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地球による約78億Pセックス

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 地球は人間たちが森林を伐採して自分の敷地に建築物を構築したり廃棄物を投棄したりするのが許せなかった。
 その積み重ねによって自分の体がボロボロになっていくのを感じ、我が物顔のように、自分の敷地を闊歩する人間に対して怒りを抱かずにはいられなかった。
 ついに堪忍袋の緒が切れた地球は人間を浄化することにした。人間は性行為によって子孫を繁栄している。ならば人間が大好きであろう性行為で浄化してやることにしよう。
 そう考えた地球はエネルギーをペニス状に形成する。その数は約78億にも及んだ。
 地球は約78億のペニス状のエネルギーをゆっくりと伸ばし、老若男女問わず、赤ん坊を含む約78億の人間を犯し始めた。女ならオマンコに、男ならアナルにペニス状のエネルギーを挿入し、性行為の真似事を行った。
 突然の事態に世界中の人間は戸惑っているようだった。事態を飲み込めていない人間を支配する感情はただ一つ――恐怖だった。人種や国籍関係なく、人間は地球に犯されて恐怖していた。生まれて間もない赤ん坊でさえも、本能的に恐怖を覚えるほどだった。
 地球は積もりに積もった怒りをぶつけるかのように、乱暴にピストンを繰り返した。
 やがて地球のエネルギーに耐えられなくなった人間は急激に膨らんで爆発し、人類は滅亡した。地球の表面が人間の血液で赤く染まった。
 それから十数年の月日が流れ、世界中で森林が増え始めた。
 人間が浄化されたことにより、地球は本来の姿を取り戻し始めたのだった。
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