緑の体だからゴブリン?花が咲いてるからドライアド?いいえ、超ミドリムシです!異世界で光合成して家族が増殖しました!

もう我慢できない

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9話 ミドリムシはダンジョンに入る

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 ダンジョンに入るに至って位置取りの話が持ち上がる。この時、話の中でアラン達と緑達合同で位置取りを決めるか、緑達3人で位置取りを決めるかの話になる。

 アランのチーム全員が緑達の個々の能力が高い評価は変わらないために一度緑達3人での位置取りを考え進めることにした。

 結果、緑達3人で考えた位置取りは先頭にクウ次に緑、最後尾にヒカリの順であった。これは、緑が周囲に自分の髪を伸ばし索敵しながら罠なども同時に警戒し、子供を召喚し後方を複数で警戒できるヒカリを置くことから導かれた位置取りだった。

「緑さん進みますね♪」

「うん、僕が髪で先を索敵しながら進むし、クウにも髪を巻き付けてあるから危ないときには後ろに引っ張るから安心してね」

「緑様、後方の確認は任せてください!」

 3人が声を掛け合いダンジョンを進むのであった。

 1時間ほどたってアラン達のチームが話始める。

「なぁ、リーダーこれウチ達がしていたダンジョンの進め方と全然ちがうよな~」

「ほんま、それな」

「たしかに、緑さん達の進むスピードは異常と思います」

「この進め方はあまりにも私達と違うので私たちが教える意味があるように思えないっす」

「緑は弓の弦のお願いを覚えているかな・・・・・?」

 アラン達のメンバーは自分たちの初期のダンジョンの進み方と比べて緑達が異常な進み方をするために自分たちの培ってきたノウハウはむしろ緑達には必要ないのかと思い始めていた。

 まず遭遇するモンスターは緑が髪を使い数十m先まで捜索するために不意打ちを今のところ受けず、今現在の階層の敵ではクウの相手にはならなかった。

 また、罠に関しても緑の髪は床どころか壁や天井もはいながら進み怪しい部分はすぐに見つけ、自分達がその罠に行く前に周りを確認したうえで発動させてしまっている。

「ここまで来るのに中級どころか深い階層にまで進む上級者が進むスピードをも超えて進んでいるな」

 アランが呟くと他のアランのチームのメンバーが頷く。

「罠に関しても即死の罠も緑たちなら対処できるよな・・・・・」

 アランのチームメンバーが頷く。

「きっと俺たちが即死の罠でも緑達ならきりぬけられそうだな・・・・」

 アランのチームメンバーが頷く。

「緑!立ち位置をかえるぞ!」

 そうアランが言うと一度近くにある部屋に入る。そこには、数匹の魔物が居たが緑達とアラン達の合同チームによって即座に殲滅される。

 部屋の中で緑達とアラン達の合同での立ち位置を決める。

 先頭からセリア、緑、ジン。4列目に両サイド右側にドナ、左にアランがおり、その2人にセリアとテレサが挟まれる。その後にクウ、ヒカリと続く。

「よし、この位置取りで進むぞ!」

 その掛け声の後、セリアを先頭に慎重に進んでいくが先ほどの緑達のチームだけで進むより早くセリアは進んでいく。緑は必死に自分も索敵しながら付いていくがその進む早さに索敵範囲が徐々に狭まっていく。

  緑は急速に疲労が溜まっていくのであった。

 そんな状態で1時間ほど進んだ時アランが声を上げる。

「ここらで一度休憩をとるぞ!」

 近くの部屋に入り中の安全を確認してから休息をとる。緑は疲れのあまり安全が確保されると座り込んでしまった。

 そんな緑にアランが声をかける。

「緑大丈夫か?」

「はい、大丈夫です!」

 元気に挨拶をした緑を見てアランが言う。

「緑、今体力的に疲れは少ないかもしれないが精神的にまいっていないか?」

「・・・・」

 その言葉を聞いて緑が固まる。その姿を見てアランが続ける。

「緑が髪を伸ばし周りに数十メートルの索敵範囲を広げながら進んでいる事は先ほど聞いたが、それは本当に必要な索敵か?」

「すいません、みんなに危険が及ばないように広めに索敵していました・・・・・・・。」

「そうだろうと思ったよ。いいか緑、このチームはお前がすべての索敵をしなければ危険に会う場所やメンバーか?」

「いいえ、違います」

「なら、お前がしなければならない事はなんだ?少しだけこの休憩中に考えてみろ」

 そんな緑とアランがやり取りをした後ア、ランが緑から離れるとセリアが近づいてくる。

「なぁ、緑もう少し索敵範囲を狭めたらどない?左右はリーダーとうちのお兄が見張っとるからそこはまかしてしまえばええねん。そこまで緑が今は索敵する必要ないねん。うちより索敵範囲の広い緑がおるのはうちはすごい助かるんよ。もちろん1人より2人で索敵した方が危険が減るしな。もちろん深い階層になれば全員で全ての範囲を警戒しあって進まなあかんけど・・・・ 今はそんな強敵もおらんし皆を緑1人で守らなあかん理由はないやろ? ウチは斥候やから先頭を進んで罠や敵をいち早くみつけなあかんけど、その全てをうちだけに責任を負わせる事はないねんで。だから緑も1人で全ての責任を持つ必要はないねんで。緑にも頼れる家族がおるやろ?」

 そんな会話をした後、緑はヒカリに相談するのであった。その結果位置取りはアランとドナにヒカリが1匹づつキラービーをつけ一番最後尾のヒカリは3匹のキラービーとで警戒するのであった。

 この位置取りは緑の疲労をかなり下げる事になり、先ほどとは違い数時間進み続けると1つの部屋に入りその夜はその部屋で1泊するのであった。


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