殺し屋の娘は憧れた兵士になって愛されてます

鈴菜えり

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新兵になる

8話 新兵達と仲良くなる

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「そう言えばシュオナは朝食は食べたかい?」
「はい。食べました。ハヨクさん達は食べましたか?」
「私たちはこれからだよ」
「俺たちは食べるのが早いからな。遅く食べても問題ないからな」
「でしたらどうぞ食べに行って来てください。僕はここの席で待ってます」
「では、そうさせて頂きましょうか。
それと、私のことは呼び捨てでハヨクでいいですよ」
「宜しいのですか?」
「ふふふふ、構いませんよ。ヨハンの友達でもありますしね」
そう言ってシュオナの頭をひと撫でして2人は食事をしに向かっていった。2人がいなくなり2人に言った席に向かって座った。
座ったと同時に何故かシュオナと同じ新兵達に囲まれた。
「シュオナだったな!俺、この前の合格者の集まりの時に総隊長に言ってたことに感動したんだ!」
「お前あの男の子供なんだろ?すげーな!よく殺されなかったな!」
「どういった技術を受け継いたんだ?答えられる範囲で教えてくれよ」
「さっき聞こえたんだがシュオナが女ってほんとか?」
色々と急に話しかけてきたので収集がつかなくなった。
「ちょっと待ってくれ!一気に言っても同時に答えられるわけないだろ?!」
そう言うと周りは落ち着いてくれた。
「ふぅ…さて、まずは、総隊長に感動したんだったな。感動(?)したかは人それぞれだしわからんがありがとな。
あの男ってのは師匠のことか?殺されなかったのは運がいいって事だな。覚えてないが一応赤子の時から毒物の適正を持つための強制修行させられてたみたいだしな。
あと、技術は言えない。どれも危なすぎる。ひとつ間違えば師匠のようになってしまう。力に酔って振り回しかねない。僕は師匠がいたからその怖さを知っていた。自分で編み出した師匠はそれを教えてくれる人がいなかったからあんな風になったに過ぎない。
それと最後のは本当だぞ。僕は女だ。別に兵士は女がやってはいけないなどないからな。これを言えばサーナ総副隊長はここにはいないからな」
「……一気に言ったことを聞き取れたのか」
「師匠に強制的にやられたからな。いつかは必要だろうとかで…」
一気に暗く落ち込むシュオナ。
それを見た新兵達はどんな地獄を味わったのかと考えていた。
「そう言えばシュオナは一体どこの部屋なんだ?俺たちが使っている場所は大体1箇所に固められているがお前だけ見つけられなかったんだ」
「そう言えばそうだな…僕だけほかの新兵と違って東ではなく西だったな…」
「西って…ベテランばかりいる寮じゃないか!しかも部屋は2人1部屋だとか!シュオナはどうなんだ?もう1人いるのか?」
「いや、僕一人だ。部屋割の紙には一人用と書いてあったが?」
『『『なにぃぃぃ?!?一人部屋だとぉぉ?!』』』
あまりの五月蝿さに耳を塞ぐ。
近くで囲まれている上に地獄耳と化しているシュオナにとっては鼓膜が引きちぎれるかと思った。痛すぎて悶える。
「どういうことだよ?!一人部屋?!羨ますぎる!」
「そうだぜ!羨ましいぜ!広々としてるんだろ?」
「おい、こっちが質問してるってのに、いつまで机に突っ伏してるんだ?」
机に向かい突っ伏して耳を塞ぎながら未だに悶えていた。耳鳴りが酷すぎてクラクラする。
そんな状態のまま肩を捕まれ起こされる。
「お、おい?大、丈夫……か?」
涙目になりながら耳を抑え視点が定まらないまま視線を感じる方へと向き頷く。
「だい、丈夫、だ。クラクラするが問題ない…ぞ」
この場の男達はやりきった。そう。欲望にはじめて打ち勝った。
シュオナの今の状態は非常にまずい。男にとっては有害そのもの。いや、災害だ。あまりにも無防備すぎるのだ。そして13歳にしては見た目が8、9歳にしか見えないのに、今は妙に色気があり可愛すぎるのだ。
今の男の心境は、「なんだあの赤らめた涙目は!?」「そんな目で俺らをみるなぁぁ!!」「違う!!!俺は…幼女は適応外だ!!」「グフッ…魔性の女がここにいる…」「うぉぉぉおお!!」「こいつは男!こいつは男ぉ!!」と、色々と耐えていた。
これが全て収まったのはケンとハヨクが朝食を食べ終わってこちらに戻ってきた時だった。
シュオナは周りが男の戦いしていたとはついしれず耳鳴りと戦っていた。
そして、シュオナにはこのことから始まり知らず知らずのうちにファンクラブが設立されたのだった。
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