3 / 30
乗艦
しおりを挟む
ダリルはケラウノスに言われて、エンデュリングがあるドックと港湾施設共用部をつなぐゲートにやってきた。
ゲートには見ただけで軍人と分かる、迷彩服を着たガタイのいい屈強な男女が20人ほど集まっていた。
「おー! ダリル、久しぶりー!」
その一団の一人がダリルの姿を見つけて、手を振る。
男性の中に交じっても埋もれない、長身な女性だ。短髪で、はつらつとして爽やかな印象を受ける。
「クリッシー? こんなところでどうしたんだ?」
クリッシーはダリルの同期で同い年の30歳。お飾りの軍人が多い中、実戦部隊である海兵隊に所属していた。海兵隊は上陸作戦、敵地に攻め込むのを得意としている部隊だ。その中でも、クリッシーは潜入や破壊工作に特化したエリート特殊部隊にいる。つまり、正真正銘の戦闘のプロである。
「任務だよ、任務。しばらく世話になるよ」
「へ? エンデュリングに乗るのか? 海兵隊がなんで?」
エンデュリングは広報用の象徴船。とにかく目立つために存在するもので、特殊部隊が乗るような船ではない。
「さあ? 詳しいことは聞いてないけど、ここでエンデュリングに乗り込めって命令なんだよ。ただの相乗りで、どっかの港で、別の船に乗り込むのかもな」
まさか特殊部隊が目立つ艦で移動するわけない、という真理を利用した作戦なのだろうか。軍の偉い人が考えることはよく分からない。
「ケラウノス、何か連絡を受けているか?」
ダリルは左腕につけた時計型インターカムで、ケラウノスを呼び出す。
基本的にAIは、全乗組員のマイクで拾った音声をすべて聞いている。自動で情報を選別し、必要があれば反応してくれる。
「いえ、それが何もないのです」
それがケラウノスの言っていたトラブルなのだろう。あらかじめ人事部より連絡があれば、艦長に確認取ることなくネリーを艦に入れたように、この件もケラウノスが判断して対応してくれたはずだ。
「クリッシー、乗艦について何も連絡が来てないようなんだが……」
「ええっ? そんなバカな。これを見てくれよ」
クリッシーは荷物から紙切れをダリルに手渡す。
それは軍の命令書だった。
「今時、手書き……?」
「うちらでは珍しくないさ。急によく分からない命令を渡されるんだ。とりあえず言われたところに移動して、現場で細かい説明を受ける」
「へえ、そういうものなのか」
命令書には確かに、ウォーターフロントでエンデュリングに乗艦するようにと書かれていた。偉い人のサインもしっかり入っているので、間違いなく本物だ。
「分かった。乗艦を許可するよ」
海兵隊員たちはざっと音と立てて足をそろえ、手を頭の横に当て敬礼する。
突然のことで、ダリルはビックリしてしまう。
「クリッシー・スフィフト少尉、以下海兵隊24名! しばらくの間、お世話になります!」
クリッシーはきびきびとした言葉、真剣な顔で告げる。
軍隊の儀礼とは無縁な緩い生活をしていたので、ダリルは戸惑ってしまう。やや遅れて、敬礼を返す。
「それじゃあ、よろしくな。ダリル」
敬礼を崩して、クリッシーがニカッと笑う。
それはダリルのよく知る同期の顔だった。
「ダリル~、次はこっち来てくれない?」
「こっちってどっちだよ」
アバウト過ぎるAIアイギスに呼ばれて、今度は物資搬入口に来ていた。
仕方ないので船下部に接続されている物資搬入口へ向かう。
そこには船に運ぶべきコンテナが、大量に置き去りにされていた。
「これはどういうことだ……?」
「だからトラブルなんだって!」
仕事をしてくれないAIに対して、ダリルはあきれ顔だ。
人の手を減らすためにAIがいるはずなのだが、最終的な判断は人間がしなければいけないことも多い。
アイギスの場合、めんどくさがって自分で判断しないこともある。自分で判断する能力はあるのだが、AIが勝手に判断してあとでトラブルになるケースもあるため、アイギスは先に人間に確認を取ってから、行動するようにしている。ダリルも変なことをされるよりか、そっちのほうがいいと、アイギスに伝えてある。
「リストにない荷物がたくさん入ってきちゃってるの」
「リストにないもの? 多いってもんじゃないぞ、これ……。合わせると船よりデカイんじゃないか……」
大型貨物を搬入するための通路がコンテナで埋まっている。長い行列はどこまでつながっているのだろう。エンデュリングに収まりそうもない。
「誤発注じゃないよな?」
「それはないよー。あたしが発注したんだもん」
