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8‥⭐️ 寝落ちは危険です!
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□城下街にて
初、異世界の街。
ワクワクするぜ!
街の通りに同じ形の建物を見かけるんでジーと見たら「交番」て文字が浮かんで見えたんだ。スーゲー。魔王(伊藤さん)交番作ったんだ。
そーと交番、覗いたら中に騎士の制服を着たヒトが居て振り返って俺と目が合ったらギョットされた。騎士のヒト物凄い勢いで走り出て来て俺を上から眺めると膝を付いて頭を下げた。どっどうしよう・・・
「失礼しました。王家の方がナニか御用でしょうか」
「ああのう・・チョッと覗いただけなんで・・・」
「マックス顔を上げろ殿下がお困りだ」
騎士のヒト、ハッと顔を上げた。
「ザック殿それにグーリド殿お二方ここでナニを?」
「二人で殿下の護衛だ」
「殿下?」
グーリドがマックスさんに近付くと立ち上がらせて耳打ちした。
「静かに聞け、魔王陛下の御子息だ」
「ヒッー」
「なっナンでここにいるんですか」
「殿下は街の見学に来られただけだ気にするな!」
「・・・・・」
「気にせず仕事しろ!」
「気にするなって・・・ムリでしょう」
俺はマックスさんに手を振って交番を離れた。
「で…殿下・・・可愛い」
手を振ってニコと笑った殿下が可愛らしく見えなくなるまで見送っていた。
☆☆☆
「お・い・し・い」
今、屋台に売られてる串焼きの肉買ったんだ。
お店のヒト俺が声かけたらカタマッタんだよ。
「くっ黒い髪」
「あのう一本ください」
店のヒト、ポカンとしてたなぁ。
ヤッパリ珍しいんだな黒髪黒目。
グーリドとザックさんにも「串焼き食べる?」て聞いたけど「「結構です」」てハモって言われたよ。みんなで食べたほうが美味しいのに・・・
串焼きの肉汁垂れたんで手を舐めたらグーリドに手を掴まれた。
「殿下 、お行儀がわるいですよ」
「本当なら立ち食いも止めて頂きたいとこですが・・・」
「クリーン」
グーリドが呟くと手の汚れが消えた。そのあと俺の顔をジーと見て唇に指を這わせた。唇についていた汚れもキレイになくなった。
「うっ」
俺はたぶん絶対、真赤になってたんだと思う。
心臓がバクバクして止まらなかったんだ。
俺、本当にどうしたんだよ!
グーリドも俺も男同士だぞ!
落ち着け俺の心臓!
俺は深呼吸をした。
「グーリドありがとう」
やっとの想いでお礼を言ったらグーリドが・・・ニコと微笑んだ。
ど・ど・どうしよう。
ものすごいキレイな顔で微笑むんだぜ。
ドクン!
俺の心臓ヤバイ!
「ああぅぅ」
ヤバイ変な声でてきた。
誤魔化そうと思って・・・
「次の場所いこう!」てクルリと反対側を向き別の店に走った。
ザックが身を屈めグーリドに話し掛けた。
「オイ、グーリドあまり殿下をからかうな」
「………………ふん」
「まったく困ったヤツだな」
ザックは小さく呟いた。
何件メかの店内を物色していたら……
「殿下」
「ザックさんなあに」
上を見上げて返事を返した。ザックさんデッカイなぁ。
「そろそろ城に戻られた方がよろしいかと」
「もうそんな時間?」
「わかりました(笑)」
俺は楽しかったので又来ようと心に誓ったのだった。
ザックさん狭いからって運転席に乗るから帰りは馬車の中でグーリドと二人きりで気まずかった。
だって、グーリドずーと俺見てニコニコしてるんだぜ。ナニ話していいか解んないし・・・けど勇気をだして話しかけてみた。
「あのね父上にお菓子買ったんだけど喜んでくれるかな?」
人前では父上て呼ぶように魔王(伊藤さん)に言われてるんだ。
「陛下は甘いものが大好きですから喜ばれますよ」
「良かった」
このあとグーリドが街の歴史とか話してたけど記憶にないんだ。俺不覚にも寝落ちしたんだ………
・・・・・……………
街の歴史について説明を話し始めてすぐに殿下が目を閉じてしまった。お疲れになったんだろう。
クッションを置き殿下の頭をのせ頭をなぜた。サラサラの黒髪がとても美しく心地よかった。
私は城に着くまで殿下の寝顔を堪能することにした。
☆☆☆
城の城門に到着したので殿下を起こすことにし声をかけた。
「殿下、城に到着しました」
殿下に声をかけたがピクリともしない。私はかが見込んで殿下にもう一度話し掛け軽く揺すってみた。
すると殿下が薄く目を開けた。
・・・殿下・・きて・・きだ・・
・・うん~・・
・・ねむい・・・
誰か呼んでる・・・・・
・・・ダッコ・・・・
「「ダッコ」」
殿下が両手を広げ飛び付いてきたので驚いてその場に尻餅を付いたが殿下を抱き止めた。私の首に腕を廻し離れなくなってしまった。
よくよく見ればまだ眠っておられる。なんて寝ぼけかただ。殿下を持ち上げ立とうとしたとき・・・
「真人くん~お帰り」
魔王陛下の声と共に馬車のドアがいきよいよく開いた。
「・・・なっ・・・・」
「・・・・・・」
私と陛下は目を合わせたまま凍りついた。
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#読んで頂きありがとうございます。
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