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第一章
十話
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ティーガの背を撫でる手に、ウォルカの身体は少しずつ落ち着きを取り戻していった。
亀頭球が収まるまでにはまだ時間がかかる。
ウォルカはただティーガにしがみつき、首筋に顔を埋めたまま、熱い吐息を吐き出した。
二十年分の想いが涙となって溢れ、ティーガの黄金の毛並みを濡らす。
腰に絡みついた白い尾は、もう二度とこの男を離さないと誓うように強く巻き付いていた。
「本気だ、ティーガ。お前を、俺のものにしたいんだ。二十年経った今でも……。もう、離したくない。俺のそばに、いてくれ」
「ウォルカ……」
ティーガはしがみつくウォルカに腕を回し、力強く抱き締め返した。
それは、何よりも雄弁な肯定の抱擁だった。
しかし、その時。
抱き合う二人の真上から、ぼたぼたと粘性のある液体が滴り落ちてきた。
べちゃりと皮膚に張り付くそれは禍々しい紫色で、生暖かく、脈打つように蠢いている。
ティーガは気味の悪さにひゅっと息を呑んだ。
「あ……? っ、なんだ……!? 気持ち悪ぃ……!」
何度かに分かれて落ちてきたそれは、ティーガの胸の上で融合して一つになった。
そのまま肌を覆うように広がり、ティーガが放ったばかりの精液へと這い寄り始める。白濁が飛び散った胸から陰茎までをぬるぬると覆い尽くし、それを吸収しながら卑猥な音を立てた。
スライム――街の外では珍しくない弱小の生物。それを払おうにも液体状の身体は掴むことができず、指先が滑るばかりだった。
「なんだ、この……スライムか? こんなところに……っ!?」
ティーガの肌を這い回る紫色の粘液。それがティーガの証を貪るように蠢く姿を見て、ウォルカの胸にどす黒い嫉妬が湧き上がる。
――この汚らわしい生き物が、ティーガのものを奪うなど、断じて許せない。
反射的にそれを引き剥がそうと手を伸ばすが、指は虚しく滑り、代わりにティーガの乳首を強く掠めてしまった。
「ンンッ……くっ、ぅん……っ、馬鹿、そこっ……はぁっ……」
「くっ、すまん、ティーガ……!」
ウォルカは焦ってティーガの肌を掻くが、そのたびティーガの身体を震わせ、腰を捩らせて喘がせてしまう。
「ぉあ……!? こいつ……、ひっ、っ、入ってくる……ンンっ……っ……!」
スライムは更なる糧を求め、ティーガの尿道へと侵入を始めた。
半透明の紫色が、白濁を飲み干して少しずつ濁り、体積を増していく。
その光景は、吐き気がするほどに卑猥だった。
スライムの刺激にティーガが身悶えし、後孔がウォルカの陰茎をきゅうっと締め上げる。
その肉の震えが、ウォルカの腹の底に再び猛火を点けた。
核を探さねばならない。
だが、この状態で冷静でいられるはずもなかった。
ティーガの甘い喘ぎ声が、ウォルカの理性を容赦なく削り取っていく。
「ティーガ、我慢しろ……! すぐに、引き剥がしてやる……!」
だが、その言葉とは裏腹に、ウォルカの手はティーガの身体を離さなかった。
むしろ、スライムの動きを追うように、その肢体を激しく撫で回してしまう。
「あふっ、ンっ、くっ……だってお前……こんなの無理だろ……! はぁっ……ンッ、あー……だめだ、もう……。しごいてくれ、またイきそうだ……」
ティーガはウォルカの手の愛撫と、尿道を内側から責め立てるスライムの刺激に、蕩けきった声を上げる。
スライムに包まれたままの陰茎は脈打つように硬さを増し、後孔は咥え込んだままのウォルカを執拗に締め付けた。
結合部まで伸びてきたスライムが、今度はウォルカの陰茎にまで纏わりついてくる。
しかし、入り口は膨らんだ瘤が栓をしているため、阻まれている。まるで抗議するように根元や玉袋まで這い回られ、ウォルカの腰も無意識に揺れ動いた。
滑稽な状況だ。だが、既に無視できない快楽に、理性が白く染まっていく。
いっそ射精させれば、その勢いで尿道のスライムを追い出せるのではないか。
……もういい。このまま、二回戦だ。
ティーガの歓喜の喘ぎが、ウォルカの胸を熱く焦がす。熟練された腰の動きでウォルカを奥深く迎え入れるその感触に、理屈はすべて溶け落ちた。
スライムのぬめりが陰茎を這う中、ティーガの後孔が締め上げてくるのがたまらなく愛おしい。
「ティーガ、お前……こんな状況で、まだそんな顔をして締め付けてくるなんて……。俺までおかしくなる」
ウォルカは低く唸りながら、ティーガの腰を強く引き寄せ、身体を密着させた。
「はあっ……このスライム、お前の射精を待っているんだな。だが、そんな簡単にやるか……。
お前をイかせるのは俺だ。俺の手で、俺のものを感じさせて、こんな安っぽい快楽をすべて上書きしてやる」
ウォルカはティーガの陰茎を、スライムごと再び強く握り締めた。
粘液と掌の熱が混じり合い、ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てる。尿道の中で蠢く質量を力尽くで押し出そうとするように、激しく上下に動かした。
ティーガの身体が熱く震え、後孔がウォルカをさらに強く飲み込む。それを再び抉るように、腰を打ち付けていく。
「あっ、はぁ……っ! あ、あぁっ、んっ! お前の手、ぬるぬるして……堪らねぇ……!」
ティーガは激しいピストンと手淫に狂おしい喘ぎを上げ、自身の尻に深く食い込んだウォルカをさらに奥へと迎え入れた。
「あっ、あ゛っ、うぅっ! イくっ、また出るっ……! イ、ぐぅ……っ!」
ティーガは背を仰け反らせて絶叫し、腰を跳ねさせながら、白濁の奔流で尿道のスライムを押し返した。
スライムの中に放たれた白濁は、しゅわしゅわと音を立てて吸収されていく。
ウォルカもまた、激しく腰を打ち付けながら射精の波を堪えきれなくなった。
「お前、こんなに締め付けて……俺も、もう……っ!」
瘤が膨らんだままの陰茎から、再び熱い白濁がティーガの奥深くへと注ぎ込まれる。
長い射精が続き、ティーガの身体を幾度も震わせた。
スライムがティーガのものを貪る姿に、嫉妬が再燃する。
だが、今はただ、この快楽に溺れるしかなかった。
「くっ……まだ、出る……。お前の奥に、俺を全部、刻み込んでやる。
……見たか、この邪魔なスライムめ。ティーガは、俺のものだ」
ウォルカはティーガの首筋に牙を立て、荒い吐息を漏らしながら、重なるように身体を預けた。
亀頭球が収まるまでにはまだ時間がかかる。
ウォルカはただティーガにしがみつき、首筋に顔を埋めたまま、熱い吐息を吐き出した。
二十年分の想いが涙となって溢れ、ティーガの黄金の毛並みを濡らす。
腰に絡みついた白い尾は、もう二度とこの男を離さないと誓うように強く巻き付いていた。
「本気だ、ティーガ。お前を、俺のものにしたいんだ。二十年経った今でも……。もう、離したくない。俺のそばに、いてくれ」
「ウォルカ……」
ティーガはしがみつくウォルカに腕を回し、力強く抱き締め返した。
それは、何よりも雄弁な肯定の抱擁だった。
しかし、その時。
抱き合う二人の真上から、ぼたぼたと粘性のある液体が滴り落ちてきた。
べちゃりと皮膚に張り付くそれは禍々しい紫色で、生暖かく、脈打つように蠢いている。
ティーガは気味の悪さにひゅっと息を呑んだ。
「あ……? っ、なんだ……!? 気持ち悪ぃ……!」
何度かに分かれて落ちてきたそれは、ティーガの胸の上で融合して一つになった。
そのまま肌を覆うように広がり、ティーガが放ったばかりの精液へと這い寄り始める。白濁が飛び散った胸から陰茎までをぬるぬると覆い尽くし、それを吸収しながら卑猥な音を立てた。
スライム――街の外では珍しくない弱小の生物。それを払おうにも液体状の身体は掴むことができず、指先が滑るばかりだった。
「なんだ、この……スライムか? こんなところに……っ!?」
ティーガの肌を這い回る紫色の粘液。それがティーガの証を貪るように蠢く姿を見て、ウォルカの胸にどす黒い嫉妬が湧き上がる。
――この汚らわしい生き物が、ティーガのものを奪うなど、断じて許せない。
反射的にそれを引き剥がそうと手を伸ばすが、指は虚しく滑り、代わりにティーガの乳首を強く掠めてしまった。
「ンンッ……くっ、ぅん……っ、馬鹿、そこっ……はぁっ……」
「くっ、すまん、ティーガ……!」
ウォルカは焦ってティーガの肌を掻くが、そのたびティーガの身体を震わせ、腰を捩らせて喘がせてしまう。
