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第10章

どこ?

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まだ昼間なのに誰もいない。
とりあえず歩いてどこかに行ってみよう。


「あれ?ななちゃん?」
公園の広場に、同級生のななちゃんが立っていた。
「ななちゃーん!」
やっぱり元の世界だよ!人いるもん!
そう思ってななちゃんの所まで走っていった。
なな「...みぉぢゃん?」
なんか....変だ。
なんであんなにゆらゆら歩いてるの?
なんであんなに声にノイズがかかってるの?
なんでななちゃんの顔が...
顔が...
化け物と同じなの!!
「きゃぁぁぁ!」
あれはななちゃんじゃない!
戻ってなかったんだ!
「っ誰か...助けてっ...」
誰でもいいから助けて!
怖いよ苦しいよ誰かぁ...
「助けてぇぇぇぇぇ!!」
私は無我夢中に走った。走った道なんて覚えていないくらい。
だんだんななちゃんの姿をしたが速くなっていく。
ナートスさん、ハラナさん、ガイさん...
私...やっぱ一人はダメだよ...
もうダメだ。そう思った時、道にあの時の石が落ちていた。
そうだ、あれでこっちに来たんだからもしかしたら...
「エイッ」
石を掴んだ。その瞬間
ピカッ
また眩しい光が放たれた。


ハラナ「みお、みお、みお!」
「ん、んー...あれ、ハラナさん?ナートスさんもガイさんも...ってことは、私戻ってこれたんですか!?」
ナートス「戻ってこれた?何言ってんだお前?ずっとここで寝てたじゃねーかよ。」
ハラナ「みお、夢でも見たの?」
夢?
「わ、私!あの光る物を触った瞬間、自分の世界に戻ったんです!でも、誰もいないし、挙げ句のはてには同級生に良く似た化け物まで出てくるし...」
ハラナ「みお、あなたあの光る物を触った直後に倒れたのよ?覚えてない?」
倒れた?
「え、でも私確かに違う世界に行きました!
ここに戻るときだってあの光る物を触って戻って来たんですよ!」 
ガイ「...ハラナ、もしかして」  
ハラナ「えぇ。多分ねあの石、何かしらの魔術がかかっていたのね。それで、みおが触ったからみおの世界がモデルとなって現れた...そんな所かしら?」
じゃああれは魔術だったの?
ハラナ「相手もなかなかやるわね。きっとこの先にこの罠を仕掛けた張本人がいるはず。行ってみましょう。」 
ナートス「そうだな。久々に本気が出せそうだぜ。」
...この先にこの罠を仕掛けた人が...
多分、凄く強いんだろうな。

でも、ななちゃんをあんな風にするなんて許せない!
絶対私達が勝ってやる!
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