際は妖怪は従ったフリ、操れると信じて、父を殺し、僕も殺そうとした。けど実際は命令も操作も出来ない能力だった」
「最終的には全部バレて妖怪にコロセと強要したけど逆に妖怪の逆鱗ていうかウザがられて殺された。これが動機と行動と顛末かな…」
「自身で略全部言ってますしね…」
「改めて羅列すると酷いな…」
「そういう能力があるなら言っとけばいいのに、有用に使えば違う立場か、例えば交渉役とか、或いはそのまま当主になれた気がしなくもないし」
「それが許せないから慶様も晴海様も謀殺を図ったのでしょうから、おそらく晴海様がどう行動してもあんまり結果は変わらない気はしますが…あまりに全てを強烈に妄信していたのでしょうからああいう行動だったのでしょうし」
「まあ、内容が略全部明らかになったのは確かだしな、同時にこちらは復習はいらんが」
「そうですね」
「人間側、の裏は判明し片付いた、と言えるな。まあ振り出しに戻っただけだが」
「もうコマンダーというか妖怪の事だけでいいしね、単純には成ったとは思う」
「そういう意味では今後の対処はあまり変わらないですね、元の防衛任務でこれまでやってきた事で対処可能な訳ですし」
「そうだね、分からない事も増えたけど対処は変わらないね、もう妖怪に関しては全て用意は整えてあるし」
「コマンダーとどう対するかくらいでしょうか」
「それなんだけど名前、呼んでたよね?」
「ネルガルか、一応知識上は死者、疫病、破壊の神。冥府の女王とは言われてるな、だとしたら強さも納得だが」
「単に仮称で呼んでただけかも知れませんからどうなんでしょうね~」
「内容は別にして個体がハッキリしてるからそれでいいんじゃないでしょうかね?…」
「雹はどう思う?」
「名前なんかあるのかなぁ…?人間側の知識常識で勝手にそう定義してるだけだし、そんなの向こうに無いと思う、群れとか交流とかはあるかもだけど」
「まあ実際行って見た感想としては無法地帯の大自然みたいな感じだったしね…階級とか組織とかある訳じゃないだろうし…」
「うん、そう。こっちの野生動物も多分上下とか組織とか概念持って生きてないでしょ雹らにもないもん…」
「だよね…」
「ああ、それと妖怪通信、て勝手に名付けてるけどそれ雹も出来るんだよね」
「こっちで言う無線みたいな感じ?全方位に出すのも特定の種別に出すのも可能というか」
「じゃあもしかしてコマンダー、じゃない、ネルガルにも出せるの??」
「たぶん、でも結局知らないと応じないんじゃないかな…命令じゃないもん、こっちから言ってるだけだし」
「なるほどなぁ…結局神宮司の異界交信の能力もただの会話、交渉可能てだけか…」
「細かく出来るしテレパシー?みたいに一対一の秘密通信、言葉というか念みたいのも出来ると思うけど、強制力まではないんじゃないかなぁ…わかんないけど」
「まあ、兄さんは実際強制力があると思って使ってた、一応その通り相手が動いたみたいだし、でも結局裏切られたというか…あっさり五月蠅いで殺されたしね…主従を作れるようなモノでもないのか」
「んー、たぶん、あっちでも従う従わないは結局強弱でしかないんじゃないかな…強い、て戦わなくても分かるから、弱いのは強いのが言えば聞くみたいな感じ?」
「そっか…そこはこっちの野生動物と違わないのか」
「そう、強い奴には従う、弱いのはこうしろて言える、結果的に群れとかになってて、あの子はそこに納まってる、そんな感じじゃない?」
「それから、都合がいいから従ってたとか言ってたけど」
「雹もそうだけど成長すると知恵とか意思とかを持つのかも、だからあの子も成長の繰り返しでこっちでなんか策動みたいのも可能になった、日本語でしゃべってたし」
「死んでるから聞きようがないけど、兄さんとネルガル。僕と雹みたいな経緯があったのかもしれないな、ただ友人でなく一方的な関係だったからあっさり裏切られたみたいな感じ」
「ただ、私的に?あの子は危険だと思う」
「それは?」
「なんていうか、我儘?て感じ?、知恵は得たけど他者との関わりというか、交流とかの積み重ねがない、だからその時の気分でやってる気がする」
「…それはなんか分かる、兄さんを殺した時も近い感覚を覚えた、気に食わないとか不愉快だけで殺せる、そういうのが平気というか…」
「だから軽視はしないほうがいいと思う、制御が掛かってない、考えてないに近い感じだし」
「そうだね…」
一応対応の会議はそこまでだ。ただ他の事の物理的対処もやる事が多い、晴海も椅子に背中を預けて凄い溜息をついた
「はぁ~…、しかし兄さんの事どうしよう」
「妖怪に殺された、のは変わらないのでそう通達し葬儀ですかね…犯人は居るんですけど何れにしろ妖怪なので、法的というか逮捕拘禁はしようがないですし」
「そうなるね…正直兄さんの事は兎も角、父さんの事もあるから、討伐する、という事になるのかな…それも兄さんの指示だったしなぁ…主犯は死んだて事になるし…ややこしい…」
「よければ蛍がやりましょうか?四家一角の代表ですし、余計な事は周りに押しつけていいと思います、本来の長の役割だけでいいのでは?」
「あー…そうだね、後は兎も角、今はとりあえず冷静な対処出来そうもないしね…アヤネと蛍子ちゃんに暫く任せるよ…」
「はい」
「はい」
二人も同意し、晴海も座を去って部屋に戻って寝る。そもそも晴海は既に両組織の長なのである程度は他人に任せてよい
本来雑事も直接担当する必要もないし。ただ性格的に現状全部にタッチしてるだけで優秀な補佐か代理が居るなら任せてよい
そういう意味で言えばアヤネも蛍子もこれらを任せて問題ない、アヤネも比較的なんでも出来るし、戦闘指揮を執っても、戦っても晴海に継ぐ強さであるし
蛍子は戦略面とかで特異な力もあるし藤原の代表でもあるし
統制を任せても問題ないし、そうした方が、経験を積めるし代理としての役割を担えるかもしれないし、またその枠にこだわる必要もないとはあった
蛍子はさっそく当日に単独で四家の長の簡易会議を開催、もちろん通信モニターでの会議だが、とりあえず、泰斗に関する事を映像記録で提示し、前後の内容を明らかにした
妖怪、ネルガルに関してはどのような意図でこちらに現れたのか不明だが、対応は既に四家で出来ているので変更はしない旨を伝えられるが
泰斗の関する事件と死亡は流石に全員反応は晴海と同じで。渋い顔に成らざるを得ない。ただすでに終わった事で同時にどうしょうもない事なので、対応はあまり問題にされなかった
「という訳でネルガル(仮)に関する襲撃は泰斗様が糸を引いてた事が明らかになりました」
「…呆れた話だな…」としか全員言いようがない
「しかし同時に裏切られて殺されたのだから首謀者も動機も処罰もないの」
「ですね、どの程度の扱いで葬儀などするかとか、そんな程度でしょう」
「我々の間で認知しておけば良いでしょう、大規模にこういう事があった、と共有する程でもないし混乱の元でしかない」
「同感ですな」
「陰謀の首謀者ではありますが、その罪は自身で償ったとは言えますな、あまり貶めるのも宜しくないので、密葬でしょうか」
「蛍も同感です、幸いというか、晴海様が長に就任していますので、逆だったら困りますが…」
「そうじゃの、それに晴海様も心中穏やかでもない敢えて小さく扱った方が影響は少ないじゃろ」
「では、一応四家長の間での認知で葬儀も可能な限り抑えます、まあ、行きたいという人がいるとも思えませんが」
「まあ我々の範囲ではの…内容が内容じゃし」
これは身内葬で良いとなった、ネルガルに関しても、意図が分からないが妖怪事件に関しては四家で連携し、攻防の準備は整っている為、これまでと同対応で問題ない
討伐は何れ必要ではあるのだろうが、これからネルガルが主導侵攻するというのは不明、一連の事件に関しても策動していたのは泰斗であって彼女ではないが。慶と泰斗を殺した現行犯には違いないので、優先目標、現代警察とかで言えば指名手配みたいな扱いをする事になる
まあ、強烈な霊力反応が出たら晴海以外触るな、集団で対処可能なら討伐しろくらいだろう
そうして20日には会合場所の施設、会合の間は封鎖に近いので、別の大部屋で泰斗の葬儀は行われる
これも晴海は出ないようにし、蛍子と黛が仕切って一日全部を使って父の葬儀と同じく、開けっ放しで来たい人はどうぞてスタンスで行われたが
四家は代理を立てて焼香と記載と熨斗袋を置いて行っただけで終わった。
人数自体は結構来たのだが、それも死因は妖怪に襲われたなので、事情を知らない人中心にはなった、遺体も無しになってる、あの惨状を見せられる訳でもないし
ある程度晴海も落ち着いたのは葬儀の後くらいだろう、終わった事はどうしょうもない、と諦めたというか。そうして自身、長としての行動に戻るしかない、何れにしろまだ終わってはいないし
それから妖怪の対処、も初期の状態に戻りつつあった、探知範囲が広くなったので予報は散発的に出るのだが、何れはぐれの小物、程度で大きな事態には成らならかった、ECMと四家の対応で被害も無しで年明けまで平和と言えば平和だったが
晴海が神宮司の長となっているし、また別の問題もあるがそれもまだ早くはある。端的に言ってしまえば後継者問題とか嫁の話だが。どっちにしろ17歳なので何れの事だろうし、おそらく序列で言えばアヤネに成るだろう。
子供が出来た場合だが、本来は神宮司家の子になるが。それも断定しないとした
この世代に限ればだが、アヤネ、レイナ、名雪、菜摘、桜も四家支家の代表直系なので何れ代表という事もあるので
その場合、とりあえず其々の家の子とするか、しないかも都度決めればよいとした
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神宮司はその辺りガチガチになっているが、変更は当主の裁量で自由はある、そもそも全ての家のトップだから権限が大きいし、その輪も時代に寄って拡大も縮小もしている、固まっているが不自由を事としている訳ではないので、この辺りの事は融通は効く
例えばだが、アヤネは京極の家の歴史でも善幸を超えて偉人級の天才なので晴海の正妻とした、でも妻は奥に引きこもってろ、なので京極の次代にならんでよい、とすればかなり家には損失だろう
なので、仮に僕の妻としてもこっちの家に入らなくてもいいよ、と両方兼任を可能したともいう。これはレイナでも名雪でも桜子でも条件が同じになる
それから関連した事だが、残った親族、母や姉もどうなってるのか情報を出すように要請。既に離れてというか、実家に戻って姓も戻しているのだが、こちらにも直接連絡を入れ
「決まり事でそうなっているんだろうけど、こういうのはあまりに寂しい。本家の屋敷とかに住みませんか?」
と提案したが、これは断られたが、仕方ないだろう
「誰も居ないのに戻っても仕方ないでしょう、今戻っても余計な混乱を招きます。私はこの立場で良いのです…」
と寂しくも確固たる意思でそう返した。ただ
「相談には乗ります、その時は会いましょう」として半分受け入れたというのか
「わかった、その時は行くよ」とだけ晴海も言って切った
晴海自身もそうだろうな、というのはあった
法的には母は神宮司姓を持っていないし、離婚というより離縁に近い決まりで、そうなっているので、直系氏で男子以外はそういう扱いにされてる、母も言った通りで既に晴海は晴海という立場が長という形で定まっている
今更母に要望して戻しても肩身が狭いだけだろうし、晴海自身も母との思い出など無いし、恋しい訳でもない、10年会ってすらいない、最後の記憶が小学校に入る前に一瞬会った
くらいの記憶しかない
姉は一応直系子なので後継者末端にはなるが、泰斗の事件があったばかりなだけに、これも「私の事は居ないモノと考えなさい」とされこれも断られる
兄弟で権力闘争の暗殺未遂事件があったばかりなので尚更受け入れられないという事だ
晴海自身、家族という認識は殆ど無いが、敢えてそう要請したのも、直系跡継ぎ以外は居なくていいという対処なのも現代の人間としてどうなのかという一種の不快感のようなモノがあった、のでそう伝えた
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