物資の管理はすべてAIが行っている。
間抜けそうなAIだがこう見えて高性能、そしてしっかり者のケラウノスと相互チェックをしているから、こういうミスはめったに起きないのだ。
「困ったな。返品してもらえそうか?」
「無理だねー」
「無理? なんでだ?」
「調べてみたけど、支払い済んじゃってるんだよー、これ」
「え? 誰が?」
「分かんないー。名義はいつもと同じ、軍の経理部扱いなんだよ」
通常は納品後に支払うことになっている。リストに載っていないものが支払い済みとは不思議な話だ。
「経理が気を利かせてくれた……わけないよな」
「ファンからの贈りものじゃない?」
アイギスがにやっと、悪いことを考えていそうな笑顔をする。
「もらえるものはもらっちゃえ、ってことか」
当然、ファンがこんな大量な物資を送ってくれるわけがない。外面のいいピエロ隊としてそれなりに民衆の人気はあるが、そもそも軍隊なので嫌われ者の一人である。
「そういうこと!」
「まあ、支払い済みなら断る理由ないよな。バトルユニットになら詰めるよな?」
「もっちろーん! 名前ばかりのバトルユニットは、武器ほとんど積んでないもんね!」
戦艦のAIとして、船を活用できることは嬉しいようだ。すっからかんの艦内は寂しいのかもしれない。
「ああ、適当に積んどいてくれ」
全長1キロもあるバトルユニットは、その名の通り、武器満載の戦闘用パーツであり、巨大戦艦である。だが、戦闘目的に使われることはないので、ほとんどの武装は眠ったままになっている。見た目だけがデカくてすごい、ハリボテなのである。
バトルユニットはドッグの外、宇宙空間に置いたままになっている。ここへ物資を運ぶのは骨が折れるが、機械に任せておけば何も問題はない。労力はすべてドローンがまかなってくれるし、運ぶ手順や効率はAIが考えてくれる。人間がやったら何日あっても終わらないだろう。
ダリルはようやく艦長室に戻れた。
髭を剃りたかったのに、トラブル続きで無精髭がそのままになっていたのだ。こんな顔で、市長やクリッシーと会っていたのかと思うと少し恥ずかしくなる。
生活感だらけだった部屋は片付いていた。脱ぎ捨てた服は畳まれ、食堂から持ってきたままになっていた食器やトレーはなくなっている。
おそらく副官のネリーがやってくれたのだろう。副官室においたままになっている私物も、艦長室に移されていた。
「あとで礼を言っとくか」
ネリーとはいわばケンカ状態。それでもネリーは艦長室まで掃除をしてくれたのだ。
ダリルは髭を剃って身なりを整えると、副官室につながるドアをノックする。
今度はしっかりした格好をしているし、不意打ちもしない。嫌われる心配はないだろう。しかし、年齢がダブルスコアというのは、急に年を取った気がする。
反応はなかった。
そのままドアを開けてもよかったのだが、副官室はもう彼女のものだ。他人の部屋を勝手にのぞくわけにはいかない。
「ケラウノス、ネリーは?」
AIは艦内の情報をすべて管理している。
艦長ならば、職務に関わる情報、そしてある程度のプライバシーも聞き出すことができる。
「甲板におられます」
「分かった、ありがとう」
ダリルが礼を言うと、ケラウノスは畏まって頭を下げる。
「主砲を見にいってんのかな」
ネリーは戦艦好き。エンデュリングのコアユニット最大の特徴である主砲は、戦艦好きにはたまらないものだ。
ゲートには見ただけで軍人と分かる、迷彩服を着たガタイのいい屈強な男女が20人ほど集まっていた。
「おー! ダリル、久しぶりー!」
その一団の一人がダリルの姿を見つけて、手を振る。
男性の中に交じっても埋もれない、長身な女性だ。短髪で、はつらつとして爽やかな印象を受ける。
「クリッシー? こんなところでどうしたんだ?」
クリッシーはダリルの同期で同い年の30歳。お飾りの軍人が多い中、実戦部隊である海兵隊に所属していた。海兵隊は上陸作戦、敵地に攻め込むのを得意としている部隊だ。その中でも、クリッシーは潜入や破壊工作に特化したエリート特殊部隊にいる。つまり、正真正銘の戦闘のプロである。
「任務だよ、任務。しばらく世話になるよ」
「へ? エンデュリングに乗るのか? 海兵隊がなんで?」
エンデュリングは広報用の象徴船。とにかく目立つために存在するもので、特殊部隊が乗るような船ではない。
「さあ? 詳しいことは聞いてないけど、ここでエンデュリングに乗り込めって命令なんだよ。ただの相乗りで、どっかの港で、別の船に乗り込むのかもな」
