最速レベルアップはダンジョン飯バフで!~ハズレスキル《料理強化》が実は経験値取得量増加のバフが可能な最強スキルでした!~

ある中管理職

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21話 地獄の特訓風景

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「――なんとかここまで来れた……。はぁ。いくら何でもあれはやりすぎだったよな」
「だ、だからこうして荷物も持ってあげてるしずっと謝ってるでしょ!それに寝てる間もスキルで回復させてあげてたんだから!」
「そういえばそのスキルってどんな感じなんだ?回復スキルはこれから重宝することになるだろうから、ちょっと見ておきた――」
「駄目。絶対駄目」
「……。まぁ今日からは2階層侵入で昨日より高価な素材が集められるだろうから、ポーションをストックさせておけるようにもなりそうだけど……」

 いつの間にか次の日になってしまっていたことに気づいた俺はミークを連れてすぐにダンジョンへ。

 時刻はもう正午を回って、腹具合もそろそろといったところ。

 スライムやアルミラージを倒して、料理でバフを掛けつつ特訓に挑もうとしているところなのだが、昨日のこともあってミークはずっと不機嫌。

 全然俺と目を会 合わせようとしてくれない。

 でもまさかどういったスキルか見せてもくれないなんて……俺、嫌われたか?

 なんかよく分からない視線はここに来るまでにずっと感じてるってのに……。
 危険は感じないけど、この視線のせいで俺が覗きをしていたっていう勘違いを未だに葵から受けている。

「そうよ。ポーションのストックがあれば私がスキルを発動させる必要なんてないんだから。あ、2階層への階段ね。さっさと降りてガンガン素材を集めて……あいつからモンスターの素材をふんだくってやるわ」
「無理矢理はよくないから、あくまで報酬の交渉だけどな。というか俺たちのレベルが上がったとはいえ、まだまだ実力差はあるだろうから無理矢理は不可能なんだけど……」
「そうかしら? 結構いい線いくと思うわ、私。っていうのもあのスキルが発動されたらちょっとどうしようもな――」
「この雰囲気……。使ってるな」
「ええ。でも昨日みたいに吐き気はないわ。行きましょう」

 階段の先から感じるただならぬ殺気。
 それは昨日俺の威圧を完全に塗り替えた時に感じたそれ、いやそれ以上かもしれない。

 勝手に重くなっていく脚を俺もミークもゆっくり、だけど止めることなく進めていく。

 そして……。

「う、ぐ……。助け……」
「もう、無理……」
「全く情けないな!お前らは『つい2時間前』に来たばかりだろ? それに『2段階目』は『1段階目』とあんまり変わらないんだ。それでなんで急に動きが鈍くなる。ほら、まだまだレベルが足りないって思うだろ? なら、この殺気で動きが止まってるモンスターを倒せ。倒してレベルを上げてまた私に挑め。それを繰り返して繰り返して繰り返して……私にこの手を使わせたら3階層に行かせてる」

 2階層に侵入すると、早速荒井さんの声が鳴り響き……同期の探索者たちが地面に倒れもがいている姿が目に映った。

「地獄みたいなことしてるわね……」
「特訓として効果は高いだろうけど……。モンスターを倒す時間が休憩になるインターバル特訓とは想像してなかったな……」

 凄惨な現場に出くわし、一気にテンションの下がる俺とミーク。

 1度体制を整えたいという考えが重なって一緒に来た道を戻ろうとした、その時……。

「おおっ!やっときたかお前たち!あれだけこいって言っておいたのにすっぽかされたらどうしようかと思ったぞ!まったく何時間も待ってたからイライラも積もって積もって……その分他の新人をたっぷり可愛がってたところだったんだ」
「へ、へぇ……。そうだったんですか」
「今の一連の流れは見てただろ?お前たちもこれに『似た』繰り返しで強くなってもらうから覚悟しておけ」
「その、条件は倒れてる人たちと同じで手を使わせたら――」
「そんなわけないだろ!お前たちは私に半分の力、5段階状態の私に確かなダメージを与えることを条件とする!かなり長い特訓期間になるだろうが……光栄だろ?」
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