「ぉあ……!? こいつ……、ひっ、っ、入ってくる……ンンっ……っ……!」
スライムは更なる糧を求め、ティーガの尿道へと侵入を始めた。
半透明の紫色が、白濁を飲み干して少しずつ濁り、体積を増していく。
その光景は、吐き気がするほどに卑猥だった。
スライムの刺激にティーガが身悶えし、後孔がウォルカの陰茎をきゅうっと締め上げる。
その肉の震えが、ウォルカの腹の底に再び猛火を点けた。
核を探さねばならない。
だが、この状態で冷静でいられるはずもなかった。
ティーガの甘い喘ぎ声が、ウォルカの理性を容赦なく削り取っていく。
「ティーガ、我慢しろ……! すぐに、引き剥がしてやる……!」
だが、その言葉とは裏腹に、ウォルカの手はティーガの身体を離さなかった。
むしろ、スライムの動きを追うように、その肢体を激しく撫で回してしまう。
「あふっ、ンっ、くっ……だってお前……こんなの無理だろ……! はぁっ……ンッ、あー……だめだ、もう……。しごいてくれ、またイきそうだ……」
ティーガはウォルカの手の愛撫と、尿道を内側から責め立てるスライムの刺激に、蕩けきった声を上げる。
スライムに包まれたままの陰茎は脈打つように硬さを増し、後孔は咥え込んだままのウォルカを執拗に締め付けた。
結合部まで伸びてきたスライムが、今度はウォルカの陰茎にまで纏わりついてくる。
しかし、入り口は膨らんだ瘤が栓をしているため、阻まれている。まるで抗議するように根元や玉袋まで這い回られ、ウォルカの腰も無意識に揺れ動いた。
滑稽な状況だ。だが、既に無視できない快楽に、理性が白く染まっていく。
いっそ射精させれば、その勢いで尿道のスライムを追い出せるのではないか。
……もういい。このまま、二回戦だ。
ティーガの歓喜の喘ぎが、ウォルカの胸を熱く焦がす。熟練された腰の動きでウォルカを奥深く迎え入れるその感触に、理屈はすべて溶け落ちた。
スライムのぬめりが陰茎を這う中、ティーガの後孔が締め上げてくるのがたまらなく愛おしい。
「ティーガ、お前……こんな状況で、まだそんな顔をして締め付けてくるなんて……。俺までおかしくなる」
ウォルカは低く唸りながら、ティーガの腰を強く引き寄せ、身体を密着させた。
「はあっ……このスライム、お前の射精を待っているんだな。だが、そんな簡単にやるか……。
お前をイかせるのは俺だ。俺の手で、俺のものを感じさせて、こんな安っぽい快楽をすべて上書きしてやる」
ウォルカはティーガの陰茎を、スライムごと再び強く握り締めた。
粘液と掌の熱が混じり合い、ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てる。尿道の中で蠢く質量を力尽くで押し出そうとするように、激しく上下に動かした。
ティーガの身体が熱く震え、後孔がウォルカをさらに強く飲み込む。それを再び抉るように、腰を打ち付けていく。
「あっ、はぁ……っ! あ、あぁっ、んっ! お前の手、ぬるぬるして……堪らねぇ……!」
ティーガは激しいピストンと手淫に狂おしい喘ぎを上げ、自身の尻に深く食い込んだウォルカをさらに奥へと迎え入れた。
「あっ、あ゛っ、うぅっ! イくっ、また出るっ……! イ、ぐぅ……っ!」
ティーガは背を仰け反らせて絶叫し、腰を跳ねさせながら、白濁の奔流で尿道のスライムを押し返した。
スライムの中に放たれた白濁は、しゅわしゅわと音を立てて吸収されていく。
ウォルカもまた、激しく腰を打ち付けながら射精の波を堪えきれなくなった。
「お前、こんなに締め付けて……俺も、もう……っ!」
瘤が膨らんだままの陰茎から、再び熱い白濁がティーガの奥深くへと注ぎ込まれる。
長い射精が続き、ティーガの身体を幾度も震わせた。
スライムがティーガのものを貪る姿に、嫉妬が再燃する。
だが、今はただ、この快楽に溺れるしかなかった。
「くっ……まだ、出る……。お前の奥に、俺を全部、刻み込んでやる。
……見たか、この邪魔なスライムめ。ティーガは、俺のものだ」
ウォルカはティーガの首筋に牙を立て、荒い吐息を漏らしながら、重なるように身体を預けた。
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