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ラドイベント4
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【だから、ぱっく、いいでしょ? ぼく、もう、おとなでしょ? くびわ、はずして】
きゅるきゅると喉を鳴らして上目遣いにパックさんの様子を窺うラド。(ここで威嚇でも、泣き落としでもなく、かわいこぶって説得しようとラドが目論む辺りに、改めてパックさんの体質の恐ろしさを感じる。ドラゴンタラシなハミルさんはともかく、他の誰にもこんな態度見せないよ)
しかし、パックさんは無情だった。
「だーめ。見た目がどれほど大人でも、魔力制御ができるようになってるとは限らないからね。人化の姿が全く成長してないのが、時期尚早の何よりの証拠だよ。むしろ、魔力量は実際の肉体の成長に比例して増えたとしても、魔力コントロールは精神の発達の方に深く関わっていることを考えると、逆に危険なくらいだ。強大な魔力を、暴走させる可能性が非常に高いから」
【そんなこと、ない! せいぎょ、できる!】
「もっと念話でスムーズな言葉で話せるようになってから、言ってよ。それにラドくんは言動は完全にお子様なんだから」
【おこさま、ちがう! くびわ、はずして! せいぎょできるか、ためす!】
「だから、だめですー。こないだは隙をついたから成功したけど、ラドくん一度首輪外したら、もう二度とつけさせる気ないでしょ? そうなったら、もう誰にも止められないからね。ラドくんの暴走のせいで国がめちゃくちゃになったりなんかしたら、僕の命くらいじゃ責任は取れないし」
【…………】
……あ、そこは否定しないのね。
で、ドラゴン姿でも分かるくらい、いつものように拗ねると。
【…………もっと、おとななとこ、みせるもん】
たっぷりの沈黙の後、ラドは私の方をじっと眺めた。
【りっか、ぼくのせなか、のって】
「え……」
【ぼく、おとなだから、もうたかく、とべる! りっか、のって!】
って、え、ええー……?
「……だから、ラド。いくらフィジカルの発達アピールしても、メンタルの発達アピールできなきゃ意味が……」
【いいから、のって! りっかと、とぶ!】
……聞いちゃいねえ。てか、こうなったら私が背中に乗るまで、てこでも動かんな。
きゅるきゅると喉を鳴らして上目遣いにパックさんの様子を窺うラド。(ここで威嚇でも、泣き落としでもなく、かわいこぶって説得しようとラドが目論む辺りに、改めてパックさんの体質の恐ろしさを感じる。ドラゴンタラシなハミルさんはともかく、他の誰にもこんな態度見せないよ)
しかし、パックさんは無情だった。
「だーめ。見た目がどれほど大人でも、魔力制御ができるようになってるとは限らないからね。人化の姿が全く成長してないのが、時期尚早の何よりの証拠だよ。むしろ、魔力量は実際の肉体の成長に比例して増えたとしても、魔力コントロールは精神の発達の方に深く関わっていることを考えると、逆に危険なくらいだ。強大な魔力を、暴走させる可能性が非常に高いから」
【そんなこと、ない! せいぎょ、できる!】
「もっと念話でスムーズな言葉で話せるようになってから、言ってよ。それにラドくんは言動は完全にお子様なんだから」
【おこさま、ちがう! くびわ、はずして! せいぎょできるか、ためす!】
「だから、だめですー。こないだは隙をついたから成功したけど、ラドくん一度首輪外したら、もう二度とつけさせる気ないでしょ? そうなったら、もう誰にも止められないからね。ラドくんの暴走のせいで国がめちゃくちゃになったりなんかしたら、僕の命くらいじゃ責任は取れないし」
【…………】
……あ、そこは否定しないのね。
で、ドラゴン姿でも分かるくらい、いつものように拗ねると。
【…………もっと、おとななとこ、みせるもん】
たっぷりの沈黙の後、ラドは私の方をじっと眺めた。
【りっか、ぼくのせなか、のって】
「え……」
【ぼく、おとなだから、もうたかく、とべる! りっか、のって!】
って、え、ええー……?
「……だから、ラド。いくらフィジカルの発達アピールしても、メンタルの発達アピールできなきゃ意味が……」
【いいから、のって! りっかと、とぶ!】
……聞いちゃいねえ。てか、こうなったら私が背中に乗るまで、てこでも動かんな。
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