緑の体だからゴブリン?花が咲いてるからドライアド?いいえ、超ミドリムシです!異世界で光合成して家族が増殖しました!

もう我慢できない

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15話 ミドリムシは家族が増える2

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 翌日、緑達はギルドに行きしばらくの間山にこもることを報告する。報告を受けた受付嬢は緑達とアラン達が合同で山にこもる事をきいて不思議そうな顔をしていたがありのままをギルドマスターに報告するのであった。



 緑達は報告を終えると依頼ボードにモンスターの討伐依頼をチェックし討伐証明の部位を覚えてからギルドを出る。



 馬車を借りた緑達は交代で御者をしながら目的地の山までいく。その際も馬車の中で弓職のジンより野生動物の追い込み方や罠の仕掛け方などを教わるのであった。目的の山について緑は広場を見つけると自分の髪で一部分を残し周りを囲う。皆で話し合った結果袋小路にした広場にダンジョンの入り口を開けそこに動物達を追い込む。



 ある程度の数を追い込んだあと、皆でダンジョンに入り休憩をする。そんな中セリアがジンに尋ねる。



「ジンはなんで緑にダンジョンに野生動物を入れる事をすすめたん?」



「もちろん、この間言ったようにダンジョンで緑達が店を出す時にメニューを野菜や果物だけで作るのは難しいし、肉を街からかってきて調理するのもいいかもしれないがダンジョン産で統一すれば人気がでると思うんだ。それに、ご馳走になった野菜や果物は世間一般に出回っているものより数段味が良かっただろう?それは、緑のダンジョンで作られたものだからだと思う。ならそこで作られた飼料で育てられた家畜や自然の恩恵を受けた動物たちの肉が不味いと思うか」



「「間違いなく旨いと思う(っす)!」」



 そんなやり取りをし再びダンジョンに野生動物を入れる作業に戻る。その間ダンジョンの中の木にダンジョンの中でとれた果物類を潰した果汁を塗り山にいた虫達もダンジョンに入るようにしていた。



 作業をし続けて太陽が傾き掛けた頃、緑達は早めにダンジョンに戻ることにするのであった。



「結構な数の動物がダンジョンにはいったんじゃなか?」



「はい!結構な数の動物をダンジョンに引き入れることができました。皆さんのおかげです!」



 緑はアラン達に向かい感謝を伝える。そんな時ホレストアントの1匹がヒカリとクウの元へやってきた。その様子を見ていると、クウが駆け出していきヒカリが緑に向かってくる。話を聞くと、どうやらダンジョンの入り口を開けている間に野生のモンスターがダンジョンに入ってしまったらしい。ホレストアントとキラービーでほとんどのモンスターは処理をしたらしいが残りが少し変わったモンスターの様で代表者に会わせろと言ってるらしい。



 緑とアラン達はクウが駆け出した方に案内される。案内されるままに歩いていくと広場に2体のモンスターを取り囲むようにして、キラービーとホレストアントが緑達が来るのを待っていた。



 緑達が広場に差し掛かるとキラービーとホレストアントたちは緑達の歩みの邪魔にならないように両サイドに分かれる。その道の先には2匹のモンスターの前に仁王立ちしたクウの背中がある。



「クウ、彼等が僕と会いたいと言うモンスターだね」



 クウが振り向くと緑が後ろに立っていたのだがクウは首を傾げる。なぜなら、今の緑は子供のような目で2匹のモンスターを見ていたからであった。その2匹はカブトムシとカマキリ以前の世界ならそう呼ばれる虫に非常に似ていたのであった。



 クウがもう一度彼らの言い分をきくと2人共強いものと戦うため旅をしており、大量のキラービーとホレストアントをまとめている者と戦いたいと思ったようだ。それを聞くと緑は2匹に確認をするのであった。



「2人共もし僕らと戦って僕らがかったら友達になってくれるかい?」



 2匹とも頷く。緑はそれを見て上機嫌であるがその直後からヒカリとクウが目を吊り上げており不機嫌が手に取るようにわかる。



 ヒカリとクウは緑のもとにやって来て、緑のかわりに自分達に戦わせて欲しいと言うのであった。ヒカリとクウが不機嫌であったのは、この2匹が緑を見てから緑を馬鹿にしたような言葉を発していたためであった。



 ホレストアント達が30㎝程なのに比べてカブトムシの方は角まで入れると3mほどあるそれと対峙するのは150cmほどのクウ。



 キラービーも30㎝程度だがカマキリは2m50㎝それを相手にするのは170㎝ほどのヒカリ。2匹と2人はお互いの相手と対峙する。



 いざ勝負が始まると4つの影が動き出す。クウとカブトムシはお互い走り始めそのまま体ごとぶつかり合い止まる。しばらく2人が体はぶつけ合った体制のままであったがクウが笑い始める。



「あはははは♪ この程度の力で緑さんを馬鹿にしていたのですか♪ これはお仕置きが必要ですね♪」



 そうクウが言ったクウはカブトムシの角を掴む、その瞬間カブトムシの体が浮き上がり裏返しになるようにひっくり返される。



「クウの勝ちです♪」



 一方ヒカリとカマキリは高速で移動しながら戦っていた、それを見ていたアラン達はそれを目で追い続けていたが急にヒカリだけが視界から消える。次にヒカリが現れたのはカマキリの真後ろに現れる。



「あちらも終わったようですしこちらも終わりですね」



 2人はニコニコしながら緑のもとに戻ってくる。



「お疲れ様2人共勝ってくれてありがとう」



 緑は戻ってきた2人を抱きしめる。



「「楽勝です(♪)」」



 こうして2人は緑の友達になるのであった。それを見ていたアランが緑に尋ねる。



「蜂蜜は飲ますのか?」



「はい!飲んでもらいます」



「ちなみに2匹ともB級モンスターのデッドマンティスとアサルトビートルだぞ・・・・」



 緑はアランの声を最後まで聞かず上機嫌でスキップしながらお皿をを採りにいくのであった。



 その後戻ってきた緑は両手に蜂蜜がたっぷり入ったお皿をもっていた。



「さぁ、僕の蜂蜜をお飲み♪ 」



 2匹は緑が戻ってくるまでにクウとヒカリに説明を受け、謹んで蜂蜜をもらうようである。2匹はそれぞれ皿を前に置かれ3人に一礼し蜂蜜を飲み始める。2匹が光始めそれが収まると、そこには全裸で土下座をしている男女がいるのであった。



「「数々の無礼申し訳ありませんでした」」



 緑はすかさず編んでおいた大きめの緑制のタオルをかけ、2人に手を差し伸べる。2人は差し伸べられた手を掴み立ち上がる。



「これから宜しくね」



「「はい!宜しくお願いいたします!」」



 2人はもう一度緑に礼をするのであった。





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