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56. 宿屋の契約 変更
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おかみさんの爆弾発言で、宿屋との契約内容がわかった。
すごく心配されているとは思っていたけど……
朝食を食べにきていた宿屋の常連さんが、おかみさんに声をかけた。
「おかみさん、大丈夫だ! パールはあんがいしっかりしているし、子どもの足でいける一泊ぐらいのところならそんなに危険なモノもいないさ! パール頑張ってこいよ!」
「ありがとう! ガンさん!」
ガンさんはこの宿屋の常連さんで、ピアンタ王国に来たときにはここをよく利用しているラメール王国の大きな商会の護衛さんだ。
ラメール王国とピアンタ王国を行ったり来たりしているらしい。
もう三十歳に近いから危険で不安定な冒険者より、確実な収入の護衛を指名依頼で受けているそうだ。
体も大きいし顔も怖いけど、話すと楽しいあんがい物知りな優しいおじさん? いや、まだ二十代だからお兄さん?
宿屋に三年近くも住んでいると、朝よく会う人だと認識するようになって、夜は入れ違いで会う人だとわかると自然と挨拶をするようになった。
わたしはお酒を飲まないから、夕食は早い組。
ここのおかみさんとオヤジさんは、宿屋の契約をしている人とは、あまり親しくなりたがらない。
でも、宿屋の常連さんや食堂だけを利用する人には、すごく愛想がいいのでわけているのかな?
まあ、気持ちはわかる。
だからちょっとだけ人恋しくなったとき、短い話でサラッと笑わせてくれるガンさんとはすぐに仲良くなれた。
さすが大きな商会の護衛をしているだけのことはあると思う。
お客様を連れて旅をすることもあるだろから、寂しそうにしている人には声をかける癖がついているのか?
わたしがすごく寂しそうだったのか?
ガンさんと話すようになってその知り合いさんとも挨拶するようになり、いつのまにか人恋しく思うこともなくなった。
でも宿屋ではわたしがいるこの三年近くの間にも、数人契約が執行されている。
夜中、おかみさんとオヤジさんが部屋を片付けながら泣いているのを見たときには、胸がギュッとなった。
次の日にはもうなにごともなかったように普通だったので、これにも驚いたけど……
だからホントはわたしにも挨拶ぐらいで親しくするのはイヤなようだけど、赤ちゃんのときを知っているし、お父さんとお母さんのことも知っているから、どうしても他の人よりも気になってしまうらしい。
だれかがやらなければ困る仕事だけど、宿屋の仕事はホントにたいへんだとこの三年、近くでみていてすごく感じている。
だからわたしもおかみさんたちに迷惑をかけないよう、あまり親しくしていない。
それでも口出ししてくるときには、わたしをホントに心から心配してくれていると思って、いろいろ我慢もしていたのに……
くーーっ。
マークとの契約だったからなのか……
今日初めて知った。
もーーっ マーク!! 過保護すぎ!
シーナ!! 気がつきすぎだよ!
驚きすぎてなんだかおかしくって、笑いそうになる。
わたしはすぐ、契約を変更してもらった。
まさかこんなところでも、まだマークの保護を受けていたなんて……
久しぶりにちょっと辺境伯家で暮らした、馬番小屋でのマークとの生活を思い出してしまう。
マークはいつも優しい目で、わたしを見守ってくれていたな……
今、マークはシーナと幸せに暮らしているはずだ。
ちょっと寂しいけど、もう馬番小屋はわたしのいる場所ではない。
そんなことを考えながら朝食を食べていると、オヤジさんが食堂にヒョイっと顔をだし、夕食と朝食にもなるようにリンゴもパンと一緒に数個持たせてくれた。
「気をつけて、行ってこい」
「はい」
ぶっきらぼうだけど、優しい人だ。
たぶん野宿に行くからわたしの顔を見にきてくれたんだと思う……
わたしは野菜とお肉がゴロっと入ったちょっとピリッとして薄っすらトマト味のオヤジさんお得意、栄養満点のシチューを一気に全部食べ、カバンにパンとリンゴをサッと入れる。
なんでも素早くできるわたしを、みんなにそれとなくアピールしてから。
「おかみさん、オヤジさん、ガンさん行ってきます!」
元気に宣言しておいた。
今日野宿することのお許し? をおかみさんたちにもらったので、一度自分の部屋に戻って野宿の準備をする。
リエール領から持ってきた大きめの肩から背負う革のカバンに用意していた毛布や食料などをつめる。
肩から斜めに下げるカバンには採取したものを入れるため、小さなシャベルと採取用の布と革の袋、あとは手袋だけをいれカバンの中はスカスカのままにして持っていく。
腰に巻いて使う小さなカバンには大切なポーションと薬が入っている。
なんだか体がまだ少し小さいので、これに剣と薬草採取用のナイフを一緒に装着できるベルトをつけるとすごい装備にみえるけど、全部必要だからしょうがないか……
は、はっ
これだけ揃えて、一泊はもったいないなぁ~
もっと泊まりたいけど、まずはお試しで一泊だよね。
もう気持ちは新しい冒険と、あの木のウロのことでいっぱいだ~
冒険はやっぱり、最高!!
