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プロローグ
終わりとはじまり
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「ふぅ……」
ひとりぼっちの図書準備室で、少女がため息をついた。
茹だる暑さを逃がすため、悪あがきで開けていた窓の外を眺める。世界からまるで隔絶されたかのような喧騒の中の静寂がより一層さびしい気分にさせた。 終わってしまった、と思った。大好きだった小説の最終話を読み終わってしまったのである。
『灰かぶり魔法使いは何者なのか?』という一風変わったタイトルのその小説は、1年ほど前から読み始めて、初めて私に「推し」という彩りを与えてくれたものだった。 ウェブで掲載されていたそれを知ったのは、書店で平積みにされていたのを何となく見ていたからで、特別運命的な出会いをしたという訳でもなかった。
美しく華やかな漫画のような表紙を手に取ってみると、中身は拙い文章で始まっていて、それでも、キャラクターや物語の魅力を伝えるには充分だと感じた。その時は。
「…こんな感じで終わるのか」
私の「推し」は主人公と姫の婚約というハッピーエンドの裏のちょっとの1文で説明された、地下牢獄で死を待つのみになって終わった。確かに、この作品の「悪役」としては正しい最後かもしれない。けれど、点在していた、と私が感じていた伏線の様なものは何も回収がされず、頭の中ではFF外からの「作者、そんな考えてないと思うよ?w」というクソリプが過ぎった。
先生お疲れ様です、と思いつつも、もっと何とかならなかったのか?という個人的で自己中心的な考えもあって、完結した満足感というより、終わりに近づくにつれて大好きだったはずの作品を惰性で読んでいたことも妙に切なかった。
(そう思うと、終わって良かったのかも)
天涯孤独だった主人公のシンダーは、赤ん坊の頃にとある人物に引き取られた。そのとある人物とは悪役「アメデオ・ドラクロワ」というキャラクターである。
主人公は彼に引き取られてからというもの、雑用や粗雑な扱いで虐げられていたが、彼は気が向けば魔法を主人公に教えてやっていた。そんな生活がおわったのはアメデオがシンダーの手柄を横取りし、城に召し上げられたからであった。
その後、紆余曲折あり、力が認められたシンダーも城で働く中で、アメデオが魔のものと通じていることに気づき、彼を断罪し、姫と結ばれ、めでたしめでたし。
そして私の「推し」こそこの物語の中の「アメデオ」その人である。 きっと何かがあると信じて読み続けていたけれど、結局最後は小物のような暴言を吐き散らかして終わった。
それに、文句がある訳では無い。これを書いた作者先生、「もち米パウンドケーキ先生」がそうしたからだ。
でもただ、「それだけでは無いはず」と思っていた私よりも「深読み妄想乙w」と言っていたあの人達の方がこの作品の理解が深かったのだと不甲斐なく、恥ずかしかった。先生の込めたメッセージ性や考え方を読み取れていると、思い上がっていた。
「はぁ」
さっきより大きくため息が出た。
SNSでは賛否の声が上がっている。賛でも否でもない。変な言い方かもしれないけれど、聞いてみたかった事が、知りたかった会話が、確信に触れる前にフワッと終わらされてしまったような寂しさや消化不良な感覚がある、という気持ち。
メディアミックスもされたというのに、不人気の「悪役」を好きになってしまったばっかりに、推しのグッズは初期に出た、キャラクターの私物デザインのものだけ。
金属製の栞風のデザインのペラペラなクリアカードだった。ウェブ掲載の小説であるため実際にしおりのように使っている訳では無かったけれど、最終回の更新を読む勇気を出すために、カバンに下げていたパスケースから取り出して、机の上に置いていた。
(仕舞わなきゃ)
そう思った時だった。文芸部の部室である図書準備室の扉が開かれて、風通しが良くなった部屋に一気に風が流れ込んだ。ぬるい室内に、息がしやすくなるような少しだけ冷たい風が頬をくすぐり、それから、栞を吹き上げた。
「あっ」
風が持って言ってしまう、と思った。窓から、青空へ飛び出そうとするそれを追いかけて、ミルクティー色の髪が揺れた。届いた、と思ったと同時に、窓枠の外へと体が傾く。
(落ちる……!)
手を伸ばして、離れないように握って、体は空中に放り出されていた。死んだかも、と思った。
「はぁっ……!」
喉に詰まっていたものを吐き出すように息を吐いた。目を見開いているというのに眼前が霞んでいで、ざわざわと人の声が上で飛び交っている。
生き返った!、死んでなかったのか、誰か人を呼んでこい、時折失礼な言葉も行き交っているようだったが、混乱している頭では上手く状況を察する事ができなかった。体を起こそうにも、全身がダルくて上手く動かない。
段々と焦点があってきた視界には、およそ校庭とも、病院とも思えない風景が広がっていた。ゴツゴツとした岩壁に冷たい石の床、目を細めると、目の前の人の背景には黒い鉄格子すら見える。
(ここはどこだ?)
「カッ…ゲホッ…………」
声を出そうとすると、喉の違和感で上手く声が出なかった。
(っていうか、痛い!)
熱い、と思っていた首が酷くズキズキと痛んで、体を起こそうにも、そばに居た医師のような人が「寝ていてください」と肩を抑えた。手には冷たい感覚があって、持ち上げると、金色に輝く栞がある。
(あれ?これ)
確かに、栞がある。けれど違和感があった。具体的に言うと、自身が持っていたクリアカード素材のものより、冷たくて、重い。
(本物だ!)
どういう事なのか、上手く飲み込め無かった。ゆっくりと、栞を掴んでいた手を持ち上げると、半分程は赤黒い血がべったりと着いていて、残りの半分が反射し「自分」の姿が映った。 少し紫ががった白銀の髪、蛇のような明るい黄緑の虹彩、普段の黒々とした自分のものとは違っていた。
それに、私はそれを持つ人を、よく知っていた。
遠くから重たい扉が開く音がして、騒がしかった人々中に緊張感が走り、牢の中も静かになった。ドッと踏みしめるような、騒がしくはないが、決して軽くもない足音が石造りの冷たい中を響いていて、首の痛みはそれだけで増していくようだった。
私が体を起こさないように抑えていた人も、姿勢をただし、横にはけるように離れた。不安感から、少しだけ体を起こしたその時に、ちょうど牢の入り口で足音が止まった。
ぞっと背中に冷や汗が伝って、軋むような首を横に向けると、そこに居たのは、この世のものと思えないほどの美丈夫だった。いや、ある意味「この世のものではない」のだが。
黒いサラサラの髪、真っ白な肌、赤い唇、しかし中性的ではなく、まるで大樹のように大きな体は彼を勇士だと雄弁に語っている。そして、「その人だ」と決定づける間違いようのない特徴はその両目の下に飾られた左右1個ずつの泣きぼくろだった。
その姿を目にした瞬間からざわざわと、言い様のない気持ちが自分の中で沸き立つのを感じた。
「シンダー=エル……」
そうだ、彼は見紛うことなき、主人公シンダーだった。彼は冷たい目をこちらに向けている。長いまつ毛に縁取られた意志の強そうな真っ赤な瞳は、静かな怒りをたたえているようだった。
「アメデオ・ドラクロワ。」
強く、深い声だった。それは咎めるように、突放すように響いて、体が震えた、それと同時に、先程栞に反射した信じ難い事実を突きつけられた。
「あ…アメデオ……?」
何とか掠れた声を絞り出すと、首の傷が熱を持つようにズキリと、鈍く傷んだ。アメデオ・ドラクロワ、私の推し。それから。
「私……が?」
呆然とするような小さな声が、石造りの空間のせいで、嫌というほど響いていた。
ひとりぼっちの図書準備室で、少女がため息をついた。
茹だる暑さを逃がすため、悪あがきで開けていた窓の外を眺める。世界からまるで隔絶されたかのような喧騒の中の静寂がより一層さびしい気分にさせた。 終わってしまった、と思った。大好きだった小説の最終話を読み終わってしまったのである。
『灰かぶり魔法使いは何者なのか?』という一風変わったタイトルのその小説は、1年ほど前から読み始めて、初めて私に「推し」という彩りを与えてくれたものだった。 ウェブで掲載されていたそれを知ったのは、書店で平積みにされていたのを何となく見ていたからで、特別運命的な出会いをしたという訳でもなかった。
美しく華やかな漫画のような表紙を手に取ってみると、中身は拙い文章で始まっていて、それでも、キャラクターや物語の魅力を伝えるには充分だと感じた。その時は。
「…こんな感じで終わるのか」
私の「推し」は主人公と姫の婚約というハッピーエンドの裏のちょっとの1文で説明された、地下牢獄で死を待つのみになって終わった。確かに、この作品の「悪役」としては正しい最後かもしれない。けれど、点在していた、と私が感じていた伏線の様なものは何も回収がされず、頭の中ではFF外からの「作者、そんな考えてないと思うよ?w」というクソリプが過ぎった。
先生お疲れ様です、と思いつつも、もっと何とかならなかったのか?という個人的で自己中心的な考えもあって、完結した満足感というより、終わりに近づくにつれて大好きだったはずの作品を惰性で読んでいたことも妙に切なかった。
(そう思うと、終わって良かったのかも)
天涯孤独だった主人公のシンダーは、赤ん坊の頃にとある人物に引き取られた。そのとある人物とは悪役「アメデオ・ドラクロワ」というキャラクターである。
主人公は彼に引き取られてからというもの、雑用や粗雑な扱いで虐げられていたが、彼は気が向けば魔法を主人公に教えてやっていた。そんな生活がおわったのはアメデオがシンダーの手柄を横取りし、城に召し上げられたからであった。
その後、紆余曲折あり、力が認められたシンダーも城で働く中で、アメデオが魔のものと通じていることに気づき、彼を断罪し、姫と結ばれ、めでたしめでたし。
そして私の「推し」こそこの物語の中の「アメデオ」その人である。 きっと何かがあると信じて読み続けていたけれど、結局最後は小物のような暴言を吐き散らかして終わった。
それに、文句がある訳では無い。これを書いた作者先生、「もち米パウンドケーキ先生」がそうしたからだ。
でもただ、「それだけでは無いはず」と思っていた私よりも「深読み妄想乙w」と言っていたあの人達の方がこの作品の理解が深かったのだと不甲斐なく、恥ずかしかった。先生の込めたメッセージ性や考え方を読み取れていると、思い上がっていた。
「はぁ」
さっきより大きくため息が出た。
SNSでは賛否の声が上がっている。賛でも否でもない。変な言い方かもしれないけれど、聞いてみたかった事が、知りたかった会話が、確信に触れる前にフワッと終わらされてしまったような寂しさや消化不良な感覚がある、という気持ち。
メディアミックスもされたというのに、不人気の「悪役」を好きになってしまったばっかりに、推しのグッズは初期に出た、キャラクターの私物デザインのものだけ。
金属製の栞風のデザインのペラペラなクリアカードだった。ウェブ掲載の小説であるため実際にしおりのように使っている訳では無かったけれど、最終回の更新を読む勇気を出すために、カバンに下げていたパスケースから取り出して、机の上に置いていた。
(仕舞わなきゃ)
そう思った時だった。文芸部の部室である図書準備室の扉が開かれて、風通しが良くなった部屋に一気に風が流れ込んだ。ぬるい室内に、息がしやすくなるような少しだけ冷たい風が頬をくすぐり、それから、栞を吹き上げた。
「あっ」
風が持って言ってしまう、と思った。窓から、青空へ飛び出そうとするそれを追いかけて、ミルクティー色の髪が揺れた。届いた、と思ったと同時に、窓枠の外へと体が傾く。
(落ちる……!)
手を伸ばして、離れないように握って、体は空中に放り出されていた。死んだかも、と思った。
「はぁっ……!」
喉に詰まっていたものを吐き出すように息を吐いた。目を見開いているというのに眼前が霞んでいで、ざわざわと人の声が上で飛び交っている。
生き返った!、死んでなかったのか、誰か人を呼んでこい、時折失礼な言葉も行き交っているようだったが、混乱している頭では上手く状況を察する事ができなかった。体を起こそうにも、全身がダルくて上手く動かない。
段々と焦点があってきた視界には、およそ校庭とも、病院とも思えない風景が広がっていた。ゴツゴツとした岩壁に冷たい石の床、目を細めると、目の前の人の背景には黒い鉄格子すら見える。
(ここはどこだ?)
「カッ…ゲホッ…………」
声を出そうとすると、喉の違和感で上手く声が出なかった。
(っていうか、痛い!)
熱い、と思っていた首が酷くズキズキと痛んで、体を起こそうにも、そばに居た医師のような人が「寝ていてください」と肩を抑えた。手には冷たい感覚があって、持ち上げると、金色に輝く栞がある。
(あれ?これ)
確かに、栞がある。けれど違和感があった。具体的に言うと、自身が持っていたクリアカード素材のものより、冷たくて、重い。
(本物だ!)
どういう事なのか、上手く飲み込め無かった。ゆっくりと、栞を掴んでいた手を持ち上げると、半分程は赤黒い血がべったりと着いていて、残りの半分が反射し「自分」の姿が映った。 少し紫ががった白銀の髪、蛇のような明るい黄緑の虹彩、普段の黒々とした自分のものとは違っていた。
それに、私はそれを持つ人を、よく知っていた。
遠くから重たい扉が開く音がして、騒がしかった人々中に緊張感が走り、牢の中も静かになった。ドッと踏みしめるような、騒がしくはないが、決して軽くもない足音が石造りの冷たい中を響いていて、首の痛みはそれだけで増していくようだった。
私が体を起こさないように抑えていた人も、姿勢をただし、横にはけるように離れた。不安感から、少しだけ体を起こしたその時に、ちょうど牢の入り口で足音が止まった。
ぞっと背中に冷や汗が伝って、軋むような首を横に向けると、そこに居たのは、この世のものと思えないほどの美丈夫だった。いや、ある意味「この世のものではない」のだが。
黒いサラサラの髪、真っ白な肌、赤い唇、しかし中性的ではなく、まるで大樹のように大きな体は彼を勇士だと雄弁に語っている。そして、「その人だ」と決定づける間違いようのない特徴はその両目の下に飾られた左右1個ずつの泣きぼくろだった。
その姿を目にした瞬間からざわざわと、言い様のない気持ちが自分の中で沸き立つのを感じた。
「シンダー=エル……」
そうだ、彼は見紛うことなき、主人公シンダーだった。彼は冷たい目をこちらに向けている。長いまつ毛に縁取られた意志の強そうな真っ赤な瞳は、静かな怒りをたたえているようだった。
「アメデオ・ドラクロワ。」
強く、深い声だった。それは咎めるように、突放すように響いて、体が震えた、それと同時に、先程栞に反射した信じ難い事実を突きつけられた。
「あ…アメデオ……?」
何とか掠れた声を絞り出すと、首の傷が熱を持つようにズキリと、鈍く傷んだ。アメデオ・ドラクロワ、私の推し。それから。
「私……が?」
呆然とするような小さな声が、石造りの空間のせいで、嫌というほど響いていた。
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