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85. やっと当たり人のタルボさん!
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ピカピカ輝いているケップラー王国、ここハビタの景色はとてもキレイ!
あーっ、テトリのおんぶから降りて今すぐ金を拾いたいよ……
金、金、金……金だらけ……いっぱいあるのに……
そんなことをほんの少しだけ思っていたら、あっという間に次の目的地に着く。
タルボさんのお店は、ブロンさんのお店と大きさはそんなに変わらないけど、もう少し庶民よりのお店のようだ。
と、いうことは……
テトリはすごく良いお店を、ブロンさんからもらったんだな。
よかったね!
店に入るとテトリがわたしをおんぶから降ろしてくれる。
一階建ての天井の高いお店の中は、全部がブワッと一度に見渡せるつくりで、すぐに店の奥からタルボさんが出てきた。
「いらっしゃい、おっ、テトリじゃないか? どうした。また働きたくて来たのか?」
「タルボじいさん、こんにちは! いま他に誰か、店にいますか?」
「は、は、はっ! 見てのとおりだ。誰もいないだろ?」
「よかった! じゃあ、店閉めますね」
テトリは慣れたもんで、タルボさんの許しをもらう前に閉めてしまった。
「おい、おい、どうしたんだ? カギなんかかけて?」
「タルボじいさん。驚かないで、聞いてくださいね。オレ、迷い人を見つけたんだ!」
「へーぇっ、それでどうした? 迷い人を連れてこなかったのか?」
んっ、おかしい?
そうか、帽子っ!
認識されにくくなっているんだ……
テトリも気付いたみたい。
「あっ、そうか?! パール、いるんだろう? 帽子を取ってくれよ!」
急いで帽子を取って、タルボさんに挨拶する。
「タルボさん、はじめまして! テトリの紹介で来ました。迷い人のパールです! もうすぐ十歳になります。えぇっと、タルボさんは四人目の当たり人に、なってくれますか?」
「テ、テ、テトリこれは、どういうことだ! ホントなのか? ワシが四人目の当たり人!?」
「そうだよ! 約束しただろ? 迷い人を連れてきたら、店で雇ってくれるって。連れてきたぞ! 約束は、守ってくれるよなっ!」
「ホントなのか!? ああ、ああ、雇ってやる。いくらでも雇ってやるさ!」
「そうか、よかった……」
大きなソファに座って、ゆっくり待つ。
しばらくはテトリとタルボさんで二番目と三番目の当たり人の話をしていたけど、ある程度のことがわかってくると、やっと自己紹介をしてくれるようだ。
「待たせて悪かった。座ったままだがワシはタルボだ。 おまえさんは、迷い人でパールちゃんだったかな? まだ十歳にもなってないのか?……それで、ホントにワシを当たり人に選んでくれるのかい?」
「はい。タルボさんさえ、よければですけど?」
「いい、いいに決まっている……ありがとう、ありがとうよ……この日を、どんなに待っていたことか……やっと、ワシは当たり人になれる……」
なんだか、すごく待ち望んでいたのかな?
タルボさんの気持ちの高まりが落ち着くのを待って、テトリが四人目ともなると慣れてきたのか話を進める。
「タルボじいさん。いや、もう雇ってもらえるならタルボさんって呼ばないとね! へ、へッ」
「あぁ、好きに呼んだらいい。明日からでも来い。約束したんだ、雇ってやるよ」
「やったー! それじゃあ、タルボさんが四人目の当たり人で、五人目は息子さんのアリオさんでいいよね!」
「息子のアリオまで……ありがとうよ。あとで、しっかりお礼はさせてもらう……」
「もう、もらったよ! 雇ってもらえるんだからな! それよりも、パールとはやくなにか交換しなよ。早く五人目まで行かないと」
「おう、そうだった! では、まずはワシの店の中で一番高いあの袋だな。魔法袋で容量無限に時間停止だ!」
「えっ?! そんなの、あったのか?」
タルボさんの言葉に、テトリがすぐ反応していた。
魔法袋で、そんな高級品があるとは思わなかったみたいだ。
「は、は、はっ! あるんだよ! とっておきのがなっ! ダミーに見せかけた、本物なんだよ」
そう言って、店の奥から出してきて渡してくれる。
テトリと、袋の中をのぞくと。
ホントだ!