すごく心配されているとは思っていたけど……
朝食を食べにきていた宿屋の常連さんが、おかみさんに声をかけた。
「おかみさん、大丈夫だ! パールはあんがいしっかりしているし、子どもの足でいける一泊ぐらいのところならそんなに危険なモノもいないさ! パール頑張ってこいよ!」
「ありがとう! ガンさん!」
ガンさんはこの宿屋の常連さんで、ピアンタ王国に来たときにはここをよく利用しているラメール王国の大きな商会の護衛さんだ。
ラメール王国とピアンタ王国を行ったり来たりしているらしい。
もう三十歳に近いから危険で不安定な冒険者より、確実な収入の護衛を指名依頼で受けているそうだ。
体も大きいし顔も怖いけど、話すと楽しいあんがい物知りな優しいおじさん? いや、まだ二十代だからお兄さん?
宿屋に三年近くも住んでいると、朝よく会う人だと認識するようになって、夜は入れ違いで会う人だとわかると自然と挨拶をするようになった。
わたしはお酒を飲まないから、夕食は早い組。
ここのおかみさんとオヤジさんは、宿屋の契約をしている人とは、あまり親しくなりたがらない。
でも、宿屋の常連さんや食堂だけを利用する人には、すごく愛想がいいのでわけているのかな?
まあ、気持ちはわかる。
だからちょっとだけ人恋しくなったとき、短い話でサラッと笑わせてくれるガンさんとはすぐに仲良くなれた。
さすが大きな商会の護衛をしているだけのことはあると思う。
お客様を連れて旅をすることもあるだろから、寂しそうにしている人には声をかける癖がついているのか?
わたしがすごく寂しそうだったのか?
ガンさんと話すようになってその知り合いさんとも挨拶するようになり、いつのまにか人恋しく思うこともなくなった。
でも宿屋ではわたしがいるこの三年近くの間にも、数人契約が執行されている。
夜中、おかみさんとオヤジさんが部屋を片付けながら泣いているのを見たときには、胸がギュッとなった。
次の日にはもうなにごともなかったように普通だったので、これにも驚いたけど……
だからホントはわたしにも挨拶ぐらいで親しくするのはイヤなようだけど、赤ちゃんのときを知っているし、お父さんとお母さんのことも知っているから、どうしても他の人よりも気になってしまうらしい。
だれかがやらなければ困る仕事だけど、宿屋の仕事はホントにたいへんだとこの三年、近くでみていてすごく感じている。
だからわたしもおかみさんたちに迷惑をかけないよう、あまり親しくしていない。
それでも口出ししてくるときには、わたしをホントに心から心配してくれていると思って、いろいろ我慢もしていたのに……
くーーっ。
マークとの契約だったからなのか……
今日初めて知った。
もーーっ マーク!! 過保護すぎ!
シーナ!! 気がつきすぎだよ!
驚きすぎてなんだかおかしくって、笑いそうになる。
わたしはすぐ、契約を変更してもらった。
まさかこんなところでも、まだマークの保護を受けていたなんて……
久しぶりにちょっと辺境伯家で暮らした、馬番小屋でのマークとの生活を思い出してしまう。
マークはいつも優しい目で、わたしを見守ってくれていたな……
今、マークはシーナと幸せに暮らしているはずだ。
ちょっと寂しいけど、もう馬番小屋はわたしのいる場所ではない。
そんなことを考えながら朝食を食べていると、オヤジさんが食堂にヒョイっと顔をだし、夕食と朝食にもなるようにリンゴもパンと一緒に数個持たせてくれた。
「気をつけて、行ってこい」
「はい」
ぶっきらぼうだけど、優しい人だ。
たぶん野宿に行くからわたしの顔を見にきてくれたんだと思う……
わたしは野菜とお肉がゴロっと入ったちょっとピリッとして薄っすらトマト味のオヤジさんお得意、栄養満点のシチューを一気に全部食べ、カバンにパンとリンゴをサッと入れる。
なんでも素早くできるわたしを、みんなにそれとなくアピールしてから。
「おかみさん、オヤジさん、ガンさん行ってきます!」
元気に宣言しておいた。
今日野宿することのお許し? をおかみさんたちにもらったので、一度自分の部屋に戻って野宿の準備をする。
リエール領から持ってきた大きめの肩から背負う革のカバンに用意していた毛布や食料などをつめる。
肩から斜めに下げるカバンには採取したものを入れるため、小さなシャベルと採取用の布と革の袋、あとは手袋だけをいれカバンの中はスカスカのままにして持っていく。
腰に巻いて使う小さなカバンには大切なポーションと薬が入っている。
なんだか体がまだ少し小さいので、これに剣と薬草採取用のナイフを一緒に装着できるベルトをつけるとすごい装備にみえるけど、全部必要だからしょうがないか……
は、はっ
これだけ揃えて、一泊はもったいないなぁ~
もっと泊まりたいけど、まずはお試しで一泊だよね。
もう気持ちは新しい冒険と、あの木のウロのことでいっぱいだ~
冒険はやっぱり、最高!!
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