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25話 ミドリムシは王都に到着する
しおりを挟む馬車に揺られ数日後、緑値は王都の城壁にたどり着く。城壁に着く少し前にシャークより言われそれぞれの馬車に戻っていた緑とシャークのチームはすぐに手続きも終わりに城壁の中に入る。
城壁をくぐるとそこは中世ヨーロッパ風の街並みで行きかう人々は様々な種族が見られるた。そんな街並みを見て騒ぐ緑、肉体は大人びていても中身は中学生の緑は好奇心を抑える事が出きずにいた。
「シャークさん! 今日はお祭りか何かですか!? 」
そんな、緑の以前の世界の状況を知っているシャークは年相応の反応に苦笑いをし、緑に迷子にならない様に言う。緑があちらこちらに視線を泳がしている中、蟲人達は余りの人の多さに周囲を警戒していた。
「お~い、お前さん達そんな警戒していると疲れちまうぞ、ここはサークル王国の首都のドットの街だ、この国のなかじゃ一番治安がいいんだ、それにお前たちに手を出すやつはいるかもしれないがお前たちの相手になるやつはいないだろう」
シャークが蟲人達に尋ねると蟲人達も頷き警戒を解く。それを見たシャークがとりあえず宿をとるのが先決だと王都のお勧めの宿屋に向かいあんないする。
宿屋に着くとシャークのチームは男女別に部屋をとるが緑達は全員が泊まれる安い大部屋を借りる。それを見たシャーク達が疑問に思い自分達の荷物をいったん部屋に置くと、緑達の部屋を訪ねる。
「お~い、緑入ってもいいか~?」
そう言って緑達の部屋のドアをノックするが返事がない、少し待ってもう一度ノックをするも返事がないためシャークがドアノブを捻ると鍵が開いていたもため中を覗く、すると見慣れたダンジョンの入り口の扉が中にあった。シャークはなるほどと思いそのダンジョンの入り口の扉をノックすると緑が返事をする。しばらく待っているとドアが開き中から緑がひょっこり顔をだす。
俺達も中にはいって良いかと聞くシャークに緑は大歓迎と答えシャークのチームを招き入れる。中に入ったシャーク達が緑の店の開いている席につくと緑に尋ねる。
「先日の盗賊たちはどうするつもりだ?」
シャークに聞かれると緑は、通常ならどうするかと尋ねると大体が冒険者ギルド引き渡されると聞きそのためギルドに向かうことになる。
緑達が王都の冒険者ギルド向かいギルド前に着くとその大きさに驚く。そんな緑達をよそにシャークのチームが扉を開けて中に入り、続いて緑のチームが中に入る。ギルドの中にいた冒険者達の視線が一斉に入ってきたものに集まり、そのうちの一人が言う。
「あ、シャークさん達と・・・・・ドライアド?」
緑は以前ゴランの街の子供に言われたことにより常に髪に花や実をつけた状態でいたために、以前の様にゴブリンとは言われずドライアドと間違われるようになっていた。
「皆紹介する、こいつは今度冒険者の新しいランクを作る原因になった冒険者で緑ってんだ。ちなみにこいつをゴブリンと呼んだら死ぬから覚えとけよ」
「緑と言います宜しくお願いします!」
緑が挨拶をすると後ろで礼をする蟲人達。そんな緑達を横目にシャークはギルドマスターに話があるために部屋を借りたいと受付嬢に伝える。
受付嬢に部屋を借りる手続きをすまして1時間ほどたつと、受付嬢に案内され大きな部屋に通される。そこで王都の東のギルドマスターとシャークのチーム、緑のチームで話し合う事になる。
まず、お互い自己紹介と挨拶をするギルドマスターと緑のチーム。ギルドマスターは興味深そうに緑達の自己紹介を聞き、緑達全員の自己紹介が終わると自分の自己紹介をする。
「俺はこの王都ドットの街の東のギルドのギルドマスターをしているジークという宜しくな」
「宜しくお願いします」
そういって緑と握手をするギルドマスターはその後、緑のチーム全員と握手をしていく。その後、シャークがなぜこの大部屋で話をすることにした理由と緑の能力を話しはじめる。しばらくの間シャークから緑達の話を聞いたジークは確かにIランクを作らなければならないと納得する。
ギルドマスターは何人かのギルド職員を部屋に呼び緑達がダンジョンからだした盗賊たちを連れて行かせる。その盗賊たちを捕まえた報酬として結構な報奨金をもらう緑達。
その後、金の使い道を考えた緑が思いついたのはギルドにいる冒険者達との親睦を深めるために酒を奢ろうと冒険者達に声をかけていく。その夜、王都ドットの東のギルド内は冒険者達が大騒ぎするのであった。
緑達は、ある程度の食事や酒を飲んだ後シャーク達に挨拶をして先に宿に戻る。宿に戻りダンジョンに入った緑達はダンジョン内に作った自分達の家で、寝る前の準備をしていた。
そんな中、子供の胡蝶が眠そうにしており緑が先に寝るように促すと胡蝶は先に自分のベットに入り眠りにつく。寝ている胡蝶の横で緑達が明日以降の話をしていると突然、寝ていた胡蝶がむくりと起き上がり執事の様な礼をし話しはじめる。
「皆さま初めまして、私は胡蝶のもう一つの人格でございます」
胡蝶の所作は先ほどの洗礼された礼から始まり、いつもの言葉足らずな口調とは違いまさに執事のものであった。
話を聞くと胡蝶は元、幻の蝶という名のモンスターのファントムバタフライの幼虫だったようで、それが人化するにあたって膨大なエネルギーを受けるが胡蝶の人格では操りきれないためにもう一つの人格が生まれたそうだ。
この執事の人格は子供の胡蝶は認識していないようだが常に起きている状態らしい。人格の入れ替えも執事が強制的に表に出る事もできるようだが見守る形をとっていたために今まででてくる事がなかった。
そして今、緑のチームが全員集合しており尚且つ胡蝶が眠ったために出てきて挨拶をした。
執事が話すには戦闘もできるようで執事の人格が出てくると胡蝶の体から羽がはえここから鱗粉を蒔き強力な幻覚や幻を引き起こさせるとの事であった。
緑達、全員が改めて執事の胡蝶に挨拶をする。その挨拶の中わかったことがあった。
それは、子供の胡蝶にあまり興味を持っていなかったレイが執事の胡蝶に非常に興味をもっていることであった。
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#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
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追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
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