まさか特殊部隊が目立つ艦で移動するわけない、という真理を利用した作戦なのだろうか。軍の偉い人が考えることはよく分からない。
「ケラウノス、何か連絡を受けているか?」
ダリルは左腕につけた時計型インターカムで、ケラウノスを呼び出す。
基本的にAIは、全乗組員のマイクで拾った音声をすべて聞いている。自動で情報を選別し、必要があれば反応してくれる。
「いえ、それが何もないのです」
それがケラウノスの言っていたトラブルなのだろう。あらかじめ人事部より連絡があれば、艦長に確認取ることなくネリーを艦に入れたように、この件もケラウノスが判断して対応してくれたはずだ。
「クリッシー、乗艦について何も連絡が来てないようなんだが……」
「ええっ? そんなバカな。これを見てくれよ」
クリッシーは荷物から紙切れをダリルに手渡す。
それは軍の命令書だった。
「今時、手書き……?」
「うちらでは珍しくないさ。急によく分からない命令を渡されるんだ。とりあえず言われたところに移動して、現場で細かい説明を受ける」
「へえ、そういうものなのか」
命令書には確かに、ウォーターフロントでエンデュリングに乗艦するようにと書かれていた。偉い人のサインもしっかり入っているので、間違いなく本物だ。
「分かった。乗艦を許可するよ」
海兵隊員たちはざっと音と立てて足をそろえ、手を頭の横に当て敬礼する。
突然のことで、ダリルはビックリしてしまう。
「クリッシー・スフィフト少尉、以下海兵隊24名! しばらくの間、お世話になります!」
クリッシーはきびきびとした言葉、真剣な顔で告げる。
軍隊の儀礼とは無縁な緩い生活をしていたので、ダリルは戸惑ってしまう。やや遅れて、敬礼を返す。
「それじゃあ、よろしくな。ダリル」
敬礼を崩して、クリッシーがニカッと笑う。
それはダリルのよく知る同期の顔だった。
「ダリル~、次はこっち来てくれない?」
「こっちってどっちだよ」
アバウト過ぎるAIアイギスに呼ばれて、今度は物資搬入口に来ていた。
仕方ないので船下部に接続されている物資搬入口へ向かう。
そこには船に運ぶべきコンテナが、大量に置き去りにされていた。
「これはどういうことだ……?」
「だからトラブルなんだって!」
仕事をしてくれないAIに対して、ダリルはあきれ顔だ。
人の手を減らすためにAIがいるはずなのだが、最終的な判断は人間がしなければいけないことも多い。
アイギスの場合、めんどくさがって自分で判断しないこともある。自分で判断する能力はあるのだが、AIが勝手に判断してあとでトラブルになるケースもあるため、アイギスは先に人間に確認を取ってから、行動するようにしている。ダリルも変なことをされるよりか、そっちのほうがいいと、アイギスに伝えてある。
「リストにない荷物がたくさん入ってきちゃってるの」
「リストにないもの? 多いってもんじゃないぞ、これ……。合わせると船よりデカイんじゃないか……」
大型貨物を搬入するための通路がコンテナで埋まっている。長い行列はどこまでつながっているのだろう。エンデュリングに収まりそうもない。
「誤発注じゃないよな?」
「それはないよー。あたしが発注したんだもん」
物資の管理はすべてAIが行っている。
間抜けそうなAIだがこう見えて高性能、そしてしっかり者のケラウノスと相互チェックをしているから、こういうミスはめったに起きないのだ。
「困ったな。返品してもらえそうか?」
「無理だねー」
「無理? なんでだ?」
「調べてみたけど、支払い済んじゃってるんだよー、これ」
「え? 誰が?」
「分かんないー。名義はいつもと同じ、軍の経理部扱いなんだよ」
通常は納品後に支払うことになっている。リストに載っていないものが支払い済みとは不思議な話だ。
「経理が気を利かせてくれた……わけないよな」
「ファンからの贈りものじゃない?」
アイギスがにやっと、悪いことを考えていそうな笑顔をする。
「もらえるものはもらっちゃえ、ってことか」
当然、ファンがこんな大量な物資を送ってくれるわけがない。外面のいいピエロ隊としてそれなりに民衆の人気はあるが、そもそも軍隊なので嫌われ者の一人である。
「そういうこと!」
「まあ、支払い済みなら断る理由ないよな。バトルユニットになら詰めるよな?」
「もっちろーん! 名前ばかりのバトルユニットは、武器ほとんど積んでないもんね!」
戦艦のAIとして、船を活用できることは嬉しいようだ。すっからかんの艦内は寂しいのかもしれない。