白色に輝いてサラマンダーが一匹、無限 ∞ のマークの上で寝ていた。
わたしもなんだかなれてきたのか、サッと登録して腕輪のマジックバックにしまう。
それをじっとみていたタルボさんにお礼を言って、腰のマジックバックから革の腰巻きと剣に採取用のナイフベルト付きをスッとタルボさんの前に出し渡してあげる。
タルボさんは受け取って、少し震えていた。
「テトリがタルボさんにはこれが良いと、はじめから取っていたんですよ!」
「そうか、そうか、ありがとうよ……んっ? この腰巻きか? これの裏の革は、なんだ?」
「あぁ、それはシャークの革です。わたしの国でも珍しくって、すごく軽くて丈夫なんですよ。ホントは裏地なんかにするモノじゃないんだけど、わたしが小さい女の子の冒険者だから、目立たないように工夫して作ってもらったんです」
「そ、そうか、シャークだったのか……すごいお宝がでてきたな……」
「この革の腰巻きと同じようなベストがあったんだけど、それをブロンさんがもらって、腰を抜かしていたんだ! オレがおどろいたよ」
「あはは、ブロンの気持ちがわかるな! パールちゃん、ありがとうよ! こんないいモノを四番目のワシに残してくれて……」
「テトリがタルボさんは店に飾るモノが良いって教えてくれたから、これかなってテトリと相談してはじめからだいたい分けて取っておいたんだよ。だからテトリのおかげかな?」
「そうか。テトリ、ありがとうな」
へ、へ、へ。
テトリ、うれしそう……ホントにタルボさんが好きなんだな。
そんな、大切な人だったとは……
んーっ。
じゃあ、あれだけではちょっと少ないかも?
他になにかあったかな……
頭の中に腕輪の中のモノが浮かんできた……
これは便利……こっちはもらったモノが多いみたい。
腰につけている、マジックバックに手をおく。
おぉ、こっちがわたしが持ってきたモノだな……
あと、なにがあるかな?
そうだ!
もう、お金はどうだろうか?
飾るのに、ちょうどいいかも?
「パールちゃん、それから普通の魔法袋も持っていっておくれ。 時間停止のない、容量がサラマンダーで、一匹、三匹、五匹が三種類三枚ずつ。時間が少し遅くなるのは二枚ずつ、あと容量が無限で時間が遅くなるのを一枚だ」
「そんなにっ!? いいんですか?」
「こんな良いモノをもらったんだ! まだまだ渡さんと、ご先祖様にしかられてしまう。なんせタルボ家4代! 千六百年の願望が、叶ったんだからな!」
「「 四代!? 千六百年!!」」
それは、すごい!!
でも、どういうことかな……千六百年?
あーっ、テトリのおんぶから降りて今すぐ金を拾いたいよ……
金、金、金……金だらけ……いっぱいあるのに……
そんなことをほんの少しだけ思っていたら、あっという間に次の目的地に着く。
タルボさんのお店は、ブロンさんのお店と大きさはそんなに変わらないけど、もう少し庶民よりのお店のようだ。
と、いうことは……
テトリはすごく良いお店を、ブロンさんからもらったんだな。
よかったね!
店に入るとテトリがわたしをおんぶから降ろしてくれる。
一階建ての天井の高いお店の中は、全部がブワッと一度に見渡せるつくりで、すぐに店の奥からタルボさんが出てきた。
「いらっしゃい、おっ、テトリじゃないか? どうした。また働きたくて来たのか?」
「タルボじいさん、こんにちは! いま他に誰か、店にいますか?」
「は、は、はっ! 見てのとおりだ。誰もいないだろ?」
「よかった! じゃあ、店閉めますね」
テトリは慣れたもんで、タルボさんの許しをもらう前に閉めてしまった。
「おい、おい、どうしたんだ? カギなんかかけて?」
「タルボじいさん。驚かないで、聞いてくださいね。オレ、迷い人を見つけたんだ!」
「へーぇっ、それでどうした? 迷い人を連れてこなかったのか?」
んっ、おかしい?
そうか、帽子っ!
認識されにくくなっているんだ……
テトリも気付いたみたい。
「あっ、そうか?! パール、いるんだろう? 帽子を取ってくれよ!」
急いで帽子を取って、タルボさんに挨拶する。
「タルボさん、はじめまして! テトリの紹介で来ました。迷い人のパールです! もうすぐ十歳になります。えぇっと、タルボさんは四人目の当たり人に、なってくれますか?」
「テ、テ、テトリこれは、どういうことだ! ホントなのか? ワシが四人目の当たり人!?」
「そうだよ! 約束しただろ? 迷い人を連れてきたら、店で雇ってくれるって。連れてきたぞ! 約束は、守ってくれるよなっ!」
「ホントなのか!? ああ、ああ、雇ってやる。いくらでも雇ってやるさ!」
「そうか、よかった……」
大きなソファに座って、ゆっくり待つ。
しばらくはテトリとタルボさんで二番目と三番目の当たり人の話をしていたけど、ある程度のことがわかってくると、やっと自己紹介をしてくれるようだ。
「待たせて悪かった。座ったままだがワシはタルボだ。 おまえさんは、迷い人でパールちゃんだったかな? まだ十歳にもなってないのか?……それで、ホントにワシを当たり人に選んでくれるのかい?」
「はい。タルボさんさえ、よければですけど?」
「いい、いいに決まっている……ありがとう、ありがとうよ……この日を、どんなに待っていたことか……やっと、ワシは当たり人になれる……」
なんだか、すごく待ち望んでいたのかな?
