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80話 ミドリムシの酒
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「てめぇ、この間頼みをきいていやっただろう!」
「いや、これだけはゆずれねぇ!」
「な! な! この間の賭けはこれでチャラにするから!」
「うむむむむむ!」
今緑のダンジョンに入ったドワーフ達は醜い争いをしていた。
緑がダンジョンに招待したドワーフ達にゴードンと一緒に作った酒を振舞った。
ドワーフ達には大いに好評だった。いや、好評すぎたのだった。ドワーフ達が飲み続けるのをみて体を心配し始めた緑が
「そろそろ最後の1杯にしましょうか」
と言ったところドワーフ達が醜い争いをし始めたのだった。
醜い争いを続けるドワーフ達を見て困った顔をする緑。そんな緑の様子をみていた魔緑が何か自分が助けになれないか考える。
しばらく下を向き考え込んでいた魔緑がいい案が思いついたと緑の方に顔を向ける。
「なぁ、緑こんな醜い争いをする奴らにお前の酒をやらないといけないのか?」
そういって魔緑がニヤリと笑い緑に尋ねる。
魔緑に言葉は決して大きくなかったがドワーフ達はその言葉の後一瞬で静まり返り緑の様子をうかがう。
そんな様子をみて緑が口を開く。
「お酒は一杯あるんですが・・・・ 今日お招きした皆さんは国の重要な方々です、そんな無茶な飲み方しても大丈夫なですか?」
「「大丈夫だ!!」」
緑の質問にドワーフ達は声をそろえる。
「頼む緑、明日の仕事に差し付けないようお主たちが来る前に仕事を前倒しにして皆働いていたんだ」
そういって懇願したのドワーフの王であった。その王の言葉を聞いた他の者達全員が一緒になって頭を縦に高速で振る。
小さく筋骨隆々で顔面が毛むくじゃらの大量のおっさんが泣きそうになっている。
「しかたないですね、では追加します」
そう言って仕方がないとおもいながら緑はアイテムボックスからお酒をだす。
「「おお!!神よ!!」」
事前にこうなると予想をしていたゴードンに酒の樽をアイテムボックスに入れておくように言われていた緑は準備していた。
しかし、招待する人数もゴードンの予想しており飲む量はを言われた時緑は驚きを隠せずにいた。それは他の種族の者であれば二日酔いなどではなく命の危機におちいる量であった。
数日前
「え?ゴードンさんその量って数日宴会をするんですか?」
「いや到着した日の夜だけの話だ」
「それって死人がでませんか?」
「大丈夫だ。仮にドワーフが酒の飲みすぎで死ねるなら本望だ」
「そ、そうなんですね……」
そんな会話を思い出す緑であったが言われたままに酒を出していく。
「「うっひょー!!」」
それを見たドワーフ達が喜びの声を上げる。
ドワーフ達は緑が出した樽からそれぞれ自分の器に入れて飲むのを再開したのであった。
その後、緑達は酒の樽を出した後は少しだけ一緒に飲み、後をゴードンにまかせて自分達は眠りにつくのであった。
翌日、緑達は謁見の間に再び来ていた。
酒を飲み続けてほとんど寝ていないはずなのに謁見の間に居るドワーフ達は疲れ散る様子もなく、むしろ昨日初めてあった時よりも元気に見えた。
「緑よ昨日の数々の酒のふるまい非常に感謝する! ここに居る者達を代表して感謝を伝える」
「ありがとう!」
「「ありがとうございます!!」」
王が代表して感謝を伝えると言ったにもかかわらず他のドワーフ達も感謝を述べる。
「ふふふふ、どういたしまして」
そんな状況に思わず緑の口から笑い声が漏れる。
「では本日の話にうつろうか。ゴードンよ」
「はい、王様」
「定期的に緑より酒を譲り受ける代わりに緑のダンジョンに人材派遣を行い、さらに希望者には緑のダンジョンの学校に通うのであったな」
「はい、僕は今まで人の国にある孤児院の子供達を助けたいと思って学校を作ろうと思っていたんですが他の種族の人達がいるなら、文化の交流もこのさい一緒にしてしまおうと考えました」
「なるほどのしかしそこには種族間の不仲や人族の貴族や平民の価値観など様々な問題が起こると思うが?」
「はい、それは確実に起こると思います、ですがそれも解決してみます。なんってたって僕達はIランク冒険者、イレギュラーな存在ですから」
そういって緑はニコリと笑う。
「そうか…… では我々も緑が学校を作ったさいに通いたいと思う者達を探しておく。もっとも探すより選ぶ方が大変になるとおもうがな……」
「よろしくお願いします。ではこれを」
そう言って緑は1つの樽をアイテムボックスから取り出す。
「おい! 緑なんだその樽は!」
緑が出した樽をみてゴードンが起こったような口調で問い詰める。本来緑とゴードンが酒を造った際に入れる樽には番号が書いてある。
それは、酒の種類を把握するために書いているものだが緑が出した樽にはそれがなかった。
「ふふふふ、ゴードンさんに秘密で作ったお酒です」
「なんだと!?」
「まぁ、このお酒に関しては僕の種族特性が必要なのでレシピがわかっても作れないですし。僕とまーちゃんでつくってますので・・・・」
ゴードんが魔緑を見るとニヤリと笑っていた。
「ぐぬぬぬぬぬ」
「ふむ、そんな貴重な酒なのか…… それなら早速頂こう」
「え? いまからですか?」
王の言葉に緑が不安そうに尋ねる。
「ここに居る者達だけで少し試しの実をするくらいじゃ……」
「まぁ、これだけの量なら何も問題はない」
王に続きゴードンも飲むことに賛成する。
「緑の酒を1番に飲むドワーフは俺だ」
ゴードンがそう言って1番に酒を貰うのであった。
結果から言うとドワーフの城の機能が数時間にわたって麻痺をした。
それは、やはり緑の出した酒が原因であった。
まずは、1番初めに飲んだゴードンに異変が起こった。
ゴクリ
ゴードンが1口飲む。
ゴードは1番ダンジョン産の酒を飲んでいる。それも実験段階のものを含めると相当な量と種類をその中でもやはりランキングが存在する。
飲んだ酒も自分の好きな酒のランキングその頂上付近に入るとゴードンも思っていた。
しかし、飲んだ酒は2番手になったそれまでの1位を大きく突き放し1位になる。
1口飲んで噛みしめるように味わうためにゴードンが瞑った目からは涙が溢れていた。
「「おお!!」」
その姿に周りのドワーフ達が驚きの声を上げる。
美味い酒はじゃぶじゃぶと飲むドワーフだがゴードンは1口飲んで動かない。
それに続く様に王から順番に酒を飲んでいく。皆のんだ瞬間からゴードンと同じように涙を流し動かなくなる。
それが全員飲んだあと10分以上も誰も微動だにしなかった。
「あの~ 皆さん大丈夫ですか?」
緑が尋ねるが誰からも返事が返ってこない。そんな状況に困っていた緑であったがゴードンが動く。
「緑なんてものを作ったんだ…… これは本格的にやばいぞ…… 直ぐに城から出るぞ」
そういって慌てて緑達は城から出るのであった。
「いや、これだけはゆずれねぇ!」
「な! な! この間の賭けはこれでチャラにするから!」
「うむむむむむ!」
今緑のダンジョンに入ったドワーフ達は醜い争いをしていた。
緑がダンジョンに招待したドワーフ達にゴードンと一緒に作った酒を振舞った。
ドワーフ達には大いに好評だった。いや、好評すぎたのだった。ドワーフ達が飲み続けるのをみて体を心配し始めた緑が
「そろそろ最後の1杯にしましょうか」
と言ったところドワーフ達が醜い争いをし始めたのだった。
醜い争いを続けるドワーフ達を見て困った顔をする緑。そんな緑の様子をみていた魔緑が何か自分が助けになれないか考える。
しばらく下を向き考え込んでいた魔緑がいい案が思いついたと緑の方に顔を向ける。
「なぁ、緑こんな醜い争いをする奴らにお前の酒をやらないといけないのか?」
そういって魔緑がニヤリと笑い緑に尋ねる。
魔緑に言葉は決して大きくなかったがドワーフ達はその言葉の後一瞬で静まり返り緑の様子をうかがう。
そんな様子をみて緑が口を開く。
「お酒は一杯あるんですが・・・・ 今日お招きした皆さんは国の重要な方々です、そんな無茶な飲み方しても大丈夫なですか?」
「「大丈夫だ!!」」
緑の質問にドワーフ達は声をそろえる。
「頼む緑、明日の仕事に差し付けないようお主たちが来る前に仕事を前倒しにして皆働いていたんだ」
そういって懇願したのドワーフの王であった。その王の言葉を聞いた他の者達全員が一緒になって頭を縦に高速で振る。
小さく筋骨隆々で顔面が毛むくじゃらの大量のおっさんが泣きそうになっている。
「しかたないですね、では追加します」
そう言って仕方がないとおもいながら緑はアイテムボックスからお酒をだす。
「「おお!!神よ!!」」
事前にこうなると予想をしていたゴードンに酒の樽をアイテムボックスに入れておくように言われていた緑は準備していた。
しかし、招待する人数もゴードンの予想しており飲む量はを言われた時緑は驚きを隠せずにいた。それは他の種族の者であれば二日酔いなどではなく命の危機におちいる量であった。
数日前
「え?ゴードンさんその量って数日宴会をするんですか?」
「いや到着した日の夜だけの話だ」
「それって死人がでませんか?」
「大丈夫だ。仮にドワーフが酒の飲みすぎで死ねるなら本望だ」
「そ、そうなんですね……」
そんな会話を思い出す緑であったが言われたままに酒を出していく。
「「うっひょー!!」」
それを見たドワーフ達が喜びの声を上げる。
ドワーフ達は緑が出した樽からそれぞれ自分の器に入れて飲むのを再開したのであった。
その後、緑達は酒の樽を出した後は少しだけ一緒に飲み、後をゴードンにまかせて自分達は眠りにつくのであった。
翌日、緑達は謁見の間に再び来ていた。
酒を飲み続けてほとんど寝ていないはずなのに謁見の間に居るドワーフ達は疲れ散る様子もなく、むしろ昨日初めてあった時よりも元気に見えた。
「緑よ昨日の数々の酒のふるまい非常に感謝する! ここに居る者達を代表して感謝を伝える」
「ありがとう!」
「「ありがとうございます!!」」
王が代表して感謝を伝えると言ったにもかかわらず他のドワーフ達も感謝を述べる。
「ふふふふ、どういたしまして」
そんな状況に思わず緑の口から笑い声が漏れる。
「では本日の話にうつろうか。ゴードンよ」
「はい、王様」
「定期的に緑より酒を譲り受ける代わりに緑のダンジョンに人材派遣を行い、さらに希望者には緑のダンジョンの学校に通うのであったな」
「はい、僕は今まで人の国にある孤児院の子供達を助けたいと思って学校を作ろうと思っていたんですが他の種族の人達がいるなら、文化の交流もこのさい一緒にしてしまおうと考えました」
「なるほどのしかしそこには種族間の不仲や人族の貴族や平民の価値観など様々な問題が起こると思うが?」
「はい、それは確実に起こると思います、ですがそれも解決してみます。なんってたって僕達はIランク冒険者、イレギュラーな存在ですから」
そういって緑はニコリと笑う。
「そうか…… では我々も緑が学校を作ったさいに通いたいと思う者達を探しておく。もっとも探すより選ぶ方が大変になるとおもうがな……」
「よろしくお願いします。ではこれを」
そう言って緑は1つの樽をアイテムボックスから取り出す。
「おい! 緑なんだその樽は!」
緑が出した樽をみてゴードンが起こったような口調で問い詰める。本来緑とゴードンが酒を造った際に入れる樽には番号が書いてある。
それは、酒の種類を把握するために書いているものだが緑が出した樽にはそれがなかった。
「ふふふふ、ゴードンさんに秘密で作ったお酒です」
「なんだと!?」
「まぁ、このお酒に関しては僕の種族特性が必要なのでレシピがわかっても作れないですし。僕とまーちゃんでつくってますので・・・・」
ゴードんが魔緑を見るとニヤリと笑っていた。
「ぐぬぬぬぬぬ」
「ふむ、そんな貴重な酒なのか…… それなら早速頂こう」
「え? いまからですか?」
王の言葉に緑が不安そうに尋ねる。
「ここに居る者達だけで少し試しの実をするくらいじゃ……」
「まぁ、これだけの量なら何も問題はない」
王に続きゴードンも飲むことに賛成する。
「緑の酒を1番に飲むドワーフは俺だ」
ゴードンがそう言って1番に酒を貰うのであった。
結果から言うとドワーフの城の機能が数時間にわたって麻痺をした。
それは、やはり緑の出した酒が原因であった。
まずは、1番初めに飲んだゴードンに異変が起こった。
ゴクリ
ゴードンが1口飲む。
ゴードは1番ダンジョン産の酒を飲んでいる。それも実験段階のものを含めると相当な量と種類をその中でもやはりランキングが存在する。
飲んだ酒も自分の好きな酒のランキングその頂上付近に入るとゴードンも思っていた。
しかし、飲んだ酒は2番手になったそれまでの1位を大きく突き放し1位になる。
1口飲んで噛みしめるように味わうためにゴードンが瞑った目からは涙が溢れていた。
「「おお!!」」
その姿に周りのドワーフ達が驚きの声を上げる。
美味い酒はじゃぶじゃぶと飲むドワーフだがゴードンは1口飲んで動かない。
それに続く様に王から順番に酒を飲んでいく。皆のんだ瞬間からゴードンと同じように涙を流し動かなくなる。
それが全員飲んだあと10分以上も誰も微動だにしなかった。
「あの~ 皆さん大丈夫ですか?」
緑が尋ねるが誰からも返事が返ってこない。そんな状況に困っていた緑であったがゴードンが動く。
「緑なんてものを作ったんだ…… これは本格的にやばいぞ…… 直ぐに城から出るぞ」
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