不自由と快楽の狭間で

Anthony-Blue

文字の大きさ
102 / 231

102.濡れ衣

しおりを挟む
「だめだわ」

「わたしもです」

「これは怒るべきだよね」

「その方があとあといいと思います」

 咲恵と萌は、お互いに目配せしながら頷いた。

「瑞樹、今はお風呂の時間なんだからさ」

「瑞樹さん、わたしたちに火を付けたりしたらいけませんよ」

 二人は、ボクから体を離して、どこか焦点の合わない眼差しを一度閉じた後、もう一度目を見開いて言った。

「ボクが結局。悪者になってしまったんだ。自分たちで、おっぱい擦り付けてきたくせに」

「あれは、瑞樹がおっぱいを触ってくるからじゃない」

「そうですよ。瑞樹さんが、あんな気持ちのいいことしてくるから、ついその気になってしまったんですよ」

「でも」

「ごちゃごちゃ言わないの」

「さあ、真面目にカラダ洗いますからね」

 咲恵は、ボクの首筋から胸にかけて手を滑らせてゆく。萌は、太ももから股間へと指を這わしてゆく。

「ねえ、せめてスポンジで洗ってよ。じゃないと刺激が強すぎて、また変な気持ちになっちゃうよ」

「スポンジの方が肌への刺激が強いでしょ」

「そうだよ、素手の方が優しいでしょ。それに、せっかくだしもったいない」

 萌は、そう言って泡まみれの手でペニスを包み込んだ。ゆっくりと表皮をめくりあげて、そのままお尻の割れ目にまで手を伸ばす。萌は、うれしそうな顔をして目を細める。

「あーあ、やっぱりそっちがよかったですよね」

 横目でそれを見ていた咲恵が、ため息交じりの言葉を吐き出した。

「じゃんけんで決めたんだから、仕方ないだろ」

「そりゃあ、そうですけど。交代オプションを付けておけばよかったです」

「いまさらでしょ」

 ペニスを握りながら、丁寧に洗っている体で萌は言った。

「ずるいです」

 咲恵は、ボクの耳に限りなく近づいて小さな声で鼓膜をくすぐった。そして、悔し紛れのように半開きの口から舌を出して耳を舐めた。ボクのカラダがピクンと反応して、萌に伝わった。

「あんた、今、なんかしたでしょ?」

「えっ、何にもしてませんけど。萌さんだって、いつまでおちんちんばかり洗ってるんですか。足もちゃんと洗ってくださいね」

「そんなことないよ。大事なところだから、しっかり洗ってるだけだし」

「ほんとですか」

 咲恵は、洗われているであろう股間をのぞき込んだ。

「あっ、なんか反応してるじゃないですか」

 萌に洗っていることに称され刺激を受け続けて、ボクのペニスは少し大きくなりかけていた。

「しょうがないでしょ。洗い残しがないように皮を捲って洗ってるんだから」

「本当に、きれいになってますか」

 そう言って咲恵がペニスに触ろうとした瞬間

「だめ、ここはわたしの担当だから。約束したでしょ」

 出された手を、素早く退けた。

「わかりましたよ。さあ、泡を流して瑞樹さんを浴槽に入れてあげましょうね」

 ようやく、ボクは洗われる身から解放されて、今度は目の前で繰り広げられる二人の泡にまみれた裸を見ていた。

「ねえ、二人で洗いっことかしないの」

「しないよ」

「するわけないでしょ。恥ずかしいからこっち見ないでください」

 と、再び怒られた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

おじさん、女子高生になる

一宮 沙耶
大衆娯楽
だれからも振り向いてもらえないおじさん。 それが女子高生に向けて若返っていく。 そして政治闘争に巻き込まれていく。 その結末は?

処理中です...