タルボさんの気持ちの高まりが落ち着くのを待って、テトリが四人目ともなると慣れてきたのか話を進める。
「タルボじいさん。いや、もう雇ってもらえるならタルボさんって呼ばないとね! へ、へッ」
「あぁ、好きに呼んだらいい。明日からでも来い。約束したんだ、雇ってやるよ」
「やったー! それじゃあ、タルボさんが四人目の当たり人で、五人目は息子さんのアリオさんでいいよね!」
「息子のアリオまで……ありがとうよ。あとで、しっかりお礼はさせてもらう……」
「もう、もらったよ! 雇ってもらえるんだからな! それよりも、パールとはやくなにか交換しなよ。早く五人目まで行かないと」
「おう、そうだった! では、まずはワシの店の中で一番高いあの袋だな。魔法袋で容量無限に時間停止だ!」
「えっ?! そんなの、あったのか?」
タルボさんの言葉に、テトリがすぐ反応していた。
魔法袋で、そんな高級品があるとは思わなかったみたいだ。
「は、は、はっ! あるんだよ! とっておきのがなっ! ダミーに見せかけた、本物なんだよ」
そう言って、店の奥から出してきて渡してくれる。
テトリと、袋の中をのぞくと。
ホントだ!
白色に輝いてサラマンダーが一匹、無限 ∞ のマークの上で寝ていた。
わたしもなんだかなれてきたのか、サッと登録して腕輪のマジックバックにしまう。
それをじっとみていたタルボさんにお礼を言って、腰のマジックバックから革の腰巻きと剣に採取用のナイフベルト付きをスッとタルボさんの前に出し渡してあげる。
タルボさんは受け取って、少し震えていた。
「テトリがタルボさんにはこれが良いと、はじめから取っていたんですよ!」
「そうか、そうか、ありがとうよ……んっ? この腰巻きか? これの裏の革は、なんだ?」
「あぁ、それはシャークの革です。わたしの国でも珍しくって、すごく軽くて丈夫なんですよ。ホントは裏地なんかにするモノじゃないんだけど、わたしが小さい女の子の冒険者だから、目立たないように工夫して作ってもらったんです」
「そ、そうか、シャークだったのか……すごいお宝がでてきたな……」
「この革の腰巻きと同じようなベストがあったんだけど、それをブロンさんがもらって、腰を抜かしていたんだ! オレがおどろいたよ」
「あはは、ブロンの気持ちがわかるな! パールちゃん、ありがとうよ! こんないいモノを四番目のワシに残してくれて……」
「テトリがタルボさんは店に飾るモノが良いって教えてくれたから、これかなってテトリと相談してはじめからだいたい分けて取っておいたんだよ。だからテトリのおかげかな?」
「そうか。テトリ、ありがとうな」
へ、へ、へ。
テトリ、うれしそう……ホントにタルボさんが好きなんだな。
そんな、大切な人だったとは……
んーっ。
じゃあ、あれだけではちょっと少ないかも?
他になにかあったかな……
頭の中に腕輪の中のモノが浮かんできた……
これは便利……こっちはもらったモノが多いみたい。
腰につけている、マジックバックに手をおく。
おぉ、こっちがわたしが持ってきたモノだな……
あと、なにがあるかな?
そうだ!
もう、お金はどうだろうか?
飾るのに、ちょうどいいかも?
「パールちゃん、それから普通の魔法袋も持っていっておくれ。 時間停止のない、容量がサラマンダーで、一匹、三匹、五匹が三種類三枚ずつ。時間が少し遅くなるのは二枚ずつ、あと容量が無限で時間が遅くなるのを一枚だ」
「そんなにっ!? いいんですか?」
「こんな良いモノをもらったんだ! まだまだ渡さんと、ご先祖様にしかられてしまう。なんせタルボ家4代! 千六百年の願望が、叶ったんだからな!」
「「 四代!? 千六百年!!」」
それは、すごい!!
でも、どういうことかな……千六百年?
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