「ああ、適当に積んどいてくれ」
全長1キロもあるバトルユニットは、その名の通り、武器満載の戦闘用パーツであり、巨大戦艦である。だが、戦闘目的に使われることはないので、ほとんどの武装は眠ったままになっている。見た目だけがデカくてすごい、ハリボテなのである。
バトルユニットはドッグの外、宇宙空間に置いたままになっている。ここへ物資を運ぶのは骨が折れるが、機械に任せておけば何も問題はない。労力はすべてドローンがまかなってくれるし、運ぶ手順や効率はAIが考えてくれる。人間がやったら何日あっても終わらないだろう。
ダリルはようやく艦長室に戻れた。
髭を剃りたかったのに、トラブル続きで無精髭がそのままになっていたのだ。こんな顔で、市長やクリッシーと会っていたのかと思うと少し恥ずかしくなる。
生活感だらけだった部屋は片付いていた。脱ぎ捨てた服は畳まれ、食堂から持ってきたままになっていた食器やトレーはなくなっている。
おそらく副官のネリーがやってくれたのだろう。副官室においたままになっている私物も、艦長室に移されていた。
「あとで礼を言っとくか」
ネリーとはいわばケンカ状態。それでもネリーは艦長室まで掃除をしてくれたのだ。
ダリルは髭を剃って身なりを整えると、副官室につながるドアをノックする。
今度はしっかりした格好をしているし、不意打ちもしない。嫌われる心配はないだろう。しかし、年齢がダブルスコアというのは、急に年を取った気がする。
反応はなかった。
そのままドアを開けてもよかったのだが、副官室はもう彼女のものだ。他人の部屋を勝手にのぞくわけにはいかない。
「ケラウノス、ネリーは?」
AIは艦内の情報をすべて管理している。
艦長ならば、職務に関わる情報、そしてある程度のプライバシーも聞き出すことができる。
「甲板におられます」
「分かった、ありがとう」
ダリルが礼を言うと、ケラウノスは畏まって頭を下げる。
「主砲を見にいってんのかな」
ネリーは戦艦好き。エンデュリングのコアユニット最大の特徴である主砲は、戦艦好きにはたまらないものだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
大絶滅 2億年後 -原付でエルフの村にやって来た勇者たち-
半道海豚
SF
200万年後の姉妹編です。2億年後への移住は、誰もが思いもよらない結果になってしまいました。推定2億人の移住者は、1年2カ月の間に2億年後へと旅立ちました。移住者2億人は11万6666年という長い期間にばらまかれてしまいます。結果、移住者個々が独自に生き残りを目指さなくてはならなくなります。本稿は、移住最終期に2億年後へと旅だった5人の少年少女の奮闘を描きます。彼らはなんと、2億年後の移動手段に原付を選びます。
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
花嫁
一ノ瀬亮太郎
歴史・時代
征之進は小さい頃から市松人形が欲しかった。しかし大身旗本の嫡男が女の子のように人形遊びをするなど許されるはずもない。他人からも自分からもそんな気持を隠すように征之進は武芸に励み、今では道場の師範代を務めるまでになっていた。そんな征之進に結婚話が持ち込まれる。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
サイレント・サブマリン ―虚構の海―
来栖とむ
SF
彼女が追った真実は、国家が仕組んだ最大の嘘だった。
科学技術雑誌の記者・前田香里奈は、謎の科学者失踪事件を追っていた。
電磁推進システムの研究者・水嶋総。彼の技術は、完全無音で航行できる革命的な潜水艦を可能にする。
小与島の秘密施設、広島の地下工事、呉の巨大な格納庫—— 断片的な情報を繋ぎ合わせ、前田は確信する。
「日本政府は、秘密裏に新型潜水艦を開発している」
しかし、その真実を暴こうとする前田に、次々と圧力がかかる。
謎の男・安藤。突然現れた協力者・森川。 彼らは敵か、味方か——
そして8月の夜、前田は目撃する。 海に下ろされる巨大な「何か」を。
記者が追った真実は、国家が仕組んだ壮大な虚構だった。 疑念こそが武器となり、嘘が現実を変える——
これは、情報戦の時代に問う、現代SF政治サスペンス。
【全17話完結】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる