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27話・クリスマスイブ
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クリスマスイブ――。
とうとう年末三連戦とも言える初戦を迎える事になった。誠駅周辺も先月終わりぐらいからクリスマスのイルミネーションで彩られており、クリスマスソングばかりが流れている。同じ光景に飽きつつあったが、何だかんだでクリスマスというのは人を興奮させる作用があるようだ。ケーキとか特別好きでは無いが興味を持ち、サンタクロースの衣装を着た店員を見ると心が晴れやかになった。
「さて、行くとするか」
自宅から出た俺は誠駅近くにあるマコトグランドホテルに向かっていた。天気は良いが、夜からは雨の可能性もあるらしい。折り畳み傘をバックに入れてあるから外を歩いても問題は無い。今日の相手はホテルで食事をしてから外に出るタイプの人間だと思う。
マコトグランドホテルに到着した俺はエントランスの先にあるロビーの待ち合わせ場所に向かう。スーツを着たサラリーマンなどがいる中、一人の金髪に大きめのイヤリングをしている女が目に入った。ソファーに白のコートが置いてあり、赤いニットに黒のスカートを履いているブーツの女に声をかけた。
「おう唯。早いな」
「あ、来たのね総司。それじゃあ行こうか」
スマホをしまう唯は白のコートを持ち立ち上がる。そして俺の腕を組んで歩き出す。今日はデートの日だからこのぐらいはオッケーだ。そうして、マコトミライエリアに向かった。
そこではゲーセンでゾンビを撃つゲームをしたり、リズムゲームなどをした。観覧車にも乗って記念撮影などもしている。中学時代の唯との思い出は完全に今の唯とのデートで書き換えられていた。二時間ほど誠駅周辺のデートスポットを回ったぐらいで、またマコトグランドホテルに戻る事になった。
「外も良いけど、私は室内派だから」
と、言われて俺は唯が予約していた部屋に案内された。そこは広めのスイートルームで誠駅やマコトミライエリアを見渡せる美しい夜景が観れる場所でもあった。
「おぉ……夜になったらここから見る夜景は良さそうだな。普段、マコトグランドホテルなんて見上げる事ぐらいしかないから室内から街を見下ろすのはかなり新鮮な光景だ」
「でしょ? これが私といれば見れる光景よ。でも、これからもっと素晴らしい景色を見るの。私と総司はね」
陽が沈む頃の夜景を楽しみに思いつつ、座り心地が良いソファーに座る俺達はミネラルウォーターを飲んだ。ただのミネラルウォーターでも少し違く感じるのはホテルという場所だからか? それともクリスマスという雰囲気がそうさせてるのか……と思っていると、隣の金髪の女は俺の膝に頭を乗せて寝ながら言う。
「私を一番手にしてくれてありがとね。やっぱり私と総司は繋がってるんだよ」
「縁はあると思う。でも唯を一番手にしたのは偶然だ。東堂はクリスマスの二日間は空いて無いと言ったから必然的に唯と風祭が今日と明日に決まっただけ。それにデートの順番は意味はないさ」
「それでも一番は嬉しいの。私は一番じゃなきゃ気が済まないからね」
「だから唯を一番手にした。お前、わかってて言ってるな?」
フフフ……と小悪魔な笑みを浮かべて唯は微笑む。過去の唯とのひと時を思い出していると、唯は東堂と風祭の話をし出した。
「東堂さんも男女もライバルになると、実際かなりの強敵と認めざるを得ないのがムカつくわ」
わざわざ言わなくていいような告白をしている唯は続けていた。東堂は独自の世界があるから対応する対策などが打てない事。風祭には一途過ぎて自分を変えてしまうぐらい愛情が歪んでいるけど、そこに強さを感じているようだ。このクリスマスイブにこんな話をされると思わない俺は、唯も変わったな……と感じていた。
「……私は小説は読まないからわからないけど、東堂さんの小説は気になるよね。総司をネタにした小説を、総司が読んだ時にどう思うかよね。東堂さんは見た目は清楚だけど、結構エグい所を突くから侮れない」
「それは今日、出版社の人間と会ってるようだからその時までのお楽しみだな。でも唯にも自分の世界はあるだろ? 正確には自分の世界を……会社を作るという事か」
「まーね。だから二人には負けられないわ。大学には行くとしても、大学生活中から会社を経営出来ればいいと思う。経営が順調なら退学してもいいし」
「安易に退学するなら行く意味あるのか? 滑り止めみたいな役割だな」
「学生という身分を使えるだけ使い倒そうってだけよ。目的を持った学生の方が企業しやすいだろうし、私は早くワクワクする生活が送りたいの」
「それに俺を巻き込むのか。やっぱりお前は西村唯だ。恋もするわな」
「恋、したの?」
妖艶な顔つきになる唯は俺の左胸に触れた。まるで俺の心臓の鼓動と恋の重さを天秤にかけているようだった。この流れはヤバイ……と思いつつも流されてしまう俺は目をそらした。
「少しはな。でなきゃ、ここにはいないだろ?」
「今日は素直ね総司」
「いつも素直だ」
俺の膝から起き上がる唯は吐息がかかる距離で俺を見つめていた。その手は右頬に当てられ、唯の呼吸と体温を感じつつ俺の体温も上がる。
『……』
その場の勢いというものに流されている。今は中学時代のように邪魔する存在はいない。このままの流れなら俺は唯と本当に一つに……。
その唯は俺を抱き寄せ、俺は逃れられない鳥籠の中に囚われた。過去の呪縛を振り払う時は今――という感覚に陥っていると、いつの間にか俺も唯を抱き締めていた。
『……』
こうなった先にあるのは一つだけだ。そのまま唯と唇を重ねようとする。微かにその柔らかな唇に触れると、目の前の唯の顔が変化した。
(――東堂? 風祭!?)
唯であるはずの顔が東堂と風祭の顔にも見えた――同時に部屋のインターホンが鳴った。あーあと言う顔をして、ふっと俺の耳に息を吹きかけると、唯は入口に向かう。ルームサービスが来てチキンやサラダ。ドリンク各種やメインのホールケーキまで運ばれて来たんだ。
そうして、二人でホールケーキに入刀する事をしたり、何故かサンタの格好をさせられたりしてふざけながらも盛り上がっていた。明日にツケが回りそうな程、チキンやケーキを食い過ぎたとも思う。
「ちょい暑いな。額にも汗が出てるぜ」
「私も暑いよー。総司が掃除して?」
「アホたれ」
わざと唇に付けたクリームを指で掃除してやった。少し身体も暑くなってきていて、外の空気を吸いたくなった俺はベランダに立った。すでに陽が沈んでいて誠市を見渡せるこのホテルからの眺めは最高だ。俺は唯と夜景を見ていた。
「悪くないな……この景色は」
「隣に私がいるからね」
「ま、そうだな」
「何よ……素直過ぎてつまんないわ」
「唯の描く景色がこれなら、これ以上なら俺も唯と歩む事もいいのかもなってな」
そのまま唯の肩に触れて抱き寄せた。そのまま俺達は抱き締め合い、互いの熱い体温を感じようと強く抱き合う。そして、二人は同じ台詞を白い息と共に吐いた。
『寒い!』
そそくさとベランダから室内に入った俺は身体を休ませる為にベッドにダイブした。
「ちょっと食い過ぎたな……少し横になる」
「私もー! 総司にダーイブ!」
「させるか――あ!」
唯のダーイブアタックを回避すると、俺の手が唯の胸に触れていた。その唯は女王様のように言う。
「……なーにオッパイ触ってんのよ。触りたいなら生で触るのが男ってもんよ」
「後でな。今は休憩、休憩」
「確かに……私もはしゃいで食べすぎたかも。総司の胸で休む」
食い過ぎでダウンする二人はベッドで横になった。ふぅ……と真っ白な天井を見上げていると下半身に異様な重みを感じた。その犯人は一人しかいない。
「おい、唯。馬乗りはダメだ。今日はというか、まだする事は出来ない。俺と唯は付き合ってないんだからな」
「硬いなぁ総司は……ここも硬くなってるし」
「おい! 腰を動かすな! お前は男がこんな時どうなるかわかってるだろ?」
「私は処女だから男の人がよくわかんなーい」
「お、お前な!」
唯の下半身と俺の下半身が、衣服越しにスレて感じてしまう。しかも唯はスカートだから、赤いパンツまで少し見えていてどうにもならない……。
「本当にするのか唯? あの日を続きを今、するのか?」
「そうだよ。あの日の続きは今日の為にあったの……総司だって私を抱きたいでしょう……」
「……」
「じゃあ、しちゃおうか?」
赤いニットを脱いだ唯は真っ赤な薔薇が描かれたブラジャー姿になった。一年ほど前に見た唯の身体より成長している。いや、唯の身体はナイトプールでも見たし、温泉の時は裸も見ている。その光景を思い出していると、いつの間にかその赤い布に隠された胸に触れていた。
「あっ……」
と唯も感じている。少しずつ腰を振る動きが増え、俺も胸を両方の手で揉む力を上げた。互いの呼吸と体温は高まっていき、俺はとうとう赤い布の中に手を入れる――。
「ウッソー」
と言うなり、唯は俺の手を胸から離した。呆気に取られた俺は真っ赤な下着姿の唯の言葉に聞き入っていた。
「明日は総司も風祭とのデートだし、年末は東堂さんとのデート。抜け駆けはしないわよ。生で揉まれる前にやめとかないと、私も抑えが効かなくなる。温泉で総司の見たとき、これ入るの? と少し不安だったし」
「やっぱり見えてたか……お前の裸も見たけどな。でもお前でも不安にもなるんだな。さっきも少し震えがあって俺もあのままなら抱いていた。止めてくれてありがとうな唯」
ニヤッとした顔の唯は俺の裸を思い出しているのか、少し照れながら言った。
「でも、抜け駆けしないといけないようなら……抜け駆けするけど?」
立派な下半身の膨らみを見て言われた。性欲のコントロールは出来ると覚悟した俺は大丈夫だ! と唯を諭した。唯に対しての恋心はあるという事を理解した俺は、服を着ている唯を見ていた。そして、いつの間にか唯を抱き締めていた。
(俺はこの女に恋心がある。恋と性欲と愛の中の「恋」が西村唯。俺はこの女の会社に入り、自分らしく生きるのが正しい道なのか。恋と性欲と愛……その恋心を信じるべきなの――!?)
「……抜け駆けしちゃった」
いかなりキスをされ、その小悪魔な笑みに俺はやられた……と思ってしまう。そうして、唯と夜まで色々話して俺達は解散となった。一応無事に、唯とのクリスマスイブは終わりを告げた。
とうとう年末三連戦とも言える初戦を迎える事になった。誠駅周辺も先月終わりぐらいからクリスマスのイルミネーションで彩られており、クリスマスソングばかりが流れている。同じ光景に飽きつつあったが、何だかんだでクリスマスというのは人を興奮させる作用があるようだ。ケーキとか特別好きでは無いが興味を持ち、サンタクロースの衣装を着た店員を見ると心が晴れやかになった。
「さて、行くとするか」
自宅から出た俺は誠駅近くにあるマコトグランドホテルに向かっていた。天気は良いが、夜からは雨の可能性もあるらしい。折り畳み傘をバックに入れてあるから外を歩いても問題は無い。今日の相手はホテルで食事をしてから外に出るタイプの人間だと思う。
マコトグランドホテルに到着した俺はエントランスの先にあるロビーの待ち合わせ場所に向かう。スーツを着たサラリーマンなどがいる中、一人の金髪に大きめのイヤリングをしている女が目に入った。ソファーに白のコートが置いてあり、赤いニットに黒のスカートを履いているブーツの女に声をかけた。
「おう唯。早いな」
「あ、来たのね総司。それじゃあ行こうか」
スマホをしまう唯は白のコートを持ち立ち上がる。そして俺の腕を組んで歩き出す。今日はデートの日だからこのぐらいはオッケーだ。そうして、マコトミライエリアに向かった。
そこではゲーセンでゾンビを撃つゲームをしたり、リズムゲームなどをした。観覧車にも乗って記念撮影などもしている。中学時代の唯との思い出は完全に今の唯とのデートで書き換えられていた。二時間ほど誠駅周辺のデートスポットを回ったぐらいで、またマコトグランドホテルに戻る事になった。
「外も良いけど、私は室内派だから」
と、言われて俺は唯が予約していた部屋に案内された。そこは広めのスイートルームで誠駅やマコトミライエリアを見渡せる美しい夜景が観れる場所でもあった。
「おぉ……夜になったらここから見る夜景は良さそうだな。普段、マコトグランドホテルなんて見上げる事ぐらいしかないから室内から街を見下ろすのはかなり新鮮な光景だ」
「でしょ? これが私といれば見れる光景よ。でも、これからもっと素晴らしい景色を見るの。私と総司はね」
陽が沈む頃の夜景を楽しみに思いつつ、座り心地が良いソファーに座る俺達はミネラルウォーターを飲んだ。ただのミネラルウォーターでも少し違く感じるのはホテルという場所だからか? それともクリスマスという雰囲気がそうさせてるのか……と思っていると、隣の金髪の女は俺の膝に頭を乗せて寝ながら言う。
「私を一番手にしてくれてありがとね。やっぱり私と総司は繋がってるんだよ」
「縁はあると思う。でも唯を一番手にしたのは偶然だ。東堂はクリスマスの二日間は空いて無いと言ったから必然的に唯と風祭が今日と明日に決まっただけ。それにデートの順番は意味はないさ」
「それでも一番は嬉しいの。私は一番じゃなきゃ気が済まないからね」
「だから唯を一番手にした。お前、わかってて言ってるな?」
フフフ……と小悪魔な笑みを浮かべて唯は微笑む。過去の唯とのひと時を思い出していると、唯は東堂と風祭の話をし出した。
「東堂さんも男女もライバルになると、実際かなりの強敵と認めざるを得ないのがムカつくわ」
わざわざ言わなくていいような告白をしている唯は続けていた。東堂は独自の世界があるから対応する対策などが打てない事。風祭には一途過ぎて自分を変えてしまうぐらい愛情が歪んでいるけど、そこに強さを感じているようだ。このクリスマスイブにこんな話をされると思わない俺は、唯も変わったな……と感じていた。
「……私は小説は読まないからわからないけど、東堂さんの小説は気になるよね。総司をネタにした小説を、総司が読んだ時にどう思うかよね。東堂さんは見た目は清楚だけど、結構エグい所を突くから侮れない」
「それは今日、出版社の人間と会ってるようだからその時までのお楽しみだな。でも唯にも自分の世界はあるだろ? 正確には自分の世界を……会社を作るという事か」
「まーね。だから二人には負けられないわ。大学には行くとしても、大学生活中から会社を経営出来ればいいと思う。経営が順調なら退学してもいいし」
「安易に退学するなら行く意味あるのか? 滑り止めみたいな役割だな」
「学生という身分を使えるだけ使い倒そうってだけよ。目的を持った学生の方が企業しやすいだろうし、私は早くワクワクする生活が送りたいの」
「それに俺を巻き込むのか。やっぱりお前は西村唯だ。恋もするわな」
「恋、したの?」
妖艶な顔つきになる唯は俺の左胸に触れた。まるで俺の心臓の鼓動と恋の重さを天秤にかけているようだった。この流れはヤバイ……と思いつつも流されてしまう俺は目をそらした。
「少しはな。でなきゃ、ここにはいないだろ?」
「今日は素直ね総司」
「いつも素直だ」
俺の膝から起き上がる唯は吐息がかかる距離で俺を見つめていた。その手は右頬に当てられ、唯の呼吸と体温を感じつつ俺の体温も上がる。
『……』
その場の勢いというものに流されている。今は中学時代のように邪魔する存在はいない。このままの流れなら俺は唯と本当に一つに……。
その唯は俺を抱き寄せ、俺は逃れられない鳥籠の中に囚われた。過去の呪縛を振り払う時は今――という感覚に陥っていると、いつの間にか俺も唯を抱き締めていた。
『……』
こうなった先にあるのは一つだけだ。そのまま唯と唇を重ねようとする。微かにその柔らかな唇に触れると、目の前の唯の顔が変化した。
(――東堂? 風祭!?)
唯であるはずの顔が東堂と風祭の顔にも見えた――同時に部屋のインターホンが鳴った。あーあと言う顔をして、ふっと俺の耳に息を吹きかけると、唯は入口に向かう。ルームサービスが来てチキンやサラダ。ドリンク各種やメインのホールケーキまで運ばれて来たんだ。
そうして、二人でホールケーキに入刀する事をしたり、何故かサンタの格好をさせられたりしてふざけながらも盛り上がっていた。明日にツケが回りそうな程、チキンやケーキを食い過ぎたとも思う。
「ちょい暑いな。額にも汗が出てるぜ」
「私も暑いよー。総司が掃除して?」
「アホたれ」
わざと唇に付けたクリームを指で掃除してやった。少し身体も暑くなってきていて、外の空気を吸いたくなった俺はベランダに立った。すでに陽が沈んでいて誠市を見渡せるこのホテルからの眺めは最高だ。俺は唯と夜景を見ていた。
「悪くないな……この景色は」
「隣に私がいるからね」
「ま、そうだな」
「何よ……素直過ぎてつまんないわ」
「唯の描く景色がこれなら、これ以上なら俺も唯と歩む事もいいのかもなってな」
そのまま唯の肩に触れて抱き寄せた。そのまま俺達は抱き締め合い、互いの熱い体温を感じようと強く抱き合う。そして、二人は同じ台詞を白い息と共に吐いた。
『寒い!』
そそくさとベランダから室内に入った俺は身体を休ませる為にベッドにダイブした。
「ちょっと食い過ぎたな……少し横になる」
「私もー! 総司にダーイブ!」
「させるか――あ!」
唯のダーイブアタックを回避すると、俺の手が唯の胸に触れていた。その唯は女王様のように言う。
「……なーにオッパイ触ってんのよ。触りたいなら生で触るのが男ってもんよ」
「後でな。今は休憩、休憩」
「確かに……私もはしゃいで食べすぎたかも。総司の胸で休む」
食い過ぎでダウンする二人はベッドで横になった。ふぅ……と真っ白な天井を見上げていると下半身に異様な重みを感じた。その犯人は一人しかいない。
「おい、唯。馬乗りはダメだ。今日はというか、まだする事は出来ない。俺と唯は付き合ってないんだからな」
「硬いなぁ総司は……ここも硬くなってるし」
「おい! 腰を動かすな! お前は男がこんな時どうなるかわかってるだろ?」
「私は処女だから男の人がよくわかんなーい」
「お、お前な!」
唯の下半身と俺の下半身が、衣服越しにスレて感じてしまう。しかも唯はスカートだから、赤いパンツまで少し見えていてどうにもならない……。
「本当にするのか唯? あの日を続きを今、するのか?」
「そうだよ。あの日の続きは今日の為にあったの……総司だって私を抱きたいでしょう……」
「……」
「じゃあ、しちゃおうか?」
赤いニットを脱いだ唯は真っ赤な薔薇が描かれたブラジャー姿になった。一年ほど前に見た唯の身体より成長している。いや、唯の身体はナイトプールでも見たし、温泉の時は裸も見ている。その光景を思い出していると、いつの間にかその赤い布に隠された胸に触れていた。
「あっ……」
と唯も感じている。少しずつ腰を振る動きが増え、俺も胸を両方の手で揉む力を上げた。互いの呼吸と体温は高まっていき、俺はとうとう赤い布の中に手を入れる――。
「ウッソー」
と言うなり、唯は俺の手を胸から離した。呆気に取られた俺は真っ赤な下着姿の唯の言葉に聞き入っていた。
「明日は総司も風祭とのデートだし、年末は東堂さんとのデート。抜け駆けはしないわよ。生で揉まれる前にやめとかないと、私も抑えが効かなくなる。温泉で総司の見たとき、これ入るの? と少し不安だったし」
「やっぱり見えてたか……お前の裸も見たけどな。でもお前でも不安にもなるんだな。さっきも少し震えがあって俺もあのままなら抱いていた。止めてくれてありがとうな唯」
ニヤッとした顔の唯は俺の裸を思い出しているのか、少し照れながら言った。
「でも、抜け駆けしないといけないようなら……抜け駆けするけど?」
立派な下半身の膨らみを見て言われた。性欲のコントロールは出来ると覚悟した俺は大丈夫だ! と唯を諭した。唯に対しての恋心はあるという事を理解した俺は、服を着ている唯を見ていた。そして、いつの間にか唯を抱き締めていた。
(俺はこの女に恋心がある。恋と性欲と愛の中の「恋」が西村唯。俺はこの女の会社に入り、自分らしく生きるのが正しい道なのか。恋と性欲と愛……その恋心を信じるべきなの――!?)
「……抜け駆けしちゃった」
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