緑の体だからゴブリン?花が咲いてるからドライアド?いいえ、超ミドリムシです!異世界で光合成して家族が増殖しました!

もう我慢できない

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53話 ミドリムシの復興作業

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 数日後、緑達が簡易住居を作り次に行ったのが街の建物の修復であった。



 この修復はできる限り建物を元の姿を聞きその姿を再現していく。緑産のカバーを付けないのは建物が幸い残らなかったった者達が不服に思わないようにである。



 簡易住宅を作った時のクウの子供達20匹とレイの子供達3匹のチームごとで1軒ごとづつ修復する上で子供達の通訳にヒカリ、クウ、レイ、兜、ファントム達が動いていた。



 緑はその膨大なエネルギーを使い魔法を使うため1人で1軒づつまわるのであった。



 緑が1軒づつ修復していく中で自分がどこに何のためにこの街を通ることになったか思い出す。



 緑視線の先には孤児達とシスターと神父が一丸となり孤児院の修復をしているのあった。



「シスターこっちに運ぶの?」「神父様! ここ支えてください!」「はい、そこでいいですよ、貴方達はお昼の準備をしてね」



 孤児たちはシスターや神父に聞きながら修復用の資材を運ぶ。またシスターは孤児の中でも料理のできる子供達を集めお昼の準備を頼むのであった。



「シスター材料を買うお金はこれだけなんですか?」



「ごめんなさいね、こんな状況だから先がわからないから節約しないといけないの」



「わかりました・・・・」



 シスターに食事の材料費の確認していた女の子が少し残念そうな顔するもすぐに顔を上げる。



「なんとかこれで美味しいお昼にするね!」



 そんな光景を見て緑は号泣するのであった。



「グスグス・・・・皆さん・・・・初めまして冒険者の緑と・・・・言います・・・・」



 泣きやみ鼻をすすりながら自己紹介を始めた緑を見て孤児達が集まってくる。



「お兄ちゃんどうして泣いてるの?」「お花のお兄ちゃんどこか痛いの?」「いい子いい子」



 子供達は自分達の事より泣いてる緑の事を気にかける。そんな姿をみてまた緑は泣きくずれるのであった。







 しばらくして緑が落ち着きを取り戻すと改めて自己紹介をする。



「初めまして僕は水野 緑みんなのおうちを直すのを手伝いに来たんだ!」



「「はじめまして~」」「初めまして、ありがとうございます」「初めましてお手伝いしていただけるのですね」



 子供達は緑に挨拶しシスターと神父は感謝する。



「さっきお昼の準備をすると聞こえたのですが、よければこれを使ってください」



 そういって緑はアイテムボックスよりダンジョン産の食材を次々に出していく。それを見て子供達は目を輝かせる。



「「お肉だ!」」



 先ほどシスターに食事の準備を頼まれた子が驚き声をあげる。



「わあ! こんなに材料が! これ使っていいんですか?」



 思わず喜びで大きな声になる女の子をみて緑はまた泣きだしそうになる。



「う・・・うん! つかわなかった分はそのまま今後に使ってください!」



「本当によいのでしょうか?」



 神父が心配そうに尋ねるが緑は胸をはって返事をする。



「大丈夫です僕らの家族で育てた作物はまだまだたくさんあるので!」



 そう言ってニコリと緑は笑いかける。







「「いただきま~す」」



 その後、食事の準備に緑も参加し昼食ができたので一旦全員が手を止めて一緒に食事をとるのであった。



「おいちー」「おかわり!」「美味しいですね!」「なんと美味しいのでしょう」



 食事を食べた者達は全員が大絶賛するのであった。緑達が食事をしていると不意に声を掛けられる。



「おお、緑ここにいたのか食後でいいので後で俺のとこにきてくれるか?」



 それは、ハーウェイの街のギルドマスターのネビルであった。



「丁度良かった!ネビルさんお話が・・・・」



 緑はダンジョンの入り口の件をネビルとシスターと神父に話す。ネビルはそれは大歓迎と喜び、シスターと神父は途方もない話でそんな事ができるのかと半信半疑であった。



 その後、自分の仕事に戻るネビルを見送った緑は、シスターと神父に孤児院で使ってない部屋がないか聞き、その部屋に行きダンジョンの扉を設置するのであった。



 本来なら孤児院の全員をダンジョンに招待した緑であったネビルに会いに行かないとだめなのでシスターと神父に少しだけダンジョンの中を見せるのであった。



 ダンジョンに3人が入ると緑に子供達が集まりそれを見たシスターが驚きこけるという事が起きたがダンジョンに繋がることを理解してもらえる。



 中断していた食事も再開し、食事が終わると緑はネビルの元に行く前にシスターと神父に寄付のお金を渡す。



「そうだこれをお2人に」



 緑がそう言ってお金の入った袋を渡すとシスターと神父が中身を確認する。その中身を確認した2人はポロポロと涙を流し始める。



「こんな大金! 本当にいいのですか?!」「これで子供達のご飯を良い物にしてあげれる・・・・」



「はい、僕はまだしばらくこの街にいて復興を手伝いますがその後は向かうところがあるので自由にお使いくだい。と言っても毎日寝るときはダンジョンで寝るので扉の中を訪ねてくれれば直ぐにあえますがまた定期的に僕の方からもこちらにお邪魔しますので宜しくお願いします。



「本当にありがとうございます。こちらこそ宜しくお願いします」



 シスターがそう言うと神父と2人で緑に深々と礼をするのであった。



 そんなやりとり終え、緑達は孤児院の修復を始める。



 数時間後、日が傾き始めたので修復作業はここまでにしておこうと話し合い、緑は孤児院の子供達に別れを告げネビルの元をたずねるのであった。







「ネビルさんおまたせしました」



「いやいや、むしろ邪魔をしてしまった様ですまなかった」



 そんなやり取りをした後にネビルが本題に入る。ネビルが緑に話したのは作物についての事であった。



 先の飛竜の襲撃で農作物が焼けてしまったために新たに育てないといけない。そのために緑のダンジョンの作物の種を分けて欲しいと緑にネビルは頼むのであった。



 緑はそれを聞いて二つ返事で了承する。



「じゃあ今から渡しますね。どこに置けばいいでしょうか?」



「おお、すまんのう袋と札を用意してあるの育て方などもよければ教えてもらえるか?」



 ネビルは緑から沢山の種類の種を貰いそれに名前と育て方などをメモしていく。







「は~ やっと終わった。緑ありがとうな! ものによったら既存の育て方が間違ったものまで発見できた本当に感謝するぜ」



「いえいえい、お気になさらず作物を作るお手伝いも今後していきますので」



 そう言って緑は家族がまつダンジョンにかえるのであった。







 緑がダンジョンに戻ると皆が集まって来る。



「大将おお疲れ様です!」



「緑様、今日も私は頑張りました・・・・ なので撫でてほしいです」



「ああ~ ヒカリさんずるいですクウも撫でて欲しいです♪」



「みどりしゃま~ おかえりなしゃ~い」



「お疲れ様です~ お風呂の準備してあります~」



「みんなお疲れ様」



 緑と離れて復興作業をしていた蟲人達に挨拶をする。



「緑、お疲れ様じゃのう」



「「お疲れ様です緑さん」」



 蟲人達の後は流と人魚たちが緑に挨拶をする。



 緑は沢山の家族に囲まれし幸せを感じゆっくりと休むのであった。


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