緑の体だからゴブリン?花が咲いてるからドライアド?いいえ、超ミドリムシです!異世界で光合成して家族が増殖しました!

もう我慢できない

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64話 ミドリムシとミドリムシ?

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「緑よ我らと魔緑は初め円滑な関係を結んでいのだ」

「そうだな確かに俺らは初め円滑な関係を結んでいたと言える・・・・」

「だがある日突然、魔緑が世界樹様が寄生されているから世界樹様の一部を削り寄生しているものを倒さなければならないといったのだ」

「ああ、その通りだ。だが、こいつらは確証がないのに世界樹様を傷つけられないと言ったんだ」

「鑑定で調べる事ができなかったからか・・・・」

「そうだ、我らも鑑定で世界樹様の状態がわかれば魔緑の提案に直ぐに頷くことが出来たが鑑定できなかったために少し待つように言ったのだ」

「待ってられるか! それこそ世界樹はチンタラしている間に寄生している奴らに食い殺されると俺は思っていたがもう一人の俺が現れた」

「僕が何かの役に立てるの?」

「お前は自分の髪を操る事が出来るだろう?:

「確かに僕は自分の髪を操れるけどなんでわかったの?」

「お前が俺の魔法を盾で防いだ時、吹き飛ばされなかったからだ。表には出さなかったがぎょっとしたぞ、あれだけ推進力に魔力を使ったのにお前はその場で盾で防ぎ続けたからな」

「確かにあの時は内心焦ったよ。髪をそこら中の木に引っ掛けて吹き飛ばされない様にしていたからね。髪を引っ掛ける木にダメージが行かない様にかなり厳選して木に髪を引っ掛けたね」

「俺はあの時お前を世界樹の元に吹き飛ばすつもりだったからな」

「そうだったのまーちゃん!?」

「「まーちゃん!?」」

 魔緑や周りで聞いていたエルフ達が驚きの声を上げる。

「僕とマーちゃんは一文字しか違わないからこう呼ぶ方がわかりやすいと思ったんだけど・・・・」

「と、とにかくだ、お前は髪を操り繊細な攻撃ができる。そして俺は気配や敵の位置を把握する能力が高いこの2人がそろえば世界樹にダメージを与えず寄生している奴らを殺す事ができるだろう?」

「魔緑が索敵に関する能力が高いのは分かる、緑が繊細な攻撃を持っていると聞いたがその2つをうまくつかえるのか?」

 魔緑の提案に不安になる王が尋ねる。

「僕達はもともと1人だったと思われるのでお互いの能力を上手く使えると思います!」

「魔緑そなたは我々が止めるのを無視して世界樹様に攻撃をした! 緑と違って信用したわけではないぞ! いいな!」

 王の疑問に対して緑が答えるが王は納得できない心情を露わにする。

「ああ、それでかまわねぇよ! だがな、俺の言ってことがあっていた場合それ相応の事をしてもらうからな!」

 そう言って魔緑は世界樹に向きなおる。

「う~ん、でもすればまーちゃんと僕の能力を合わせて使えるだろう」

 緑の呟いた言葉に魔緑が返事をする。

「俺とお前が近くにいりゃあ何とかなるだろう!」

「まーちゃんは無計画なんだから・・・・」

 魔緑が周りの気配に集中する。

「ああ、わかったぜ・・・・ 結構な数が寄生してやがる、緑準備はいいか!?」

 その言葉を聞いて緑が魔緑の手を握る。

「うん、まーちゃんから敵の情報が流れてくるよ・・・・」

「世界樹様の体の奥深くに寄生しているのもいるね・・・・ 世界樹様の内部へのダメージを少なくしないとね。じゃあ倒すね」

 その言葉の後、緑の髪が疾走する。緑は世界樹に寄生する者達を魔緑の力を借りて正確に探知し、さらにそこに行きつくまでの道筋で魔緑の能力で世界樹にダメージの少ない道を選ぶ。

 緑の髪と魔緑の情報により世界樹に寄生していたもの達は、全てが倒されるのであった。

 その後、緑が再び世界樹を鑑定する。

「大丈夫です! 世界樹様の寄生されている状態から解放されました」

「「よくやってくれた!」」

 緑の言葉を聞いたエルフ達は感謝の言葉を緑に伝える。

 エルフ達の後に魔緑も緑に顔を向け口を開く。

「やるじゃねぇか、俺だけでも寄生してるやつらは倒せたけど、世界樹に与えるダメージが雲泥の差だ」

 魔緑は緑に言葉を伝えると照れくさそう横を向く。

「僕だけじゃ敵の正確な位置は特定できなかったよ。ほんと、まーちゃんのおかげだよ!」

 そう言って緑は魔緑に抱き着く。

「よせ、抱き着くな! 同じ顔の奴に抱き着かれても嬉しくもなんともない!」

 そう言って押された緑は尻もちをつく。

 ザン!

 その音が聞こえたのは尻もちをついた後で緑が立ち上がろうとしている時であった。

「うっ!?」

 魔緑の体がずれ始める。

 周りで見ていたもの達は状況が呑み込めなかった。魔緑に押され緑が尻もちをついた。周りから見ればそれだけであった。

「まーちゃん!」

「ゴフ、くそ! 俺でも感知できない奴がいるとはな・・・・ あーこりゃダメだわコアもいかれてやがる・・・・ 異世界に来て幸せになる予定だったんだがなぁ」

「これを早く食べて!」

 緑がそう言って治癒の実を魔緑に渡す。

「ああ、これで傷は治ったが・・・・ やっぱだめだわ、コアを切られちゃあ無理だな・・・・ 痛みや苦しみはないが段々眠くなってきた・・・・ お前は・幸せに・・いき・・・ろ・・・・よ」

 緑は頭の中で思考し続けていた。何か魔緑を救う手立てはないかと。

「兜! ごめん、兜が龍種を討伐したさいに手に入れた魔石まーちゃんにくれない?」

「了解っす! 大将が決めたことに反対なんかありません!」

 そう言って兜は龍種の魔石を緑に手渡す。

「まーちゃんちょっと痛いかもしれないけど我慢してね」

 そう言って緑が魔緑のコアをむき出しにしようと胸を裂こうとするが魔石が魔緑の体に沈み込む。

 皆がその様子を見守っていると魔緑の目が開く。

「ん? コアが・・ なんだこりゃ?」

「まーちゃん、良かったよコアは治ったんだね」

 緑が涙ぐみながら呟く。

「あー 助かったよ、だが話がある。俺を鑑定してみろ」

「うん? わかった鑑定するね。鑑定」

水野 魔緑
 【種族】 超ミドリムシ龍

「あ・・・・ まーちゃん超ミドリムシ龍になってる・・・・」

「あ・・・・ じゃねぇよどうなってんだ!?」

 周りで見ていたもの達は緑達のやり取りを聞いていても要領を得ない顔をしいる。

「くくくくく、まーちゃん死なないとは思っていたが面白いことになっているな」

「お前もまーちゃんって呼ぶんじゃねぇよ」

 笑い声の主は魔緑を背中に乗せていた3mほどの狼であった。

「もう大丈夫そうだね」

「なぁ緑よ何が起こったのか説明してくれるか?」

 様子を見ていた王が緑に頼むのであった。 
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