shields.

零時

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学校、

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1-A

「コウ、また遅刻かよー」
「具合悪いの?大丈夫?」
「寝坊だよ」

一限目が終わり休憩時間に少年は教室へと入る。
すぐ様、クラスメイトが駆け寄る。

体格が良く16歳にして180cmはとうにある杉山ツヨシと、柔らかな黒髪を三つ編みにした小柄な女生徒の最上ユリカだ。
心配そうにコウの顔を見るユリカを気にせず、窓側の一番後ろの自分の席に向かいカバンを下ろす。

「あ、今日は午後から雨らしいから体育は室内だって、HRで言ってたよ」
「ん。」



5限目

「やっぱり雨降ってきたなー外でサッカーしたかったぜー」
「体育館でもサッカー出来るだろ」

昼食を食べ、体操着に着替え体育館へと向かう。窓から嫌でも目に入る景色は雨だ。

ードーーンッ

「?!」
「キャーッ」

向かう先の体育館の方から一発大きな爆発音が響き、子供たちの叫び声が上がる。

「な、なんだ」
「クソッ」

爆発音と状況に困惑し蹌踉めくツヨシ。
その隣でコウは舌打ちし勢い良く体育館へと走り出す。
逃げ出す生徒の波に逆らうように進み、体育館へと入る。

「いやー、殺さないでー!!」
「キャーッ!!」

「みんなで死ねば怖くないよぉ、みんなで死のうねぇ」
「いひっ、イヒヒッ」

外から入る体育館の入り口は爆発され、そこから雨を浴びびしょ濡れとなった目の動きがおかしい男達が気色悪い声を上げながら入って来ている。

腰が抜けたり、転んだりで立てなくなってしまっている子供たちが恐怖に泣き叫ぶ。

奇声を上げながらサバイバルナイフを振り回し、生徒たちへと足取りおかしく男は寄っていく。
また、コウは舌打ちをし勢いよくソイツへダッシュする。

「雨に当たった狂人が学校に侵入した、戦う」

コウの体から白い蒸気が発生し、体育館内にモヤがかかる。

ダーーンッ

サバイバルナイフを振り回していた男は壁に吹き飛ばされ、生徒の前には全身鈍く黒色の装甲スーツを着た人が現れた。

「…朝のshields」

「犯罪者は死ね」

装甲スーツの腰から拳銃を取り出し迷いなく狂人たちの脳天目掛け発泡し、場を制圧する。

「イヒッ、きみ足早いの?足ケガしたの?イヒッ、イヒッ、可哀想だねぇ」
「いや、いやだー」
「ササヤマー!!!」

「ッチ、一匹逃したか」

狂人一人、足にギブスを付けた男子生徒を抱き抱え爆発しあいた体育館入り口から外へと飛び出す。狂人の気味の悪い声と、ギブスの少年とその側にいた少年の悲痛な叫び声が響き渡る。
装甲スーツも追い、降りしきる雨の中飛び出す。

「その子を離せ!」
「イヒッ、イヒッ、痛い痛い足から離そうかな、イヒッ」
「いやだああああ」

狂人は少年の片足のギブスに手を掛け、人形の足を引き抜くよう引っ張る。雨の中少年の叫び声が響く。

狂人は少年を盾のように抱え、攻撃が出来ない。

ブチッ ブシャアアアッ

「イヒッ、イヒャヒャアッ!」
「あああ、ササヤマーー!!!!」

少年の足の付け根から、足が引き千切られ鈍い音と、そこから真っ赤な血が噴き出る。
体育館の入り口で蹲っていた少年が叫び、ぬかる雨の中全速力で狂人に向かって走り込む。
頭から二人へ突っ込み、自分諸共倒れ、無我夢中で足から血を吹き出しパニックになっている少年を守るよう抱きつき少しでも狂人から離れようと地を這う。

パーーンッ

「イヒッ、…」


「終わった。大丈夫だ、闇に飲まれるな」

装甲スーツはその場から倒れ転げる狂人に向かい発泡し、ヘッドショットを取る。
少年2人はこの最悪な出来事からか、雨の冷たさからか、目の前が真っ暗に沈んでいくような感覚に落ち意識を手放す。

「お前たちは絶望なんてしなくて良い…」




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