1 / 1
メフィストルデのバレンタインデー
しおりを挟む
惑星――メフィストルデは数年前から地球の恒例行事とも言えるバレンタインデーを取り入れていた。数年前にネノーゼ長老が地球へ訪れた際にバレンタインデーという行事に感銘を受け、惑星に持ち込んだのである。
ただ残念なことにメフィストルデにはチョコレートがない。仕方なくチョコレートの代わりに名産品のサヴァルテトロンを使用している。サヴァルテトロンはぶよぶよとしており、弾力がある。齧ると口の中に甘味が広がる。ネノーゼ長老曰くチョコレートとは似ても似つかない食感だが、甘味という点では同じとのことだ。
バレンタインデーはメスがオスにチョコレートを渡す行事のようだが、メフィストルデにはメスしかいない。地球には単為生殖という言葉があるらしく、メスだけで子を産むことを指すようだ。私たちはまさにそれに分類される。
それゆえにメフィストルデのバレンタインデーはメスがメスにサヴァルテトロンを渡すことを指すのだ。地球でいうところの友チョコというものになるのかもしれない。ここでは友サヴァになるのだろうか?
私は今、マーケトルデ――地球で言うところの市場――でサヴァルテトロンを選んでいるところだ。渡すのなら、良いものを選びたい。一際大きいものを選んで購入した。
私はそのままネノーゼ長老の家に向かった。バレンタインデーという行事を持ち込んでくれたお礼をするためだ。
家が見えてきた時、ネノーゼ長老が出てくるのが見えた。
「ラールじゃないか。ちょうど良かった」
ネノーゼ長老は駆け寄ってくると、サヴァルテトロンをくれた。
「ありがとうございます! 私も用意してきたので、受け取ってください。バレンタインデーを持ち込んでくれたお礼です」
「ありがとう。うちで一緒に食べようか」
「はい」
私はネノーゼ長老の後をついていき、家に入った。
それから仲良くサヴァルテトロンを食べた。
ただ残念なことにメフィストルデにはチョコレートがない。仕方なくチョコレートの代わりに名産品のサヴァルテトロンを使用している。サヴァルテトロンはぶよぶよとしており、弾力がある。齧ると口の中に甘味が広がる。ネノーゼ長老曰くチョコレートとは似ても似つかない食感だが、甘味という点では同じとのことだ。
バレンタインデーはメスがオスにチョコレートを渡す行事のようだが、メフィストルデにはメスしかいない。地球には単為生殖という言葉があるらしく、メスだけで子を産むことを指すようだ。私たちはまさにそれに分類される。
それゆえにメフィストルデのバレンタインデーはメスがメスにサヴァルテトロンを渡すことを指すのだ。地球でいうところの友チョコというものになるのかもしれない。ここでは友サヴァになるのだろうか?
私は今、マーケトルデ――地球で言うところの市場――でサヴァルテトロンを選んでいるところだ。渡すのなら、良いものを選びたい。一際大きいものを選んで購入した。
私はそのままネノーゼ長老の家に向かった。バレンタインデーという行事を持ち込んでくれたお礼をするためだ。
家が見えてきた時、ネノーゼ長老が出てくるのが見えた。
「ラールじゃないか。ちょうど良かった」
ネノーゼ長老は駆け寄ってくると、サヴァルテトロンをくれた。
「ありがとうございます! 私も用意してきたので、受け取ってください。バレンタインデーを持ち込んでくれたお礼です」
「ありがとう。うちで一緒に食べようか」
「はい」
私はネノーゼ長老の後をついていき、家に入った。
それから仲良くサヴァルテトロンを食べた。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
義務ですもの。
あんど もあ
ファンタジー
貴族令嬢の義務として親の決めた相手に嫁いだが、夫には愛する人がいた。夫にないがしろにされても、妻として母として嫁としての義務を果たして誠実に生きたヒロインの掴んだ、ちょっと歪んだ幸せとは。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
薬師だからってポイ捨てされました~異世界の薬師なめんなよ。神様の弟子は無双する~
黄色いひよこ
ファンタジー
薬師のロベルト・シルベスタは偉大な師匠(神様)の教えを終えて自領に戻ろうとした所、異世界勇者召喚に巻き込まれて、周りにいた数人の男女と共に、何処とも知れない世界に落とされた。
─── からの~数年後 ────
俺が此処に来て幾日が過ぎただろう。
ここは俺が生まれ育った場所とは全く違う、環境が全然違った世界だった。
「ロブ、申し訳無いがお前、明日から来なくていいから。急な事で済まねえが、俺もちっせえパーティーの長だ。より良きパーティーの運営の為、泣く泣くお前を切らなきゃならなくなった。ただ、俺も薄情な奴じゃねぇつもりだ。今日までの給料に、迷惑料としてちと上乗せして払っておくから、穏便に頼む。断れば上乗せは無しでクビにする」
そう言われて俺に何が言えよう、これで何回目か?
まぁ、薬師の扱いなどこんなものかもな。
この世界の薬師は、ただポーションを造るだけの職業。
多岐に亘った薬を作るが、僧侶とは違い瞬時に体を癒す事は出来ない。
普通は……。
異世界勇者巻き込まれ召喚から数年、ロベルトはこの異世界で逞しく生きていた。
勇者?そんな物ロベルトには関係無い。
魔王が居ようが居まいが、世界は変わらず巡っている。
とんでもなく普通じゃないお師匠様に薬師の業を仕込まれた弟子ロベルトの、危難、災難、巻き込まれ痛快世直し異世界道中。
はてさて一体どうなるの?
と、言う話。ここに開幕!
● ロベルトの独り言の多い作品です。ご了承お願いします。
● 世界観はひよこの想像力全開の世界です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる